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絶対ウケる!学習発表会オリジナル脚本「かにむかし」

2019/10/31

昔話のアレンジで、自分たちらしい劇を作ってみましょう。学習発表会などで発表してみましょう。ここでは、「さるかにばなし」をアレンジした多賀先生考案の「かにむかし」をご紹介します。(低学年向け)

執筆/追手門学院小学校講師・多賀一郎

オリジナル脚本「かにむかし」イメージ
撮影/浅原孝子

★登場人物(40人程度)
・村のさるたち(①~⑩) 10人
・カラーモンキーズ(赤・青・白・黒・緑) 5人
・カニたち(①~④) 4人
・カニの子ども(①~④) 4人
・ハチたち(①~④) 4人
・うすたち(①~④) 4人
・クリたち(①~④) 4人
・ナレーター(①~⑤) 5人

さる村 幕が開いて、サルたちが登場。『モンキーマジック』でダンスを踊る。

さる① むかしむかしの話だよ。
さる② 山の中に、おさるの村がありました。
さる③ おさるたちは、みんななかよくくらしておりました。
さる④ ところがさる村にはたった一つ、
さる⑤ こまったことがありました。
さる⑥ (腕を組んで)うーん、こまったなあ。
さる⑦ あのカラーモンキーズにはこまったもんだなあ。

(カラーモンキーズ、下手から隠れて登場。後ろからいたずらをする)

さる⑧ だいじな木のみはぬすんでいくし。
さる⑨ おとしあなはほるし。ほら、ぼくなんか大けがしたんだよ。
さる⑩ わたしたち、さる村のものだけじゃなくて、となり村のカニさんたちやハチさんたちにもめいわくをかけてるのよ。

さる① (ふりむいて)あっ、おまえたち、
さる② またそんないたずらしてるな!
赤ざる キャッキャッ、見つかっちまった。
青ざる にげろー。
白ざる アッカンベー。

(カラーモンキーズ、下手に逃げていく。さる①~④まで、追いかけていき、退場)

さる⑤ (下手に向かい)おーい、やめとけー。
さる⑥ おっかけても、むだだぞー。
さる⑦ まったく。にげ足のはやいやつらだ。
さる⑧ わるいことには、ちえがまわるし。
さる⑨⑩ こまったもんだなあ。

(口々に「こまった。こまった」と言いながら退場。中幕閉まり、カニたち、横歩きで登場)

カニ① おなかがすいたかに?
カニ② はやくおうちにかえって、ごはんにしよう。
カニ③ さむくなるとたべものもなかなか手に入らないね。
カニ④ あれっ、あんなところにおにぎりが。
カニたち おにぎりがおちている!

(大きなおにぎりを拾いあげて)

カニ① これだけ大きかったら、みんなでたべられるね。
カニ② 子どもたちにも、もってかえってあげよう。

(音楽が鳴って、カラーモンキーズ登場。大きな柿の種を持っている)

黒ざる ちょっとまった、カニくんたち。
緑ざる おれたちはさっき、こんなにすげえかきのたねを見つけたんだ。
赤ざる これをうめてそだてたら、大きなかきのみがたくさんなるぞ。
白ざる このかきのたねと、
黒ざる とりかえっこしようぜ。
緑ざる とりかえっこしよう。

(いやがるカニたちから、無理やりおにぎりを取りあげて、柿の種をほうりなげる)

青ざる おにぎりは、おれたちがもらっておいてやる。

(大さわぎしながら、上手に退場)

カニ③ しかたないよ。あいてがわるすぎる。
カニ④ カラーモンキーズじゃしかたない。
カニ① かきのたねをうめて、
カニ② だいじにそだてよう。

(カニたち、下手に退場。暗くなって、ナレーター登場してスポットが当たる)

ナレ① カニたちはかきのたねをもってかえってうめました。
ナレ② まい日、水をやってそだてました。

カニたち (声だけ)はやくめを出せ、かきのたね。出さぬとはさみでちょんぎるぞ。

ナレ③ カニたちがいっしょうけんめいそだてたので、かきのめがすぐに出てきました。
ナレ④ カニたちはだいじにだいじにそだてたので、かきの木はどんどん大きくなっていきました。

