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6年算数 資料の調べ方(1)-平均-

2019/10/17

ニワトリと卵
PexelsによるPixabayからの画像

執筆/埼玉県さいたま市立木崎小学校教諭・石原裕太
編集委員/国立教育政策研究所教育課程調査官・笠井健一、浦和大学教授・矢部一夫

本時のねらいと評価規準

(本時2/ 10)

ねらい
代表値としての平均について理解する。

評価規準
資料の特徴を調べる時に、平均を用いることがあることを理解している。(知識・理解)

問題

12 月10 日に、重い卵がよく産まれたと言えるのは、東小屋と西小屋のどちらの小屋ですか。

12 月10 日に東小屋のニワトリが産んだ卵の重さ(g)

東小屋のニワトリが産んだ卵の重さの表
クリックすると別ウィンドウで開きます

12 月10 日に西小屋のニワトリが産んだ卵の重さ(g)

西小屋のニワトリが産んだ卵の重さの表
クリックすると別ウィンドウで開きます

表を見比べて考えてみましょう。どちらの小屋だと思いますか。

東小屋だと思う。

西小屋だと思う。

2つの表を見比べても、はっきり分かりません。

では、どのように比べたらよいか、考えていきましょう。

本時の学習のねらい

どのように比べればよいか考えよう。

見通し

表を見てわかることはなんですか。

全体の中で一番重い卵は西小屋の74gで、一番軽いのは西小屋の45gだね。

それぞれの60g以上の卵の数を比べれば、どちらが重い卵が多く産まれたかが、分かるんじゃないかな。

卵の重さを順に並べてみたらどうかな。

自力解決の様子

A いちばん重い卵で比べる
東小屋………67g
西小屋………74g

B いちばん重軽い卵で比べる
東小屋………48g
西小屋………45g

C それぞれの小屋の卵の重さの合計で比べる
東小屋………920g
西小屋………754g

D それぞれの小屋の卵の重さの平均で比べる
東小屋………57.5g
西小屋………58g

学び合いのポイント

すぐに「平均」を用いるのではなく、どのような比べ方が適しているか根拠を明確にすることが大切です。

例えば、「最大値、最小値の比較では、集団全体を比べたことにならない」「全体の合計で比べる方法は、それぞれの小屋の卵の個数が違うため比べることができない」など、根拠を明確にした比較をさせていきます。

その中で、「平均」を用いればそれぞれの小屋の代表値として表せることに気付かせ、集団の比較に用いられることのよさが実感できるような学び合いにしていくことが重要です。

ノート例

ノート例
クリックすると別ウィンドウで開きます

全体発表とそれぞれの考えの関連付け

※平均のよさが浮き彫りになるよう、あえてT1、T2 を提示する。

C1 平均で比べる
東小屋………57.5g
西小屋………58g
 答え:西小屋

T1 いちばん重い卵で比べる
東小屋………67g
西小屋………74g
 答え:西小屋

T2 重さの合計で比べる
小屋………920g
西小屋………754g
 答え:東小屋

どの方法がよいと思いますか。

平均で比べる方法がよいと思います。

T1、T2 のような比べ方では、どうして比べられないのですか。

T1 のように1つだけの卵で比べても、小屋全体を比べたことにはならないからです。

T2 は卵の数が同じなら合計で比べられるけれど、卵の数が違うので比べられません。

どうして平均なら比べられるのですか。

全体をならして考えるので、卵の数が違っても比べられます。

平均で比べると西小屋の方が、重い卵がよく産まれたと言えます。

子供の感想例

平均を使えば、それぞれの卵の数が違っても比べられるので、便利だと思いました。

ワンポイントアドバイス

浦和大学教授・矢部一夫

本単元は、資料の代表値としての平均、度数分布表や柱状グラフなどを学習し、統計的に考察したり、表現したりする能力を伸ばすことをねらいとしています。一般に、数の処理の仕方やグラフの扱いなどの知識を得る時間や作業が多くなってしまう傾向がありますが、代表値のよさや表・グラフで表現する必要性を実感させる問いや活動を充実させていくことが大切です。

本事例では、上述したように平均や数直線の扱い方等だけでなく、それぞれのよさについて話し合う時間に重きを置いた授業展開になっています。また、扱う題材も卵という身の回りのものを用いて、その有用性が実感できるように工夫しています。

このような統計的な見方・考え方は、中学一年生の学習につながる領域でもあり、例えば「平均では西小屋の方が、重い卵が産まれると言える」、「東小屋の卵の方が、重さの散らばりが少なく、粒ぞろいであると言える」など、多様な観点から考察する態度を育てておくことが大切です。

6年算数 資料の調べ方(2)-散らばりの様子を考察する-

『小6教育技術』2018年11月号より

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