食べ物を題材にした英語ゲーム2種|15分でできる外国語活動アクティビティ
小学校外国語アクティビティのアイディア。ここでは、繰り返し英語表現を使えるように、身近な食べ物や形を用いたり、コミュニケーションを楽しめるようにすごろくを用いた活動を具体的に提案していきます。
15分程度のモジュール授業にも使いやすくなっています。印刷やダウンロードもできますので、ぜひお役立てください!!
執筆/埼玉県公立小学校教諭・蜂谷太朗 監修/文教大学教育学部教授・金森強
目次
ワークシート1:フード&シェイプ
4月からの外国語活動の授業で、子どもたちは数多くの英語表現に慣れ親しんできたことと思います。
他教科の学習でも同様ですが、一度学んだからといってそれがすぐに定着するというわけではありません。私たち教師が様々な工夫をして、繰り返し英語表現を使う場を与える必要があります。ここでは、食べ物と形の言い方を中心に扱います。新教材「We Can! 1」では、ワードリストの中で数多くの食べ物と、8種類の形を紹介しています。
今回はその8種類の形と食べ物のうち、子どもたちにとって難しそうなものをセレクトしました。このシートをベースに、様々なアレンジを加えながら活用していただけたら嬉しいです。
●活動の流れ
★ワークシートを配付する
① 形・食べ物の言い方をタッチゲームで確認する。
「先生が発音した形や食べ物をタッチしよう」
② 教師が形を発音し、子どもたちはその形の中に描かれている食べ物を発音する。
(例)T:circle ⇒ C:green pepper
③ 教師が食べ物を発音し、子どもたちはその食べ物が描かれている形を発音する。
(例)T:banana ⇒ C:rectangle
④ ペアで②・③のような活動を楽しむ。
●実践のポイント
このシートは一度だけでなく何度か繰り返して使用することをおすすめします。形・食べ物それぞれのアルファベット表記もついているので、そちらに注目する子も出てきます。2回目以降は④だけでもできますが、教師(ALT)の発音をたくさん聞かせたい時は、②・③を繰り返し実施しても飽きずに楽しくできます。
●アレンジを加えて
ここでは食べ物を8種類セレクトしましたが、食べ物の種類を変えればいくらでも幅を広げることができます。また、中に入れるイラストをアルファベットだけにするのもおすすめです。継続するうちに形の言い方は子どもたちにとって簡単なものになっていくので、小文字のb とd を入れたり、毎時間アルファベットを変えたりしても楽しみながら活動することができます。
ワークシート2:リアルトークすごろく
2つ目のワークシートは、自分自身が本当に思っていること、言いたいことを言いながら進める「すごろく」です。
今回は、使用する表現を「I like ○○.」に絞りました。あまり無理をせず、教師からの説明が少なくても子どもたちが既習表現を使って楽しむことができるようにするためです。
新学習指導要領が全面実施になり、3・4年生で十分に英語に慣れ親しむことができたら、この活動は5年生には簡単すぎるかもしれません。でも、移行期の今は焦らず、スモールステップで子どもたちが英語を使ったコミュニケーションを楽しむ時期にする必要があると考え、このような活動も扱うようにしています。
●活動の流れ(ペアでの活動)
★ワークシートを配付する
① ルールを説明する。
② 言い方を簡単に説明する。
(「on」「in」は「We Can!1」のUnit7 で扱うので、実態に応じて使用する。使用しなくても十分楽しんで活動できる。)
③ ペアで活動を始める。(5分程度)
④ 活動のふり返りをする。
●実践のポイント
このようなゲーム性の強い活動にすると、子どもは勝ち負けばかりに目を向けがちです。しかし教師が子どもの姿をしっかり見とり、「○○くんの話の聞き方は、とても気持ちがいいね。」などと声をかけて回ることが大切です。教師のひと言やねらい次第でただのゲームになるか、英語を使ってのコミュニケーションを楽しむ活動になるかが大きく違ってきます。
また、実態によっては活動のルールを説明する際にALTとHRTで実際にやって見せることもオススメです。子どもたちは活動の様子を見ながら、ゲームのルールと使用する表現を理解していきます。「主体的な学び」を引き出す様々な工夫を考えながら実践したいですね。
『小五教育技術』2018年11月号より
すごろくを使った外国語アクティビティの紹介はコチラにも!→小学校の外国語活動で使いたい15分英語ゲーム2つ