小6らくらくUnit 5「Where is it from?」①【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】

連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業
モトヨシ先生のNEWスライドde外国語タイトル

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。

今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 6 Unit 5「Where is it from? ~世界とのつながりを考え、グループで発表しよう」第1時(日本人がよく食べる納豆について、友達の食べ方などをくわしくインタビューしよう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学6年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 6」のUnit 5「Where is it from? ~世界とのつながりを考え、グループで発表しよう」全8時の1時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

単元目標
自分たちと世界とのつながりを知るために、身の回りのものの生産国について、聞き取ったり紹介したりすることができる。また、身の回りのものやその生産国について、例文を読んだり、それを参考に書いたりすることができる。

○単元のゴール
世界とのつながりを考え、グループで発表しよう。
○本時の目標
日本人がよく食べる納豆について、友達の食べ方などをくわしくインタビューしよう。

単元の評価規準(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
This is 〜. It’s from 〜. 国名 is in 地域. その関連語句について、理解している。
〈技能〉
身の回りのものとその生産国についてのやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・自分たちと世界とのつながりをよく知るために、身の回りのものとその生産国についてのやり取りから、話の内容を聞き取っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分たちと世界とのつながりをよく知るために、身の回りのものとその生産国についてのやり取りから、話の内容を聞き取ろうとしている。

【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉

This is 〜. It’s from 〜. 国名 is in 地域. その関連語句について、理解している。
〈技能〉
This is 〜. It’s from 〜. 国名 is in 地域. その関連語句を用いて書かれた文で、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を読んで、理解することができる。
●思考・判断・表現
・自分たちと世界とのつながりをよく知るために、身の回りのものとその生産国について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現で書かれた文の意味を理解して、声に出して読んでいる。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分たちと世界とのつながりをよく知るために、身の回りのものとその生産国について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現で書かれた文の意味を理解して、声に出して読もうとしている。

【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉
This is 〜. It’s from 〜. 国名 is in 地域. その関連語句について、理解している。
〈技能〉
・身の回りのものとその生産国ついて、This is 〜. It’s from 〜. 国名 is in 地域. その関連語句を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合うことができる。
●思考・判断・表現
・自分たちと世界とのつながりを伝えるために、身の回りのものとその生産国について、簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどをグループで発表している。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分たちと世界とのつながりを伝えるために、身の回りのものとその生産国について、簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどをグループで発表しようとしている。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・身の回りのものとその生産国について伝えるための、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を理解している。
〈技能〉
・身の回りのものとその生産国について伝える文を、例文を参考に書くことができる。
●思考・判断・表現
・自分たちと世界とのつながりを伝えるために、身の回りのものとその生産国について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分たちと世界とのつながりを伝えるために、身の回りのものとその生産国について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書こうとしている。

本時の流れ(例)

  1. 挨拶
  2. 教科書 Let’s Sing
  3. 教科書 Listen and Think
  4. 本時のめあての確認
  5. Interview 納豆について話してみよう
  6. 教科書 Let’s Chant
  7. 教科書 Sounds and Letters
  8. 単元のゴールの確認
  9. ふり返り

各活動の流れ

①挨拶

元気に明るく挨拶をして、What ○○ do you like? Are you 〜? Do you 〜? Can you 〜? などの既習の簡単な質問をしてみましょう。

ウォーミングアップのときに簡単にできる工夫として、クリスクロスという活動の仕方を紹介します。
1.全員が起立をする。
2.先生が既習の学習内容から質問をする。
3.児童が挙手をして答える。
4.正解した児童は自分だけが座るのでなく、自分の席から見て縦列もしくは横列の友達も一緒に座らせることができる。教師は正解した児童に “Straight? Cross?” と聞き、児童が “Straight” と言ったら縦1列にいる児童が座る。児童が “Cross” と言ったら、横1列の児童が座る。
5.全員が着席するまで行う。
時間もかからずに行えるので、お勧めなウォームアップの活動です。