(舞台が明るくなり、真ん中に柿の木がある。木の後ろに脚立を置いておく。上手からカラーモンキーズ。木のまわりを回ってから)

白ざる おい、もうそろそろおいしいみができそうだなあ。
黒ざる おれたちにもたべるけんりがあるよなあ。
緑ざる 「けんり」ってなあに?
赤ざる いいから、お前はだまってろ。
緑ざる (すねて)えーっ、つまんない。
青ざる そうだ。おい、みんな。いいかんがえがあるんだ。あつまってくれ。

(集まって相談)

白ざる なるほど。それはいいかんがえだ。
黒ざる それでいこう!

(下手に退場。舞台が暗くなって、下手のカニ③④にスポットが当たる)

カニ③ はやくみになれ、かきのたね。
カニ④ 出さぬとはさみでちょんぎるぞ。

(全員で同じ言葉のくり返し)
(舞台が明るくなる。柿の木に実がなっている。カニたちは、もう舞台に立っている)

かきの木にかきが実ってきたところ

カニ① おいしそうなかきのみが、
カニたち たくさんたくさんなりました。
カニ② さあ、かきのみをとってたべようよ。
カニ③ でも、ぼくたちは木にのぼれない。
カニたち カニは木には、のぼれない。
カニ④ こまったなあ。どうしよう。

(音楽。上手よりカラーモンキーズ登場)

赤ざる カニさん、カニさん。
モンキーズ カニさんたち。
カニたち なんだい、さるさんたち。
青ざる ぼくたちが、のぼってとってあげるよ。
白ざる そのかわり、ぼくたちにも、はんぶんちょうだい。
黒ざる さるは木のぼりがとくいだからね。
モンキーズ まかせておきなよ、ぼくたちに。
カニ① では、おねがいしようかなあ。いいかい、みんな。
カニたち いいともー。
カニ② さるさんたち、おねがいします。

(モンキーズ、木にのぼって実を取り、食べはじめる。柿の実は赤と青をスポンジのようなもので用意しておく)

緑ざる うっまいなあ、このかき。
赤ざる こんなあまいかきくったの、はじめてだよ。
白ざる ほっぺがおっこちちゃいそうだよ。
カニ③ おうい! さるさんたちー!
カニたち さるさんたちー!
カニ④ わたしたちにも、ちょうだいよう。
カニ① じぶんたちだけでたべて、ずるいぞ。
カニ② ずるいぞー。
カニたち ずるい、ずるい。
黒ざる うるさいなあ。これでもくってろー。

(モンキーズ、青い柿をカニたちに投げつけていく。カニたち、「痛い、痛い」と言ってうずくまる。モンキーズ、赤い柿を手に持って降りてくる)

黒ざる このかきは、おれたちがもらっておいてやる。
緑ざる ごちそうさま――。

(上手に退場。下手よりカニの子どもたち登場。驚いてかけよる)

かにがさるたちにいじめられている

カニ子① ああっ、お父さん、お母さん。
カニ子② おにいちゃん、おねえちゃん。
カニ子③ どうしたの? こんな大けがして。
カニ子④ いったい、だれがこんなひどいことしたの?

(暗くなって、幕が閉まる。ナレーター⑤登場して、スポットが当たる)

ナレ⑤ カニの子どもたちは、おとうさんたちのかたきをうつことにきめました。はさみをといで、さる村にむかって出ぱつしました。

(明るくなって、中幕の前。カニの子どもたちが上手より登場。下手からハチたちが「みつばちぶんぶん」を歌いながら登場)

ハチ① どうしたの、カニの子どもたち。
ハチ② そんなこわいかおをして。
ハチ③ だれかとけんかでもしたのかい。
カニ子① カラーモンキーズに、お父さんたちが、ひどい目にあわされたの。
カニ子② だから、いまから、かたきうち。
ハチ④ おいおい。きみたちだけではとてもむりだよ。
ハチ① あのカラーモンキーズには、さる村のみんなもこまっているらしいじゃないか
ハチ② ようし、わたしたちが手だすけしてあげるよ。
ハチ③ まかせなさい。このやりで、ぐさりとおしりをつきさしてやる。
ハチ④ ぼくたちに、まかせなさい。
ハチ① さきにとんでいってかくれてるよ。

