【LINEオプチャ交流中!課題6】11月に伸びる教師の振り返り
日々のリフレクションの様子をSNSなどで広くシェアし、自己研鑽する姿が多くの先生に支持されている古舘良純先生。これは、そんな古舘先生が提案する、みなさんに主体的に参加していただくワーク型連載です(1記事100円、毎月25日配信)。
読者向けのLINEオープンチャット(記事末にリンクがあります)では、古舘先生からの直接のフィードバックやメンバーによる質の高い交流が行われています。ぜひご参加ください。
さて、今回のテーマは、<11月に伸びる教師の振り返り>です。
執筆/岩手県公立小学校教諭・古舘良純
目次
11月は「荒れる」時期ではなく「伸びる」時期だと心得よう
いよいよ11月を迎えます。2学期も折り返しです。
メディアでは、「11月に学級が良くない方向に向かう」とか、「教室に落ち着きがなくなっていく」とか、ネガティブな情報が流される時期です。場合によっては、職員室でもそうした「教室の荒れ」について話題になることもあるのではないでしょうか。
しかし、私自身の経験で言えば、11月はぐんぐんと伸びる時期だと感じています。「実りの11月」「11月の加速」とでも言えば良いでしょうか。
残念ながら、ネットの中では、こうした「うまくいっています!」「うちは順調です!」という発信はなかなか目にすることがありません。SNSでそうした発信をすれば叩かれる可能性も高く、「マウントをとった」「あおられている」と受け取られかねないからです。
また、学級が充実していれば十分に満足しているため、先生方がわざわざ世に発信して承認欲求を得ようとすることはしません。
結果的に、11月に安定している様子や成長している報告は目にする機会が少なくなります。
逆に、「荒れ」のみられる学級では、担任の先生が疲弊していきます。状況が辛くなればなるほど、「愚痴」「嘆き」「不満」がつぶやかれるようになります。
そうしたネガティブな発信は、エールの意味を込めた「いいね」がつけられることが多く、拡散されやすいために情報が広がりやすくなります。目にする機会が多くなるということです。
そんなアンバランスな情報の中で、「11月危機を乗り越える」とか「こうして荒れをチェックする」という記事を見ると、複雑な気持ちになります。
うまくいっていない先生は、「教室にゴミが落ちているかどうか」「時間を守って行動しているかどうか」をチェックし、荒れの予兆が見えることを明らかにしたところで、そもそも「そんなこと」は分かっているでしょう。
それよりも、「どうすればそうした凡事徹底が教室に広がるのか」を示したり、「小さな習慣を定着させられなかった理由は何か」を深掘りすることによって自身の実践を振り返ることの方が大切です。
また、うまくいっている先生は「11月危機」のような言葉とは無縁であり、「うちは大丈夫」と変な安心を生んでしまうきっかけにもなります。
同時に、「とりあえず荒れないようにすれば良い」と、リスクヘッジに走った学級経営となり、せっかくの伸びる時期に「守り」に入ってしまうことも考えられます。
「11月の荒れ」という切り口では、非常にもったいないマインドセットを促してしまうのです。
そう考えて私は、「11月の伸び」、すなわち現在地がどの位置であっても、そこからの成長を加速させていくために必要な振り返りについて考えてみたいと思います。
来月は、2023年11月25日の配信です。
「2学期の締めくくり」について考えていきたいと思います!
それでは、また!