音楽評価4つのポイント|担任のモヤモヤに専科が答えます!
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編集部に届いたお便りで、「女性というだけで音楽を担当することが多いのですが、専門外のため、特に、創意工夫の評価がイマイチ分かりません」というご意見をいただきました。今回は、音楽専科の畠山美砂先生に、2020年実施の新学習指導要領を含め、音楽の評価についてお話を伺いました。
指導/北海道公立小学校教諭・畠山美砂

目次
音楽の4つの評価ポイント
音楽の評価の観点は4つあります。
① 音楽に対する関心・意欲・態度
趣旨:音楽に親しみ、音楽を進んで表現し、鑑賞しようとする。
② 音楽表現の創意工夫
趣旨:音や音楽のよさや美しさを感じ取り、それらを音楽活動の中で創意工夫し、生かしている。
③ 音楽表現の技能
趣旨:音楽を表現するための基礎的な技能を身に付けている。
④ 鑑賞の能力
趣旨:音楽を楽しく聴取、鑑賞し、そのよさや美しさを味わう。
この4つを通して、授業中の子どもを見取ります。題材や教材に合わせて具体的な評価規準を設定して授業に臨むと、より明確な評価になります。
この中で評価が難しいと思われる主に①~③について、私のこれまでの経験から少しお話します。
忘れ物は、関心や意欲が乏しいから?
私は、忘れ物は評価に入れていません。「忘れ物をするということは、その教科に関心がないからだ!」と言ってしまえばそうなのかも知れませんが、家庭の事情や環境もあります。教科書を忘れてきても意欲的な姿がみられる子もいます。
その題材での目標に対し、どのような姿が見られたのかを評価します。具体的には、「進んで歌うなど、自ら表現しようとしている姿」、「もっと聴きたいと音楽に意欲的な姿」、「真剣な眼差しで音楽に耳を傾けながら試行錯誤して音をつくっている姿」などです。授業中、一人一人をしっかりと見取ることが個の正しい評価につながると考えています。
しっかり見取る方法として、私は座席表のシートを持ち歩き、すてきな姿が見られたら、すかさずメモを取るようにしていました。1回だけでの評価では信頼性に欠けるので、毎時間のデータの積み重ねがとても大事だと考えています。