授業中に、子どもをどのように集めればいいの? 【使える知恵満載! ブラッシュアップ 体育授業 #4】

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平川 譲
使える知恵満載! ブラッシュアップ 体育授業

授業を始めるときや終わるとき、どこにどのように並ばせていますか。また、運動を観察させたいときや、ちょっとした指示を出したいときはどのように集めているでしょうか? 運動場や体育館で授業をするときは、教室とは違った子どもたちの様子が見られ、悩むことがあると思います。今回は子どもを集めるときのちょっとしたコツを紹介します。

執筆/東京都公立小学校教諭・逸見淳一
監修/筑波大学附属小学校教諭
 体育授業研鑽会代表
 筑波学校体育研究会理事・平川 譲

コツその1 「整列」と集合を使い分けよう!

まずは「整列」と「集合」を使い分けてみましょう。「整列」は、前回の体育の学習班を用いて、下の図のような男女混合4列横隊で並ぶことです。

隊列図(4人×8班)

整列する場所に目印がない場合は、太鼓やストップウオッチなどの授業で使う道具をまとめているカゴを使って、整列する位置を示しておきます。カゴがある位置に教師が立つと子どもたちに話しておけば、素早く整列することができます。

「集合」は、教師を中心にして子どもたちが扇型で集まることです。子どもたちの顔がしっかり見えるよう、教師の背中側には、集まらないように指示します。

私が「整列」をさせるのは、授業の始まりと終わりだけです。授業中に集めたいときは「集合」させることがほとんどです。それは、ちょっとした指示のために、綺麗な列を作ることに時間をかけるよりも、素早く集めて指示を出し、すぐに運動させたいと考えているからです。

コツその2 立ち位置を考えてみよう!

授業中の教師の立ち位置として気をつけるべきポイントの一つは、太陽の位置です。子どもたちの顔が太陽に向くように集めてしまうと、眩しくて教師を見て話を聞けなくなってしまいます。これでは指示が通りづらくなってしまうので、原則、太陽が子どもたちの背中側に来るように立つようにします。 また、他クラスの活動など、子どもが気を引かれるものが教師の後ろ側にこないようにも留意します。

コツその3 どこに集合させるか考えてみよう!

子どもたちに運動を観察させるときには、集合させる位置に気をつけましょう。どの運動を観察させるかによって位置は変わっていきますが、大切なのは「運動のどの部分を見せたいのか」ということです。

【その1】壁逆立ち

上手な子を手本として運動観察をさせたいときを例として考えます。どちらの足が先に上がってくるかを見せたい場面だとします。どこから見れば、お手本の子の足の上がり方がしっかりと見られるかと考えます。そうすると、自然とお手本の子の背中側に集合させることになります。

↓教師はしゃがんで話し、子どもたちは座って聞いている

↓お手本の子のポーズ

【その2】走り幅跳び

走り幅跳びの空中姿勢を観察させる場面だとします。この場面では、踏み切った後の姿勢がひらがなの「く」になっていること、そして着地のときにはひらがなの「ん」になっていることに気づかせたいと考えています。そう考えると、集合させる場所は、お手本の子が正面から見える場所でもなく、後ろ側でもなく、横から、それもお手本の子の体が「く」の字「ん」の字に見える場所に集合させるのがよいと考えています。

このように、観察させたい内容によって、集合させる場所を考えていくことで、運動観察が上手な子どもを育てていきます。

素早く集めるためには?

子どもたちを素早く整列・集合させることができれば、たくさん運動する時間を作れます。しかし、ここで気をつけるのは、素早く集める方法です。どうしても遅い子に注意をしてしまいがちですが、はじめのほうはできている子を褒めたり、素早く集合している子たちをお試しゲームの見本として、ゲームを行ったりします。子どもたちに「素早く集まったほうが、いいことがある!」と思わせることで、驚くほど集まるのが早くなります! これらのコツ、先生方の参考になれば幸いです。


執筆
逸見 淳一
東京都公立小学校 教諭
1980年 東京都中野区生まれ。「みんなができる、みんなでできる」体育授業を目指し、日々研鑽中。子供たちにとっても教師にとってもより良い体育授業が広まるように、オンラインで研修会を行っている。『「資質・能力」を育成する体育科授業モデル』(共著)(学事出版)


平川譲先生

監修
平川 譲
筑波大学附属小学校 教諭
体育授業研鑽会 代表
筑波学校体育研究会 理事
1966年千葉県南房総市生まれ。楽しく力がつく、簡単・手軽な体育授業を研究。日本中の教師が簡単・手軽で成果が上がる授業を実践して、日本中の子どもが基礎的な運動技能を獲得して運動好きになるように研究を継続中。『体育授業に大切な3つの力』(東洋館出版社)等、著書多数。


イラスト/佐藤道子

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