忘れ物防止にもつながる!低学年からの持ち物指導
学習に意欲的に取り組むには、持ち物がしっかりとそろっていることが大切です。低学年のうちに「自分で」持ち物をそろえる習慣を身に付けることができるように指導しましょう。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・山本恭兵
目次
忘れ物をしないために
①連絡帳に予定や持ち物を書く習慣を身に付ける
毎日の連絡帳の確認は低学年のうちに身に付くように指導しましょう。一年生のうちは、学年だよりなどで予定や持ち物を知らせてもよいでしょう。字を書く力が付いてきたら、連絡帳に書くようにしていきます。
書いたものは教師がチェックをして、保護者にもサインをもらうと定着しやすくなります。
②「明日の準備をする方法」を学校で確認する
子供が家に帰ってから連絡帳を見て、明日の準備をする方法を伝え、学校で一斉に練習するのもよいでしょう。
③家庭との連携を図る
自分で持ち物をそろえる習慣が身に付くまでは、学年だよりや懇談会で連絡帳やランドセルの中身のチェックを家庭にお願いしましょう。また、図工の材料などの特別な持ち物は、早めに連絡をすることが大切です。
学習用具の視覚化
筆箱や道具箱などの大切な学習用具は、視覚化したものを教室に掲示しておくとよいでしょう。はじめのうちは毎日、慣れてきたら週に1回など、定期的にチェックして、できていることを認め、子供が自信を付けることができるようにすることも大切です。
忘れてしまったら……
①朝に確認・報告する習慣を身に付ける
登校したら一日の見通しをもつという意味でも、朝のうちに持ち物の確認をするようにしましょう。持ち物を忘れた場合は、どうして忘れてきてしまったかを一緒に考え、今後に生かすようにします。一日を落ち着いて過ごすためにも、忘れ物は朝に報告するように指導しましょう。
②予備道具の用意
学習用具を一式、クラスにそろえておき、忘れた場合は教師の道具を貸すようにします。子供同士で道具の貸し借りをすると、トラブルのもとになるので、避けたほうがよいでしょう。
③ノートの印刷
ノートを忘れた場合、別のノートや自由帳に書くと、その後にばらばらになってしまいがちです。各教科のノートを印刷したプリントを用意しましょう。プリントはノートのサイズよりも小さめに印刷しておき、授業の後で本来のノートに貼るように指導します。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年6月号より