小4理科「星や月(1) 星の明るさや色・せいざ」指導アイデア

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執筆/福岡県公立小学校教諭・中本誠也
編集委員/文部科学省教科調査官・鳴川哲也、福岡県公立小学校校長・田村嘉浩

小4理科「星や月(1) 星の明るさや色・せいざ」指導アイデア
イラストAC

単元のねらい

星の明るさや色に着目して、それらを比較しながら、星の明るさや色の違いを調べる活動を通して、それらについての理解を図り、観察、実験などに関する技能を身に付けるとともに、主に差異点や共通点を基に問題を見いだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成します。

単元の流れ(総時数3時間)

① 星座のイラストを見たり、星を線で結んだりして、星や星座について知る。(1時間)
② 星の明るさや色の違いを調べる。(1時間)

単元デザインのポイント

「時間的・空間的な見方」というメガネで見てみよう!

見方 時間的・空間的な見方
「空間的な見方」を働かせ、どの方位にもたくさんの星が輝いていることを観察し、天体への興味・関心を高めながら単元のねらいに迫る。

考え方
星の色や明るさの特徴を「比較して」考える。

課外 家庭で星を観察し、記録する。

③ 星を見比べて明るさや色の違いを調べ、観察・記録してきたことを話し合う。(1時間)

星や月の位置の変化、月の見え方の変化を学ぶ「星や月(2)」につながる単元です。

準備物
・星座早見
・方位磁針

9月の観察に適した星座と星
・さそり座(アンタレス・1等星・赤)
・はくちょう座(デネブ・1等星・白)
・こと座(ベガ・1等星・白)
・わし座(アルタイル・1等星・白)

夜に行う観察は家庭の事情で観察ができないことがあります。そのため、写真や映像などで疑似観察を行う場を設定するとよいでしょう。

単元の導入はこうしよう!

星座について知ろう

①線で結んだ星座の図を見て、星座の形を知る。
②夜空の星の写真の中から①の星座を見付け、線で結ぶ。
③なぜ見付けることができたのか理由を聞く。
※ 星座の形が同じだけではなく、写真では比較的大きな星(=明るい星)があることに気付かせる。
※ ②の写真は白黒にして、線が引きやすいように印刷しておく。「この写真は白黒なので、全部同じに見えるけれど実際は?」というような発問から、星の色にも問題意識をもたせる。

星座について知ろう

さそり座を見付けたね。たくさんの星の中からどうやって見付けたの?

明るい星を線で結んだら、さそり座の形ができました。

この写真ではどの星も同じように見えるけれど、違うのかな?

実際は、いろいろな明るさや色の星があると思います。観察したいな!

星の明るさや色などを比べながら、特徴を調べましょう。授業中には観察できないため、インターネット上の画像や動画を活用したり、タブレットのアプリなどを活用したりすることもできます。そうすることで、興味・関心が高まり、問題を見いだす力や主体的に問題解決しようとする態度の育成につながります。

授業の展開例

星の明るさや色

【自然事象へのかかわり】

よく見ると、星の明るさはみんな同じではないね。色はどうかな。

【問題】
星には、明るさや色に違いがあるのだろうか。

【予想】
・黄色っぽい星や、赤い星もある。
・明るくて大きな星もある。

【解決方法の立案】
・実際に空を見て観察する。
・パソコンや本で調べる。

【観察・実験】
星の明るさや色の違いに着目して観察をする。

指導のポイント

必要な観察技能の指導を確実に行う『星座早見の使い方』

方位磁針

・ 方位磁針を手のひらに水平に載せる。
・ 東の空を調べるときは、東の文字が下にくるようにして持ち上げる。
※懐中電灯に赤いセロハンを付け、光を当てましょう。
※夜に行う観察は安全上、必ず大人と一緒に観察するようにしましょう。

実際に星を観察する機会を多くもつようにして、夜空に輝く無数の星に対する豊かな心情や興味・関心をもてるようにしましょう。

調べる方法として、タブレットなどを利用して空を360度見渡せるアプリなどを使うこともあります。事前に関連する図鑑や本などを用意しておくとよいでしょう。

自宅での夜間の観察

【結果】
色 赤っぽい星や、青っぽい星、白っぽい星などがあった。
明るさ ぼんやりと光っている星もあれば、明るく輝いている星もあった。

【考察】
予想通り、赤や青、白っぽい色の星もあった。明るさもいろいろな明るさの星があった。

【結論】
星は、色や明るさに違いがある。

・ 結果を見比べて、共通点や差異点について考えたり、話し合ったりしましょう。
・ さらに結果を一斉掲示するとよいでしょう。その際は、見付けた色の違いや明るさが同じかどうかなどの項目に分けると、分かりやすくなります。

ここが最大のポイント!

第三学年の理科学習では、比較する考え方で学びを進めてきましたが、本単元においてもその考え方で観察を行うことが大切です。星の色や明るさの共通点や差異点を考えることで、観察をより充実させることができます。見方としては、「空間的な見方」を働かせ、どの方位にもたくさんの星が輝いていることを捉え、星に対する関心を高めるようにしましょう。この学習では、ICTを活用することで、より理解が深まります。


イラスト/たなかあさこ、横井智美

『教育技術 小三小四』2019年9月号より

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