2月の先生のお話|次年度へ向かう子供の背中を押す言葉がけ

連載
学級経営を支える先生のおはなし|小三

愛知県公立小学校教諭

佐橋慶彦

いよいよ2月になりました。長かった1年間も、残すところあとわずかです。この時期は次年度に向けて子供たち一人一人にメッセージを伝えています。新しい先生や仲間とうまくやっていけるよう、その子だけに向けた言葉がけを大切にしています。

執筆/愛知県公立小学校教諭・佐橋慶彦

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写真AC

この時期に子供たちへ一番伝えたいこと

こうして学級じまいが近づいてくると「ずっとこのクラスのままがいい」「来年も担任の先生がいい」といった言葉をかけてもらえることがあります。学級への愛着や、担任・仲間に対する好感を持ってくれていることは本当にありがたいことです。

しかし、ここで考えなければいけないのが、翌年からの子供たちの生活のことです。前の学級が良かったというように思い続けてしまうと、新しい環境への適応がうまくいかなくなってしまう可能性があります。

また「○○先生は~って言っていた」「前のクラスでは~だった」などと、新しい担任の先生や学級の仲間との関係がうまくいかないケースもあるでしょう。そうなった時に苦しい思いをするのは、ほかでもない子供たちです。学級経営がうまくいっていればいるほど、翌年のことを考えた言葉がけをしていかなければいけません。

そこで、学年末には子供たちに、翌年に向けたメッセージをできるだけ子供たち一人一人に伝えられるようにしています。

班活動みたいに、みんなで何かをする時に、○○さんがいるといつも良い雰囲気になるよね。○○さんなら困ったことがあっても、きっとみんなと一緒に乗り越えていけると思うよ。

自分のやりたいことだけじゃなくて、みんなのことを考えることができるようになったね。今の□□さんなら、来年はきっと、もっともっと楽しくなると思うよ。

などと子供たちの成長を伝えながら、背中を押す言葉をかけるようにします。特に伝えたいのは「学級にどう貢献してくれていたか」ということです。もし学級の良い雰囲気、楽しかった取組に自分が参加できていたと感じることができたら、きっと違う集団に属した時にも、自分の力でその集団をより良くしていこうと思うことができるでしょう。

逆にその自信がもてていないと、「今年は最悪」などとまわりのせいにする言葉が出てきてしまったり、「○○がいればなぁ」と誰かがいないことを嘆いてしまったりと、集団の良し悪しを他人に任せるようになってしまいます。

そうならないためにも、「自分たちの手で学級をより良くしてきた」という実感を、子供たちにもたせられたらと考えています。

子どもたちが新しい環境でも前向きに頑張っているという姿は、「去年の方が良かった」という言葉よりも何倍も嬉しく感じます。そのためにも、2月から少しずつ子供たちの背中を来年度に向けて押していきたいと思います。

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佐橋慶彦先生

佐橋慶彦(さはしよしひこ)●1989年、愛知県生まれ。『第57回 実践!わたしの教育記録』特別賞受賞。教育実践研究サークル「群青」主宰。日本学級経営学会所属。子どもがつながる学級を目指して日々実践に取り組んでいる。

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