ぬまっち流 教師として「やらないと決めていること」

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沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」
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国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭

沼田晶弘

子供たちの自主性を引き出す斬新でユニークな実践が話題の「ぬまっち」こと、沼田晶弘先生 。今回は、ぬまっち先生が「教師として絶対にやらない」と決めていることは何か、そしてその理由について詳しく聞きました。

沼田晶弘先生

「子供のせいにしない」

教師として「やらない」と決めていることは、「子供のせいにしないこと」

これは実は簡単なようで難しい。 「やらない」と決めてていても、気がつくと子供のせいにしたくなってしまうことがたまにはある。

子供たちが騒いで教師の話を聞かない時には、「どうしてうちのクラスの子は人の話を聞かないのだろう」と考えてしまいがちだし、子供たちに自分の意図が伝わらないときには、「どうして理解してくれないのだろう」と思いたくなるときはあるよね。

でも、学級経営でも授業でも、うまくいかないときには子供のせいにするのではなく、あえて「教師側に問題がある」と捉えるように心がけている。

子供たちが話を聞かずに騒いでいるときは、「子供たちに話を聞いてもらえないのはなぜか?」と考え、子供たちが教師の話を聞きたくなるような話し方やシステムを工夫してみる。語りかけても自分の意図が伝わらず誤解が生じたときには、「君にはそう伝わってしまったんだね。申し訳ない」と言って誤解を解いてから、再度別のアプローチを試みるようにしている。

失敗を認めることで、失敗を「成長の種」にできる

何年教師を経験しても、うまくいかないこともあれば、失敗することもある。

うまくいかない理由はいろいろあるけれど、「運が悪かった」とか、「誰かが悪い」とか、自分以外のところに要因があると思い込むことは、実はとてももったいないことだと思っているんだよね。

なぜならうまくいかない原因を誰かのせいにしてしまうと、本質的な課題が見えなくなってしまうし、自分自身の成長も期待できない。

ボクはもっと授業が上手になりたいし、子供や保護者対応についてもまだまだ力を身に付けたいと思っている。いや、もう「対応」なんてしなくて済むくらいになりたい。
そのために大切なことは、自分のできていない部分を認め向き合うことだ。人のせいにしてごまかしたり、まして自分のミスを隠したりしていては、伸ばせる能力も伸ばせないだろう。 うまくいかない背景には自分自身の中に解決すべき課題があり、自分の努力次第でもっとうまくいったはずだと考えPDCAを回すことで、新たな手立てや解決へのヒントも見出すことができるはずだ。つまり、失敗を認めることで、その失敗を自分の成長の種に変えることができる 。

責任を引き受けて自分事化する

とはいえ、自分の中に失敗の要因を探すことは、責任を背負うことであり、時にはつらいことだ。「責任を背負う」とか「全て自分のせいだ」と考えるとストレスに感じてしまうことも多いだろう。でも成長するために失敗の要因を探しているのに、自分はだめな人間だ、無能だと考えて自信を失くし、内側にこもってしまってしまっては本末転倒だよね。

だから「責任を引き受けて、自分事化する」と考えてみてはどうだろう。自分事化することで、自分を改めて見つめ直し、どうすればよかったのか掘り下げてみる。そして改善できる点は改善し、自分一人では解決できないことや、どうしても苦手意識を感じてしまう自分の不得意分野を発見した場合は、誰かの手を借りて解決すればいい。

大事なことは、課題に目を背けず、人のせいにせず、自分事として直視すること。そして絶望せずに、改善やブラッシュアップできることはないか考え、人に任せたほうがよいことは任せ、代わりに自分にできることがあればどんどんトライしていこう。 転んでも立ち上がればきっと未来は見えるはずだから。

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沼田晶弘先生
沼田晶弘先生

沼田晶弘(ぬまたあきひろ)●1975年東京都生まれ。国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭。東京学芸大学教育学部卒業後、アメリカ・インディアナ州立ボールステイト大学大学院にて修士課程を修了。2006年から現職。著書に『板書で分かる世界一のクラスの作り方 ぬまっちの1年生奮闘記 』(中央公論新社)他。 沼田先生のオンラインサロンはこちら>> https://lounge.dmm.com/detail/2955/

取材・構成・文/出浦文絵

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