図形感覚と創造力を鍛える自由課題『大きさの異なるマスを作ろう』
準備やマル付けがいらない、ちょっとした空き時間にも使える課題。算数ノートのマス目を利用したアイディアをご紹介します。マス目に4個の点を打ち、それを結んで大きさの異なる正方形(マス)を作りましょう。図形感覚や想像力を養い、面積や関数の学習にもつながります。
執筆/神奈川県三浦市教育委員会教育研究所・鈴木夏來
マス目ノート de マスつくりマス
準備物
・マス目黒板(教師用)
・マス目の算数ノート
指導例
「課題が終わった人は、算数ノートに正方形を描いてみましょう。いくつ描けるかな?」
★留意点
「正方形」という言葉は、一年生は学習していません。しかし、「ましかく」「折り紙やハンカチのような四角」「サイコロのような四角」と言えば、おおよそ意味が伝わります。本課題も十分楽しむことができます。
板書・ノート例
「皆さんの算数ノート。枡という正方形(ましかく)が並んでいるので、マス目と言いますね。このノートに、先生と同じように点を打ち、線で結んで、正方形を描いてみましょう」
「1マス分のマス、正方形ができましたね。次は、縦2マス・横2マスの正方形を描いてみましょうか」
条件①
点は、線と線が交わったり、ぶつかったりしているところにだけ、打つことができる。
条件②
同じ大きさの正方形を描くことはできない。(同じ大きさならば、一種類としてカウント)
◆初級 とにかく描いて楽しむ
ミニ定規は使用しません。フリーハンドでどんどん描かせましょう。正方形は重なってもよいことにします。
◆中級 1マスに9つの点が打てる
なかには、中間線の点線を利用している子がいるかもしれません。大いにほめ、認めましょう。
◆上級 回転した正方形をつくる
打たれた点を斜めに結ぶことで、回転したような正方形を見出す子どももいるでしょう。慣れてくると、4つの点を見るだけで「正方形の線が浮かんで見える」と言う子も出るでしょう。
◆色塗りや模様づくりも楽しい
正方形づくりはあくまで自由課題です。「難しい」という子もいるでしょう。速さを競うのではなく色鉛筆でできあがった正方形に色を塗って模様にしたり、ミニ定規を使ってゆっくり丁寧に正方形を描いてみたりする活動もオススメです。
『小一教育技術』2017年10月号より