②教科書 Let’s Sing (p.48)

教科書 p.48の Let’s Sing です。本単元で学習する内容をインプットするのに効果的です。英語の授業中だけでなく、朝の会や帰りの会で扱うこともできると思います。

③教科書 Listen and Think (p.48)

デジタルブックには、“音声用”のクリックと“アニメ用”のクリックがあります。どちらを活用するかも先生の判断になります。私は1問目〜2問目は映像を見せて、3問目〜4問目は音声のみ、という使い方をよくします。

No.1~No.4まで行ったら、そこで Listen and Think を終えるのではなく、児童と教師でやり取りすると学びが深まります。すべての場面を扱うのではなく、4問であれば1〜2問、その場面で出てきた表現を使って簡単なやり取りをするとよいでしょう。ここではNo.3の場面でのやり取りから、次の学習内容へつなげる形をご紹介します。

<例>

Where are the potatoes from? Where is the octopus from? Where is the salmon from?
(No.3に関する内容で本単元の学習内容を扱いましょう。)
Raise your hand, please.

Hokkaido, Morocco, Norway.

That’s right.
I have one more question. Look at this.(納豆のパックを実際に見せるとよいでしょう)
Where is “大豆” from?

納豆パックの裏
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

買っておいた納豆のパックに記載されている原産国の表示をモニターで見せるなどすると、実感を伴って理解させることができます。日常的に納豆を食べる児童もいると思います。私の学級でも、大豆がアメリカ産やカナダ産であることを知り、驚いている児童の様子が見られました。

I love natto. I eat natto everyday. I always eat natto for breakfast.
Do you like natto?
“Yes, I do.” Raise your hand, please.
“No, I don’t.” Raise your hand, please.

I have a question. What day is natto day?

納豆の日? そんな日があるんですか?

Look at TV.(いろいろな日付を参考に見せる)
Talk with your friends.

(スライドを見せて)7月10日は…

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

Let’s talk about natto today. Let’s check the goal of the lesson.

④本時のめあての確認

本時のめあて「日本人がよく食べる納豆について、友達の食べ方などをくわしくインタビューしよう。」を確認して、次の学習に進みましょう。

本時のめあて6年Unit5-1
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

納豆についてのインタビューは昨年度、実際に実践していただいた先生から、児童が主体的に取り組んでとてもいい活動でした、と感想をいただきました。是非、チャレンジしてみてください。

⑤Interview 納豆について話そう

納豆の食べ方は人それぞれ違うと思います。私は小粒が好きで、からしは入れません。混ぜる回数は10回未満で、生卵、ネギ、タレを加えて食べるのが好きです。児童それぞれ、食べ方に違いがあるからこそ、インタビューすると楽しくその違いを知ることができます。実際にこの活動を行ったときに、児童がとても楽しそうに活動している姿が見られました。

では、どのように進めるかをご紹介していきます。まずはワークシートを配付して、児童自身の食べ方を記入させます。次のように児童とやり取りをしながら進めてみてください。

納豆ワークシート1-1
ワークシート表
納豆ワークシート1-2
ワークシート裏(記事の最後でダウンロードできます)

Look at the worksheet, please.
First question is “Do you like natto?”
If you like natto, raise your hand, please.
If you like natto, answer the questions on the front side of the worksheet. If you do not like natto, answer the questions on the back side of the worksheet.

Do you like natto?
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

まずは納豆が好きと答えた児童といっしょに、質問の内容を確認しながら進めていきます。

ここで指導のポイントとして工夫できることは、「読む」活動を短時間で取り入れることです。教師が発話して児童がリピートする流れよりも、まず教師が “Can you read this?” と児童に問うことで、児童が文を読もうとします。特に6年生のこの時期になると、単純な繰り返しを好まない児童が増える傾向が見られます。
学習指導要領では「読むこと」に関して慣れ親しむことが求められています。「読む」機会を与えることで、中学校へ向けて少しずつ読もうとする気持ちも育てていきたいですね。

Can you read this?

