小6国語「プロフェッショナルたち」指導アイデア

教材名:「プロフェッショナルたち」(東京書籍)

指導事項:〔知識及び技能〕(2) イ 〔思考力、判断力、表現力等〕C(1)オ・カ 
言語活動:ア

執筆/京都府公立小学校教諭・本城脩平
編集委員/前・文部科学省初等中等教育局教科調査官・菊池英慈 京都市総合教育センター研修主事・藤本鈴香

単元で付けたい資質・能力

①身に付けたい資質・能力

本単元では、文章を読んで、そこに書かれた人物の生き方や考え方から自分の将来や生き方について考え、その考えたことを文章全体の構成や展開などを明確にして表現する力を育てていきます。

自分の将来や生き方について考えたことをまとめるためには、教材文「プロフェッショナルたち」や伝記・自伝等の人物の生き方を描いた作品を読み深め、自分の将来や生き方に生かしたいところや憧れるところ、その理由、根拠となる叙述を明確にすることが必要となります。また、自分が考えたことが明確に伝わるように、文や文章を整えることが大切です。

②言語活動とその特徴

本単元で取り組む言語活動として「自分の将来や生き方について考えたことをキャリアパスポートの1ページにまとめること」を位置付けます。新しく始まったキャリアパスポートの取組は、自分の目標や頑張りを記録し、自身の変容や成長を自己評価できるように工夫されたポートフォリオのことです。

単元のゴールをキャリアパスポートの1ページにまとめることで、これまでの自分の経験や体験と文章の内容を結び付けて自分の考えをもち、より明確に自分の考えをまとめる力を育成することができます。

単元の展開(8時間扱い)

主な学習活動

第一次(1時)

①教師自作のモデルをもとに、学習課題を設定し、学習計画を立てる。

【学習課題】
憧れる生き方について自分の考えをキャリアパスポートの1ページに残そう

第二次(2~7時)

②教材文の中から一番憧れる人物を選ぶ。自分が読んでみたい伝記・自伝等を選ぶ。

③教材文や自分が選んだ伝記・自伝等を読み、自分の将来や生き方に生かしたいところや憧れるところを見つける。

④⑤教材文や自分が選んだ伝記・自伝等を読んで見付けた自分の将来や生き方に生かしたいところや憧れるところを交流し、自分の考えを明確にする。
→アイデア1 対話的な学び

⑥自分の考えをキャリアパスポートの一ページにまとめる。
→アイデア2 主体的な学び

⑦まとめたキャリアパスポートの1ページを読み合い、自分が考えたことが明確に伝わるように、文や文章を整える。

第三次(4時)

⑧完成したキャリアパスポートの1ページを交流し合い、単元を振り返って身に付いた力を認識する。
→アイデア3 深い学び

アイデア1  交流を繰り返す中で、自分の考えをまとめることができるようにしよう

対話的な学び

自分の考えを明確にするためには、教材文を読んで見付けた自分の将来や生き方に生かしたいところや憧れるところを何度も交流し合い、「なぜ憧れたのか」「どこからそう考えたのか」を明確にすることが大切です。交流を繰り返す中で、自分の考えをまとめることができるようにしましょう。

交流を繰り返す中で、自分の考えをまとめることができるようにしましょう。

▼ペア交流のモデル

勝俣さんの「せめなければ道は開けない」という言葉に一番憧れました。シャチのカレンやセイウチのムックの命と向き合う中で、海獣医師としての覚悟をもった姿がすごいと思いました。

イラスト/斉木のりこ 横井智美

『教育技術 小五小六』2021年2月号より

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