小6らくらくUnit 4「Let’s see the world」⑧【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】
パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。
今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 6 Unit 4「Let’s see the world. ~世界の行きたい国について紹介し合おう」第8時(旅行会社の店員になりおすすめの場所を紹介しよう!)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学6年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 6」のUnit 4「Let’s see the world. ~世界の行きたい国について紹介し合おう」全8時の8時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
〇単元目標
行きたい国(おすすめの国)の魅力を伝えるために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、聞き取ったり伝えたりすることができる。また、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、例文を読んだり、それを参考に書いたりすることができる。
○単元のゴール
世界の行きたい国(場所)について紹介し合おう。
○本時の目標
旅行会社の店員になりおすすめの場所を紹介しよう!
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・Let’s go to 〜. や、You can see (eat, buy) 〜. It’s〜. Where do you want to go? I want to go 〜. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについてのやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・世界の国の魅力を知るために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについてのやり取りから、話の内容を聞き取っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・世界の国の魅力を知るために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについてのやり取りから、話の内容を聞き取っている。聞き取ろうとしている。
【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉
・Let’s go to 〜. や、You can see (eat, buy) 〜. It’s〜. Where do you want to go? I want to go 〜. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・Let’s go to 〜. や、You can see (eat, buy) 〜. It’s〜. Where do you want to go? I want to go 〜. およびその関連語句を用いて書かれた文で、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を読んで、理解することができる。
●思考・判断・表現
・世界の国の魅力を知るために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現で書かれた文の意味を理解して、声に出して読んでいる。
●主体的に学習に取り組む態度
・世界の国の魅力を知るために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現で書かれた文の意味を理解して、声に出して読もうとしている。
【話すこと】(やりとり)
●知識・技能
〈知識〉
・Let’s go to 〜. や You can see (eat, buy) 〜. It’s〜. Where do you want to go? I want to go 〜. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・行きたい国(おすすめの国)やそこでできることについて、Let’s go to 〜. や、You can see (eat, buy) 〜. It’s〜. Where do you want to go? I want to go 〜. およびその関連語句を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●思考・判断・表現
・世界の国の魅力を伝えるために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・世界の国の魅力を伝えるために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・行きたい国(おすすめの国)やそこでできることについて、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を理解している。
〈技能〉
・行きたい国(おすすめの国)やそこでできることについて伝える文を、例文を参考に書くことができる。
●思考・判断・表現
・世界の国の魅力を伝えるために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
・世界の国の魅力を伝えるために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書こうとしている。
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- Enjoy Communication おすすめの場所を紹介しよう!(前半)
- 中間指導
- Enjoy Communication おすすめの場所を紹介しよう!(後半)
- 教科書 Sounds and Letters
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? What ○○ do you like? などを児童に質問してみましょう。
②単元のゴール、本時のめあての確認
単元のゴールと本時のめあてを確認しましょう。本時では、旅行代理店の店員になり、おすすめの場所を実際に紹介していきます。
③Enjoy Communication おすすめの場所を紹介しよう!(前半)
本時で扱う表現を何度か発話してから、おすすめの場所の紹介の活動を行いましょう。以下のスライドを活用して行うとよいと思います。
《お客さんの入店&Aプランの紹介⇒Bプランの紹介》
タブレットを1人1台準備します。まずは黒板に向かって左側の児童が旅行代理店の店員役に、右側の児童がお客さん役になります。お客さんのみが移動していく形にするとスムーズにペアの入れ替えを行えます。
中間指導に向けて何を指導するか児童の様子を見取りましょう。
第5時でも使用した、お客さん役の児童がサインを書くためのワークシートを使います。
私が行った授業では、Aプラン、Bプランのどちらが人気かなどで盛り上がり、児童がニコニコしてサインを受け取る様子が印象的でした。
※ワークシートは記事の最後でダウンロードできます。
「どうやったら自分がおすすめするプランが相手に伝わるか、考えてごらん」と児童に問うてみたこともあります。すると児童は思考して、表現の仕方などに着目して学習を進めていたこともありました。学習過程のどんな場面においても、教師は児童に問うことで児童が課題をもてるようにすることが大切ですね。
児童は、それぞれの紹介先(プランA、B)に対する「思い」をもってやり取りすることでしょう。児童自身がより気持ちを込めて紹介する姿が見られると思います。食べたことがある食べ物なら、食べたときのことを思い出しながら It’s delicious. と発言することでしょう。児童にそのような工夫を考えさせることもできます。ここで第5時の学習が生きるのです。
【ダウンロード】サインワークシート
(記事の最後でダウンロードできます。)
【ダウンロード】旅行プランワークシート6〜8時目用(※)
(記事の最後でダウンロードできます。)
※3、4時目と同じフォーマットで、国以外のおすすめの場所のプランに対応したワークシート2枚(AプランとBプラン)を含む計3枚です。
④中間指導
教師が前半の活動で見取ったことから中間指導を行うとよいと思います。中間指導のタイミングで旅行代理店の店員役とお客さん役を替えてしまうと、児童の変容が見取りにくくなってしまうので、後半の活動も引き続き同じ役割で行うようにしましょう。その後、役割を替えると評価もしやすいでしょう。
⑤Enjoy Communication おすすめの国を紹介しよう!(後半)
中間指導で確認したことが後半の活動で生かされているか、児童の変容が見られるかなどを、教師は見取りましょう。
後半の活動では評価を行っていきます。また、良いやり取りをしているペアなどを記録しておき、最後に発表させ、良かったところなどを児童に挙げさせるとよいと思います。ALTや教師をお客さんとして発表させることもできます。
⑥教科書 Sounds and Letters(p.47)
Unitの最後にある Sounds and Letters です。短時間の積み重ねを大切にしましょう。本時は教科書 p.47の聞いてみよう④を行いましょう。
⑦ふり返り
本時のふり返りを行い、全体で共有しましょう。授業の流れを考えて、本時のはじめに⑥⑦の学習内容のふり返りを行ってもよいと思います。
《ワンポイントアドバイス》
以前私が教えた授業で、最終課題の設定をそのクラス用に変更したことがあります。担任の先生が結婚すると分かっていたので、最終課題を「旅行代理店でおすすめの場所を紹介しよう!」でなく「担任の先生にハネムーンプランを提案しよう」として、その学級の実態に合わせて行いました。児童にとっては、大好きな担任の先生ということで、児童それぞれが自分の旅行した経験や調べ学習で調べたことなどを基に、担任の先生を思って、主体的に学習に取り組んでいました。
そして、担任の先生の(本当に行くかもしれない)ハネムーンプランですから、担任の先生から質問してもらいました。単元のゴール設定に大切だと言われる①必然性、②「本物」であるか、③相手意識をもてるか、④コミュニケーションの意義や楽しさを感じられるか、をすべて満たす活動になったと思います。
他にも「ALTの先生に日本のすてきなところを紹介する」「ALTの先生に県の素敵なところを紹介する」「自分たちの町の素敵なところを紹介する」なども単元ゴールにすることができると思います。実態に合わせて、先生方の学校独自、学級独自の単元設定を行ってみてください。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
6年Unit4-8パワーポイント(21スライド)、ワークシート(2点)
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構成/本田有紀子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美 アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子