聞く力・書く力をつける英語ゲーム2種【15分でできる外国語活動アクティビティ】
小学校外国語アクティビティのアイディア。ここでは、単語の最初の音である「初頭音」に慣れ親しむ活動と、友達の良いところを紹介する目的を通じて繰り返し使える身近な英語表現を知ることのできる活動を具体的に提案していきます。
15分程度のモジュール授業にも使いやすくなっています。印刷やダウンロードもできますので、ぜひお役立てください!!
執筆/宮城県公立小学校教諭・尾形英亮
目次
ワークシート1:サウンド・オブ・アルファベット♪
5年生からは、「文字」を扱います。『We Can! 1』の中にも、音の一番小さな単位、「音素」に気付かせる活動として、単語の最初の音である「初頭音」に慣れ親しむ活動が盛り込まれています。「Alphabet Jingle」(Unit 3)、「Animals Jingle」(Unit 5)等の「Jingle」や、「Sounds and Letters」などがそれに当たります。「音声と文字」の指導は長すぎず、10分~15分程度で丁寧に行うと児童も飽きません。
※ 教師用解答)①mat(マット)②nap(昼寝)③pass(パス)④stamp(切手)⑤tap(蛇口)
●基本の活動の流れ
★ワークシートを配付する
① 今回の活動で扱う文字の音に慣れ親しむ。
T:(「 A a」と書かれた文字カードを示しながら)あごを下げて、a, a.
C:あごを下げて、a, a.
※ 教師は発話のポイントを簡単に教える。
② いろいろな単語の「初頭音」に慣れ親しむ。
T:( メロンの絵と melon と書かれたmの文字を指しながら)m, m, melon.
C: m, m, melon.
③「 初頭音」を聞き取り、ワークシートの文字に〇をする。
T:a, a, apple. m, m, monkey. a, a, alligator. m, m, mountain.
→ 児童は聞き取った音に〇をする。
T: Let’s check the answers. First picture. a or m?
C: a.
T: Yes. The answer is a. a, a, apple.
C: a, a, apple.
④ 一つ一つの「音素」を聞き取って文字を書き、単語を完成させる。
T: m, a, t. m, a, t. m, a, t.
→ 児童は聞き取った音をワークシートに書く。
T: Let’s check the answer.( 黒板に答えを書く) m, a, t, mat.
C: m, a, t, mat.
主な参考文献 : 「アルファベットチャンツ(CD付)」(mpi)
ワークシート2:My Hero ポスターを作ろう☆
他国と比較しても、日本の児童の「セルフ・エスティーム(自己肯定感)」が低いことは、常に問題視されています。そこで、『We Can! 1』の最終単元である「Unit 9 Who is your hero? あこがれの人」と、道徳科の時間によく行われる「X からの手紙」という活動を関連付けたものを最後に紹介します。この活動は、教師がクラスの児童の名前が書かれた手紙を無作為にクラス全員に渡し、児童は宛名の友達の良いところを手紙に書きます。教師は回収した手紙を送り主の正体を明かさないまま本人に返すのです。
●基本の活動の流れ
① 教師は友達の名前が書かれたワークシートを、無作為に児童に手渡す。
② 児童は日本語で、ワークシートにその友達の「できること」や「性格」を自由に記述する。
③ ワークシートに書かれた英語表現を視写しながら、その友達の良いところを英語で書く。
例)This is my hero.
He is good at playing baseball.
He can run fast.
He is kind.
He is 〇〇.(その友達の名前)
※ 赤色の英語は、お手本としてワークシートに書いてあるので、視写する。それに続く英語は、自分で調べて書く。『We Can! 1』の巻末の「WORD LIST」を使用したり、タブレット等を活用して、翻訳アプリで調べたりするとよい。また、教師が児童の書きたい英語表現のお手本を書いてあげるのもよい。
④ 次時に、ワークシートに書いた英文を以下のポスター用シートに貼り付けて、絵を加える。担任はそれらを使って「Who is this? Quiz」をしてから本人にポスターを渡す。
『小五教育技術』2019年2/3月号より