(ハチたち、「みつばちぶんぶん」を歌いながら下手に飛んでいく)

ハチたち まかせておけよ、ぼくたちに。きっとかたきをうってやる。

(幕が開いて、さる村。真ん中にたき火。うすたちとクリたちが囲んで座っている)

うす① うおーい。あったかいのう。
うすたち うっす!
うす② ここは、へいわな村だのう。
うすたち うっす!
クリ① そんなことない。あいつらがいる。
クリ② そうそうあの、カラーモンキーズ。
クリ③ しいっ! あいつらにきかれたら、大へんだよ。
うす③ なんじゃい、そのカラーモンキーズ。というのは。
クリ④ さるの5人ぐみでね。あたまを五しょくにそめて、わるいことばっかりしてるのよ。
うす④ ほう。そんなやつらがいるのか。
うす① なんでわるいことばかりするんだい?
クリ① それは・・・。

クリはうすに相談にいく

(と、下手より、ハチたち、カニの子たちが登場)

ハチ② うすさん、クリさん、こんにちは。
うすとクリたち こんにちは。
ハチ③ いいところに、みなさんおそろいだ。
ハチ④ じつは、てつだってほしいことがあるんです。ちょっとあつまってください。

(うす、クリ、ハチたち、集まってひそひそと相談)

うす、クリ、ハチたち、集まってひそひそと相談

うす② ようし。わかった。それならわしたちも、ひとはだぬごうじゃないか。
うす③ うっす。わしたちにまかせておきな。
クリ③ わたしたちもきょう力するよ。
うす④ よし。やろう。
全員 カラーモンキーズがやってきたよ。

(うすは岩の上に上がり、クリは火の後ろに。ハチたちは上手、カニの子たちは下手に隠れる。モンキーズたちが「寒い、寒い」と言いながら上手より登場。火のまわりに集まって、手と尻をかざす)

クリたち パチン、パチン。

(と言い、次々に飛び出してモンキーズにぶつかって、そのまま上手に退場。モンキーズ、「あちち、あちち」と言いながら、くるくる回っている。ハチたちが飛んできて、槍で「えいっ、えいっ」と言い、モンキーズを刺す。モンキーズ、「痛い、痛いよお」と言ってしゃがむ。うすたちが「うおーっ」と叫んで、モンキーズの上に乗る)

うすたち うおーっ。さあ、どうだあ。
モンキーズ いたいよお。たすけてえ。
赤ざる いたい、いたい。
青ざる ごめんなさい。
白ざる もうわるいことはいたしません。

(カニの子どもたち、前に出てきて)

カニ子①② おとうさんたちのかたきー。
カニ子③④ かくごしろー。
カニたち・さるたち ストップ――!

(さるたちが、カニたちの手を引いて登場)

カニ① もうそのくらいで、ゆるしてあげて。
さる① カラーモンキーズはわるいやつらだが、かわいそうなところもあるんだ。
カニ子 えっ?
さる② 生まれたとき、からだがよわかったんだ。
さる③ それで、ほかのさるたちにいじめられたの。
さる④ それで、いじめられた5人であつまって、力をあわせてからだをきたえて、
さる⑤ つよくなったから、わるいことしはじめたっていうわけ。
さる⑥ そう思うと、ちょっとかわいそうなとこも、あるよね。
さる⑦ ぼくたちもわるかったんだ。
さる⑧ もういちど、わたしたちといっしょにやりなおしさせます。
さるたち ゆるしてあげてください。

(さるたち、頭を下げて、カニの子どもたちはうなずく。うすたちがモンキーズを立たせる)

モンキーズが反省をしているところ

黒ざる みなさん、ありがとう。
緑ざる ぼくら、ほんとはさびしかったんだ。
モンキーズ もうわるいことはしません。
全員 よかった、よかった。

(フィナーレ)

イラスト/川野郁代

『小一教育技術』2016年10月号より

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