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体育で大事なのは運動の場面だけ?? 授業を驚くほど安定させる、子どもと交わしたい3つの約束とは【絶対うまくいく! 体育の超マネジメント#3】

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絶対うまくいく! 体育の超マネジメント
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中安翼
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体育の授業を安定させるためのマネジメントは、授業の前後の場面こそ大切だと言えます。例えば、着替えや準備、片付け、見学の場面などです。授業の前後に子どもたちの動きが整っていないと、思わぬトラブルが起きたり、授業の流れが乱れたりしてしまいます。今回は、子どもたちと最初に共有しておくことで、授業が驚くほど安定する3つの約束をご紹介します。

執筆/環太平洋大学次世代教育学部講師・中安翼

約束① 着替えは落ち着いて、時間内に

体育の授業では、授業の前に体操服へ着替え、授業後に再び元の服装に戻ります。この着替えの時間は、実は子ども同士のトラブルが起こりやすい場面でもあります。着替えの約束が曖昧なままだと、思わぬ行き違いやけんかにつながり、その影響が体育の授業だけでなく次の授業にまで及ぶこともあります。だからこそ体育では、「着替えの時間」も大切な指導の場面として考えておく必要があります。
着替えの方法は学校や学年によって多少異なりますが、共通して次の3つのポイントを確認しておきましょう。

  1. 落ち着いて着替えること
  2. 時間に間に合うように着替えること
  3. 自分の持ち物をきちんと管理すること

着替えの効率化と管理がポイント

体育は必ず着替えて実施しますので、いかに着替えを効率よく、トラブルなく進めるかがポイントです。着替えに時間がかかると授業の時間が少なくなりますし、次の授業にも影響が出てきます。
また、「誰の服かわからなくなる」ことから起こることが原因となるトラブルも意外に多いものです。
例えば、体操服袋を使って着替えを管理するのも、1つの効率的なマネジメントです。

体操服が入っていた袋に、着ていた服を全部入れましょう。

と約束しておくと、脱いだ服が一つにまとまり、友達のものと混ざるのを防ぐことができます。
さらに、袋に入れるのであれば、脱いだ服をきちんと畳まなくても良いので、着替えに時間がかかりすぎることもありません。

ものを投げないように気をつけよう

また着替えの場面では、

誰か体操服とってー。

体育館シューズもおねがーい。

といった声から、体操服の袋や体育館シューズが教室の中を飛び交うことがあります。そしてこうしたことがきっかけで、けんかに発展してしまう場合があるのです。そのため、

教室の中で物は投げません。

ということを折りに触れ伝えましょう。着替えの場面だけでなく、普段の休み時間でも同様です。日々指導しておくことで、着替えの場面でも意識できるようになります。

授業後は時間を意識して行動しよう

ゲームを行う場合などは、つい時間ギリギリまで使ってしまいがちになりますが、次の授業に間に合わなくなってしまうのは子どもたちです。
着替えも含めて時間内に収まるように意識させることが大切です。
そのため、必要に応じて授業を少し早めに切り上げるなどの調整も行います。
また、子どもたちに

毎回次の時間が5分遅れて始まっていますので、間に合わないようであればこれから体育の時間は5分早めに終わりますが、よいですか?

などと伝えると、時間を意識して行動するようになります。

約束② 準備・片付けは、みんなで遠くから

体育の授業では、ボールやカラーコーン、マットなど、さまざまな教具を使います。そのため、準備と片付けの時間が必ず生まれます。これは集団活動や整理整頓の概念を学べる、体育の大切な学習の一つです。子どもたちの判断に任せておくと、思わぬケガやトラブルの元になってしまいますので、

  • 1人で運んでよいもの
  • 複数人で運ばないと危ないもの
  • 安全な持ち方
  • ものを運ぶ順番

は、子どもたちと事前に確認しておきます。
特に注意したいのは、重い教具を無理に一人で運んでしまうことと、教具を持って走ってしまうことです。いずれも大きな事故につながる可能性が高いので、
「重いものは協力して。絶対走らないで」
ということを子どもたちと確認しましょう。

準備は「全員で行う」

準備や片付けは、基本的に全員で行うようにします。このとき、グループ単位で区画を区切ったり、役割を割り振ったりする方法もありますが、具体的な担当を決めるのではなく、用意すべきものと場所を提示したうえで、みんなで使う場所はみんなでつくろう、とするほうがマネジメントがしやすいです。これは、委員会活動や通学班の個別指導などで、やむを得ず遅れてくる子どもがいることがあるからです。役割を決めて準備をする形にしてしまうと、人数がそろわないところは準備が進まなくなってしまいます。全員で準備する形にしておけば、誰が来ても、来た順番に、やるべきことを見つけて準備する習慣が身につき、結果として早く準備が整うようになります。

準備の鉄則は「遠い場所から」

ものを配置する場合の準備の鉄則は、「遠いところから置いていく」です。

手前から置いてしまうと、最後に遠い場所まで運ぶことになり、結果として時間がかかってしまいます。また、手前に物があると、遠くへ運ぶ人のじゃまになり危険でもあります。そのため、早く来た人から遠くに運ぶように伝えます。

ただ、早く来た人が損をするようにも見えるため、準備後には、遠くまで運んでくれた子どもを大いに称賛します。例えば、

〇〇さん、みんなのために遠くまで運んでくれてありがとう。

と全体の前で感謝を伝えると、子どもたちから自然に拍手が起こります。こうした積み重ねによって、準備に積極的に関わることの良さが、子どもたちの中に広がっていきます。

片付けも同じく、遠くから

片付けの場合も、準備と同じです。遠くにあるものから運ぶことを意識させます。

運び方は準備と同様なので、どこに片付けるかを事前に全体に示しておけば、片付けの指導にはそれほど時間はかかりません。
また、片付けも準備と同様に、全員で行うことを基本とします。

約束③ 見学者もできる限り授業に参加を

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