低学年6月の教室環境のポイント
梅雨の時期です。雨が降った日には廊下や床が滑りやすくなったり、湿度が高い日にはじめじめと不快に感じたりします。この時期は、子供たちが衛生的に安全に生活できる教室環境づくりを心がけましょう。また、雨が多く外遊びができないこの機会を利用して、係活動の充実を図るように支援するのもよいでしょう。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・藤井 翼
目次
6月の教室環境それぞれのポイント
1 決めたことの掲示
健康・安全について、指導したこと、子供たちが話し合って決めたことを掲示しておくと視覚的に分かりやすくなります。
2 係活動コーナー
雨の日の休み時間などは、係で遊びを企画して、校舎内で楽しむことができるようにしていきます。係のお知らせとともに、そのときの様子を掲示しておきましょう。
3 写真を掲示
このような場面の写真を掲示しておくと、学級の足跡として残すことができます。
4 使いやすいロッカー
絵の具セット、習字セット、プールバッグ、雨具など、持ち物が増えたら共同で置く場所を確保したり、整理整頓をする時間や持ち帰る日を設定したりするとよいでしょう。
5 個人プロフィールの掲示の工夫
新年度になって2か月が経過しました。個人プロフィールに書いためあてがそのままになっていませんか。この時期に、めあてに対してふり返る時間を設定したり、めあてを見直したりしましょう。日々の積み重ねが一人ひとりの成長につながります。
6 読書コーナーの設置
雨で外遊びができないこの時期に、本に親しむ機会を設けましょう。
図書係を生かして
- みんなのおすすめ本ランキングの作成
- 図書係おすすめコーナーの設置
- 読み聞かせの活動(一年生は教師の読み聞かせから始めるとよいでしょう)
日直を生かして
- 朝の会、帰りの会で好きな本を紹介するコーナーを設ける。
司書教諭と連携して
- 読み聞かせをしてもらったり、この時期に合うような本を紹介してもらったりする。
7 健康・安全に気を付けて生活するために
熱中症予防のための換気・水分補給
休み時間、給食前、掃除中などの時間に窓を開け、換気を行いましょう。慣れてきたら、子供の当番活動に加えてもよいかもしれません。また、こまめな水分補給の呼びかけも忘れずに行いましょう。
カーテンの使用
子供たちがいつ開け閉めをしてよいのかを明確にしておきます。水泳学習などの着替えのときは、外から見えないようにする配慮が必要です。
濡れた床に注意
雨の日や湿度の高い日は床が濡れて滑りやすくなります。
- 休み時間の前に、もう一度声をかける。「床が滑りやすいので、特に気を付けて歩きましょう」
- すぐに水気を拭き取れるように乾いた雑巾を準備しておく。など、けがにつながらないように、教室環境を整えましょう。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年6月号より