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二学期で学級経営のリスタート!成功の手立てとは!?

2019/8/9

アメリカでは9月が新学期です。一学期うまくいかなったことがあっても、アメリカ人になった気分でもう一度やり直せばよいのです。レッツ リスタート!!

気分はアメリカン
「気分はアメリカン」 イラスト/藤井昌子

机の上に教科書を

まずは、新学期に向けて環境を整えましょう。夏休みは、春休みよりも長いお休みです。ということは、9月は、4月当初よりも机や椅子にほこりがたまっているということです。夏休みの最終週に、子供たちの机や椅子を雑巾できれいに拭いておきましょう。その時に、一学期に気がつかなかった机や椅子の傷みに気がつく場合があります。予備があるようなら、新しい机や椅子に交換しておきましょう(予備がない場合は可能な限り修繕しましょう)。

教室の掃除イメージ
イラスト/藤井昌子

そして、そのきれいになった机に、二学期最初に配付する教科書をきれいに置いておきます。全部の座席に教科書がきちんと並んだ景色は壮観です。二学期も頑張ろうという気持ちになります。教科書だけでなく二学期の最初に配付するドリル等も一緒に置いておくとよいでしょう。

また、教室の蛍光灯も拭いてみてください。意外と汚れているものです。明るさが格段にアップします。文字通り明るい教室のできあがりです。気分よくリスタートできます。

気持ちよくリスタートするために

9月はリスタートのよいタイミングですが、一学期でうまくいかなったことをそのままリスタートしても同じ結果を繰り返すだけです。何が原因でうまくいかなかったのかを分析しなければいけません。 4月に考えたシステムを自分なりに分析して、二学期を迎えましょう。うまくいったことは、さらにバージョンアップし、うまくいかなかったことは、「REBORN」させればよいのです。

教室環境

4月に貼った掲示物がそのままになっているということはないですか? 学級目標や時間割など、年間を通じて掲示するものもありますが、5月の学級通信がそのまま・・・という状況は問題です。教室環境には変化が必要です。

一学期中に、変化はあったでしょうか? もし、変化がなかったとしたら、なぜ変化がなかったのか分析しなければいけません。教師の意識が低かったのなら、二学期は毎月掲示を変えることをどこかで宣言すれば、教室環境への意識を継続することができるでしょう。掲示するものがなかったのなら、定期的に作品作りができるような計画が必要になります。

座席についてはどうですか。座席の配置を換えるだけでも気分は大きく変わるものです。

掃除当番

一学期末、子供たちは意欲的に掃除に取り組んでいましたか? 子供たちの動きが不十分だったとしたら、それは、活動内容や手順が明確でなかったからかもしれません。一学期の間に全員が全ての分担場所を経験していない場合もあります。もう一度手順ややり方を確認する必要があります。人数に対して仕事内容は適切だったでしょうか。内容の見直しが必要になるかもしれません。

給食当番

4月当初には、「嫌いなものでも一口は食べよう」と指導していたのに、時間がない時には一口も食べずにそのまま残してしまう子をスルーしてしまったことはありませんか? このような小さな変更が、やがて定番のシステムを崩してしまうことがあります。一度崩れたシステムを、学期途中に戻すことはかなり難しいものですが、この時期にはリセットすることが可能です。クラス単位ではなく、学年全体で統一して行えばうまくいきます。給食のシステムがうまく機能しているクラスの先生に相談してみることをお勧めします。

係活動

係活動が停滞している場合の多くは、活動時間が少ないことが挙げられます。きちんと活動時間を保障する工夫が必要です。短時間でもよいので活動時間を確保する取り組みを考えてみましょう。

係活動イメージ
イラスト/藤井昌子

朝の会・終わりの会

マンネリ化していませんか? 以前「スピーチ」を朝の会のプログラムに入れていた時のことです。スピーチの内容がマンネリ化して面白くなく、聞いている方も集中力がなくなってきていました。そこで、思い切ってやめることにしました。すると、朝の会のどんよりとした雰囲気がなくなりすっきりしたのです。時間が短くなったことで別の活動を生み出すきっかけにもなりました。

新しい取り組み

夏休みの研修で仕入れた実践はありませんか? やってみたいなと思った活動があれば、リスタートできる二学期始めからやってみるとよいですね。アメリカンな気分で、新しい事を4月のつもりで始めてしまいましょう。