Can you read this?
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

Do you はよく見るから読めるな。これは natto だね。

Let’s say it together. “Do you usually have natto for breakfast?”

Do you usually have natto for breakfast?

I sometimes have natto for breakfast.

と言って教師の自己開示を行います。

モニターに映っているワークシートをクリックして、✓印を表示させます(先生の答えが違う場合は、✓印の画像データを答えに合わせて移動させておきましょう)。

納豆ワークシート1-1記入例
ワークシートは記事の最後でダウンロードできます

それから児童に話を振ります。

How about you?

ときどきだから sometimes だな。

2問目以降も児童とやり取りをしながら同じ要領で進めていきましょう。

①スライドに書かれている英語の質問を提示する。
    ↓
②児童に英文を読ませてみる。
    ↓
③児童に質問に対する答えをワークシートに記入させる。

3問目の What kind of natto do you like? の質問では、これに関連してインタビューの最後で「納豆占い」ができるようになっています。児童は喜んで自分の当てはまる占い結果を聞いていました。スライドの納豆占いを活用して行ってみてください。

表の質問内容をすべて確認したら、納豆が嫌いな児童について、ワークシートの裏面を使って同じように進めます。質問に対する答えを選択肢から児童に選ばせましょう。

次に、インタビュー時に児童が友達の情報を記入するワークシートの書き方を確認していきます。ALTが不在の場合は、音声を録音しておくとよいでしょう。全員でNo.1の質問から聞いていきます。

Tim likes natto. So let’s ask Tim questions. Question No.1, please.

Do you usually have natto for breakfast?

Sometimes.

O.K. I write his name here.

と言って、モニターに映っているワークシートの該当欄に“Tim(ALTの名前)”と書き込みます。そして児童にもTimの名前をワークシートに書き込むよう伝えます。

納豆インタビューTim
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

Everyone, write down his name on your worksheet, please.

実際に児童にALTの名前を書かせることで、本番のイメージが付きやすいと思います。

残りの質問も同じように進めます。裏の「納豆が嫌いな場合」も同様に行いましょう。

全体で何度か質問文を発話させますが、そのときも先程と同様にペアで「読む」活動を取り入れるとよいでしょう。そのときに教師は、どの文に児童が難しさを感じているか見取って把握することができれば、全体で行う発話の量のバランスを質問文によって変えることができます。

質問文の発話
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

全体での発話後は、実際にインタビュー活動を始めましょう。ペアをチェンジするときなどに、児童に「読む」活動を適宜取り入れるとよいでしょう。

【ダウンロード】納豆ワークシート1
(記事の最後でダウンロードできます。)

【ダウンロード】納豆ワークシート2
(記事の最後でダウンロードできます。)

⑥教科書 Let’s Chant (p.48)

教科書 p.48の Let’s Chant です。本単元で学習する内容をインプットするのに効果的です。英語の授業中だけでなく、朝の会や帰りの会で扱うこともできると思います。

⑦教科書 Sounds and Letters(p.58)

教科書 p.58の Sounds and Letters です。短時間の積み重ねを大切にしましょう。私は YouTube のフォニックスを児童といっしょに行ってから、Sounds and Letters を行います。本時はQのフォニックスと問題に取り組みましょう。

Sounds and LettersのフォニックスQ
スライドにYouTubeへのリンクが張ってあります

⑧単元のゴールの確認

単元のゴールの確認を行います。

単元の流れ6年Unit5-1
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

この単元では、1時目の最初ではなく、1時目の終末に単元のゴールの確認を行うことにしました。その方が、単元のゴールを効果的に提示することができる場合もあります。

⑨ふり返り

本時の学習をふり返り、全体で共有しましょう。


居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。

パワーポイント(スライド)ダウンロード

6年Unit5-1パワーポイント(53スライド)、ワークシート(2点)

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構成/本田有紀子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美  アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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