【相談募集中】自学のテーマについて、教師としてどのように促せばよいでしょうか

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関西学院初等部教諭

森川正樹

自学に取り組もうにも「何をしたらよいか分からない」といった様子の子供たちに向けて、教師はどのようなサポートをしたらよいのでしょうか。「みん教相談室」に届いた質問への、自学の達人「森セン」こと森川正樹先生からの回答をお届けします!

イラストAC

Q.自学のテーマについて、教師としてどのように促せばよいでしょうか

自学のテーマについて、子供たちは何をしたらよいか分からないという感じです。教師としてどのようなことができるでしょうか。(4-2LOVE先生・20代女性 特別支援学校)

A.その子の「好きなこと」から入りましょう

まず前提として私は、自主学習は「極上の遊び」だと思っています。

『子供たちは何でも遊びにしてしまう力があるので、遊びのような感覚で取り組ませる。』

ご相談者様は特別支援学校の先生ということですが、基本的には考え方は同じです。

入り口は遊びからでも、そこからノート見開き2ページに内容をまとめられるよう導いていくことで、学ぶ力がついていきます。その力が結果として、子供たちの「学びを止めないこと」にもつながるのです。

テーマについては、その子の「好きなこと」から入りましょう。

虫が好きなら虫の話をします。カブトムシが好きなら、まずはその話から。興味を持ってきちんと話を聞いてあげましょう。

そして、「じゃあ自分の好きなことをほかの人にも見せてあげよう」などと声をかけて、1枚の紙、もしくはノート見開きにまとめていく形を取ります。

取り組める実態に合わせて、まずは写真を撮ってあげてそれを中央に張り付けて、その周りに「カッコイイ!」とか、「強そう!」といった言葉を並べるだけでもよいと思います。

その後は「これって、まとめるテーマになるよね」などと常に「自学」を視野に入れ、会話の中に「これをまとめると楽しそう」という雰囲気をにじませていけばどうでしょうか。

そして、一番効果的なのは、他の子がまとめた自学の作品を見せることです。

そのようなために書籍にまとめた『小学生の究極の自学ノート図鑑』(小学館)は、子供たちにそのまま見せることを想定し、作品をカラーでほぼ原寸大で収録しています。子供たちに見せれば、イメージが伝わります。多様なテーマの作品に触れることで視野が広がります。

また、図鑑や百科事典などを通して、様々なジャンルの知識に触れられるような入り口をつくってあげることも有効です。

ぜひ、楽しみながら自学に取り組ませてあげてください!


みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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