私のお薦めは「自作音読集の暗唱」です。市販の音読集とはちょっと違う視点で二十編ほど集めます。お気に入りの詩や有名な文学の冒頭部分、リズミカルな短文、教科書に出てくる古文等をセレクトしたものです。吉本新喜劇のギャグ満載の台本なども入っています。それを印刷して冊子にします。

いきなり暗唱は行いません。最初は「先生の後について音読」からスタートします。一日に3つぐらいです。短時間でいいので、毎日続けることが大切です。

読点で区切りながら読むとよいでしょう。初日に最初の三編を音読したら、次の日は、最初の二編は同じで、一編だけ新しいものにします。毎日音読を続けていくうちに、覚えてしまう文章が出てきます。そうなった段階で「暗唱チャレンジタイム」を設けます。すらすらと暗唱できたら合格です。

音読集の1ページめのお薦めはこれです。

一番はじめは 一の宮
二は  日光の東照宮
三は  佐倉の宗五郎
四は  信濃の善光寺
五つは 出雲の大社(おおやしろ)
六つは 村むら鎮守さま
七つは 成田の不動さま
八つは 八幡の八幡宮
九つ  高野の弘法さま
十は  東京二重橋

--わらべ歌「一番はじめは」より-- ※地域や世代により歌詞は異なります

「一番はじめは」音読イメージ
イラスト/藤井昌子

最初のうちは、暗唱することが容易な一文一文が短めのものがよいでしょう。他にリズムがよいものとして次のものもお薦めです。

「いろはたとえ(京都バージョン)」
「あいうえお歌」
「付け足し言葉」
「十干」
「十二支」
「十二か月(和名)」
「春の七草」
「秋の七草」
「いろは歌」
「寿限無」

自作音読集には、「初恋」(島崎藤村)のような少し長めの文章も入れておきます。暗唱に慣れてくると、少し長めの文章の方が、子供たちのチャレンジ意欲を喚起することができます。英語の早口言葉も子供たちのお気に入りです。

夏休みの作品を写真に残す

9月の初めには、夏休みの作品が教室にたくさん集まってきます。大きなものから小さなものまで様々です。夏休みの作品の発表会をするクラスも多いことでしょう。これを記録に残しておけば二学期の評価にも使えます。テキストデータで残しておくこともできますが、なかなかその時間が取れません。放課後に教室で記録を取るとなると時間がかかってしまい効率的ではありません。そんな時には「写真」に撮ればよいのです。

発表している時に撮れば、誰の作品なのかもわかります。作品を持たせて記念写真のように撮るよりも、発表している様子を撮ればその子の表情も残り、よい記録になります。撮影する際には、カメラ目線ではない方が臨場感が出ます。緊張して発表している様子を撮ればよいのです。その場の雰囲気も写っていると、後で評価の文言を書く時にも、その時に考えたことを思い出しやすくなります。いわゆるエピソード記録です。

写真/金川秀人

また、立体的な作品は展示スペースにも困ります。ずっと置いておくわけにもいきません。写真に撮っておけば長期にわたって展示する場合にも便利です。

前を見て笑顔に

夏休み明けは、心や体がまだ学習に向いていない子もいます。夏休み気分が抜けない子供たちには、いつまでも過去を振り返るのではなく、前を向かせましょう。そのためには、まず、教師が二学期にある行事のことを話した上で、二学期の行事の未来日記を書かせてみます。未来日記とは、未来に起こることを想像して書く日記です。例えば、運動会の未来日記の場合、次のようになります。

私は、運動会で紅組応援団の団長になりました。開会式のかけ声は少し緊張したけれど、練習通りに大きな声を出すことができました。応援合戦も大うけでした。紅組が勝つことができて、とてもうれしかったです。

未来日記イメージ
イラスト/藤井昌子

未来日記は、できるだけ具体的に書かせましょう。具体的に書こうとすることで、その行事に対するイメージをより明確にすることができ、主体的に取り組もうとする意欲を育てることができます。また、ここで書かれる未来は自分にとって都合のよい未来を書くように指示をします。明るい未来が待っていると考えた方が、楽しいからです。

執筆/兵庫県芦屋市立公立小学校 金川秀人

『小五教育技術』2018年9月号より

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