書くときのきまりが身につく視写ノート【ノート指導4】

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ノート指導早わかり

学力以前の問題でガッカリしないために。子どもが書くことに慣れ、書くときのきまりを身につけることができる、「視写ノート」の取り組みについての紹介です。

執筆/北岡隆行

登校風景

毎日の視写ノート指導

新卒で3年生を受け持ったとき、作文を書かせて愕然としました。

題はどこに書くのか、学年・名前はどこに書くのか、書き始めはどこか、「は」と「わ」、「を」と「お」、「へ」と「え」の使い方がわかっていません。つまり、書くときのきまりがそれまでに身についていなかったのです。

そこで考えたのが、毎朝、学校に来たら必ず手本を視写するノート「朝のノート」です。

子どもは、指定した同じマス・同じページ数のノートを用意します。教師は子どもと同じ形式の手本を準備します。手本にページ数を書いておきます。それに合わせて、子どもはノートにページ数を書きます。最初の1冊目・2冊目は教師が、3冊目からは子どもがページ数を書きました。

全員が同じページ1枚を視写するというものです。

1年生の入学翌日から始めました。

ノートの1冊目だけは、手本を用意せず、一人ひとり右はしに赤ペンで手本を書きました。子どもはそれと同じ文を6 回書くというわけです。

書くことに慣れさせることが、何より大事なのです。

視写ノート

1日1ページ。毎日書いていくと、6月の中旬に1冊目のノートを使い切ります。そして、そのころになると、みごとに読めて書けるようになっています。

●最初の17 ページまでに書かせたものは…

① 〇〇〇〇(自分の名前)
② □□□(隣の子の名前)
③ △△△(先生の名前)
④ ◎◎◎しょう(学校の名前)
⑤ げんきなあいさつ。
⑥ おはよう。
⑦ こんにちは。
⑧ こんばんは。
⑨ いただきます。
⑩ ごちそうさま。
⑪ みせてください。
⑫ かしてください。
⑬ おしえてね。
⑭ てつだって。
⑮ いいよ。
⑯ こまったな。
⑰ たすけてあげる

※⑤から、文の最後に句点をつけさせました。

1年生の2冊目は6月15 日に始めました。

題材には、子どもたちがよく知っている「赤ずきん」と「町のねずみ いなかのねずみ」を選びました。親しみやすいからです。

そして、手本に少し工夫をしました。文の最後に句点をわざと抜かしました。自分で句点を補って書くことで、文の意識をつけさせるためです。

2冊目のノートの手本(文の最後の句点をわざと抜いておく)

3冊目は10 月初旬から始め、書くときのきまりを少しずつ増やしていきました。

ノートを前日に集めて〇をつけて、手本とともに、机の上に置いておくという方法を2年間続けました。

前日に集めたノートに○を付けて手本とともに机の上に置いておく先生

保護者にもお願いを

学級だよりをとおして、次の2点を保護者にお願いしました。

①表紙に漢字で名前を書かせてください。

②子ども自身にページ数を書かせてください。

そして、①②に目をとおしてくれるようにお願いしました。

①は、クラスの友達の名前も漢字で読めるようにしたいから、②は、2冊目のときの失敗からです。

2冊目の失敗というのは、子どもに書かせると、本当は60 ページで終わるはずが、途中を抜かして61 になっていたり、同じページを二度書いて59 で終わってしまったりしたことです。1年生の子どもにとっては、20 以上の数はみんな「たくさん」なのかもしれません。

学級だよりを見ている保護者

イラスト/相澤るつ子

「COMPACT64 ノート指導 早わかり」より

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