【小四】8月のお話:夏休み明けに向けて心の方向性を整える

連載
学級経営を支える先生のおはなし|小四

愛知県公立小学校教諭

八神進祐

8月は全校登校日などで久しぶりに子供たちの顔が見られます。嬉しいことですね。この限られた時間に、夏休み明けに向けて確認しておきたいことや、心の方向性を整える方法をポイントと共に紹介いたします。

執筆/愛知県公立小学校教諭・八神進祐

Point1 再会できたことの喜びを共有する

今日は暑い中、頑張って登校してくれてありがとう。皆さんとこうして再会できたことを心から嬉しく思います。先生は皆さんに会いたくて会いたくて仕方なかったですよ。これまでの夏休み、どのような思い出がありましたか。

花火をしたひと(挙手)

スイカを食べた人(挙手)

ゲームばっかりの人(笑)

「空気感を楽しむ」これが全校出校日の醍醐味です。朝、登校した子から順に黒板に夏の思い出を一つずつ書いてもらってもいいですね。どの思い出にも花丸をつけてあげましょう。子供たち同士も、久しぶりの再会に教室が熱気に包まれていることと思います。その雰囲気を大切にしつつ、穏やかに話し始めましょう。

Point2 「交流タイム5分間」を設ける

皆さんも久しぶりの再会で、友達同士で話したいことがあるのではないでしょうか。今から「交流タイム5分間」を行います。

交流タイム5分間はタイマーを用意して、正確に時間を計ります。

自由に立ち歩いて話し合いましょう! もしよければ先生のところにも話しに来てくださいね。

「自由に立ち歩きOK」という雰囲気を苦手とする児童もいます。そこで、「先生に」「先生と」のような言葉掛けを必ず行うようにします。

ただし、条件があります。タイマーがピピピッと鳴る前に座れていたら皆さんの勝ち、できなかったら先生の勝ち。やりますか。

やりたい! やりたい! 絶対勝つぞ!

夏休みの思い出をみんなに語りたくて仕方ない子たちが、いっぱいいることでしょう。そのエネルギーを活用します。

一つ、注意です。「自慢話」に気を付けましょう。皆さんは誰かに自慢されて嫌な気持ちになった経験はありませんか。夏休み、どのように過ごしていてもその子にとって大切な時間です。「俺のほうがすごいんだ」という自慢話にならないようにしましょう。皆さんなら大丈夫ですよね。
ちなみに先生は、夏野菜を使ったおいしいカレーライス作りに挑戦しています。では、「交流タイム5分間」スタート!

なかには、タイムを守れず、5分間を超えてしまう子もいるかと思います。しかし、それは自然なことです。そこで、こう言います。

暑い中登校してきてくれたので…いいでしょう。
皆さんの勝ちです! 特別ですよ! 

よっしゃー! 先生優しい!

Point3 生活リズムの確認

いいですか、夏休み明けに向けて大切なことがあります。それは…「生活リズム」です。生活リズムとは何でしょう。お隣同士、相談してみましょう。

朝、早起きすることかな。

ゲームをしすぎないことだよね。

全員起立。一人一つ発表したら座ります。もう全部発表されちゃったよって子も座っていいですよ。では、我こそは!という人。(挙手)

発表してくれたことを黒板に書いていきます。子供に書いてもらってもいいですね。たくさんの項目があることに気付くはずです。全員発表を終えた後、このように言います。

さあ、皆さんは何個できていますか。10個以上できている人はスゴイです!

Point4 夏休み明けに向けて、見通しをもたせる

夏休みの宿題が計画的に進められず困っている子もいるかと思います。以下のようなやりとりを行うことで、その子を救うヒントになるかもしれません。

夏休みの宿題がもうほとんど終わった人~?

はい、はーい!

スゴイですねえ! 先生が子供だった時は、計画的に進められなかったなあ。
いつ、どのように取り組んでいるのか教えてくれませんか。

午前中の涼しい時にやってます。図書館で自由研究の本を借りたりもしました。

なるほど、勉強になります。朝は頭がよく働くと言われますね。もっと早く知りたかったなあ。皆さんもぜひ○○さんの勉強法を参考にしてくださいね!

友達の学習習慣や取組を知ることは、子供たちにとって大変刺激になります。どんどん共有していきましょう。また、帰りの会では、次のような言葉掛けで夏休み明けの見通しを持たせ、残りの休みの過ごし方について、心の方向性を整えられるようにしたいものです。

夏休みが明けたら、さっそく大きな学校行事があります。そう、運動会です。生活リズムを整えて、9月を迎えましょう。
せっかくの夏休み。自分らしい特別な夏休みにしてくださいね。9月にまた全員で会いましょう。約束できる人は立ってください。それでは気を付けて帰ってくださいね。さようなら。

上記のほかに、伝えておくとよいことは「戦争について」です。4年生の国語の教材の中には戦争を扱うものがあります。8月は終戦記念日があり、夏休みはテレビなどで戦争をテーマとする番組を目にすることがあるかと思います。お家の方と戦争について一緒に考えてみるのも大切なことであると話してもよいかもしれません。

私は教員になってから、何度も夏休みを経験していますが、全校登校日で子供たちと再会できるのは本当に嬉しいものです。皆さんの学級でも素敵な時間を過ごせることを願っています。

八神進祐先生
八神進祐先生

八神進祐(やがみしんすけ)●1988年、愛知県生まれ。愛知教育大学卒業。教育サークルMOVE代表。子どもたちの“ありのまま”を大切にした教育実践に取り組んでいる。
著書『今すぐ真似したくなる教室のひみつ道具図鑑』、教育論文入賞多数、第5回・第7回「全国授業の鉄人コンクール」優秀賞、フォレスタネットグランプリ初代MVP。
YouTubeでは小学館「みんなの教育技術」より、授業力アップ動画を、Twitterでは「だいじょーぶ先生」(@teacher16694123)としてアイデア溢れる教育実践を発信中。

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