スグできる!「学級の荒れ」を防ぐ教室環境づくり【動画】
これが学級が荒れる第一歩! 一見関係ないように見える「あるモノ」に学級崩壊や荒れの芽が潜んでいるかもしれません。子供たちの心理面に大きく影響する教室環境の見直しを、トモ先生こと髙橋朋彦先生が、今日からできるシンプルな方法の紹介と共に提唱します。
目次
荒れた雰囲気の原因の1つはコレ!
「学級がなんだか落ち着かないなぁ」と思うことはありませんか?
そんなとき、すぐに見直したいことがあります。それは、「掲示物の画びょうの留め方」です!
落ち着かない学級の特徴として、掲示物の上部が1、2点しか留まっていないことがあります(写真参照)。
この留め方では、時間が経つにつれて下の方がヨレヨレになってしまいます。そして、よれた部分が人とぶつかって、汚れたり破れたりしてしまいます。そういう掲示物が教室にあると、なんだか落ち着かない雰囲気になってしまいます。
「割れ窓理論」に学ぶ教室環境の重要性
みなさんは、「割れ窓理論」をご存知でしょうか?
割れ窓理論とは、アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリング氏が提唱した理論です。建物の窓ガラスが割れたまま放置されていると「管理されていない」ことの象徴となり、環境がどんどん悪化していくことから、小さなことを放置するとやがて凶悪な犯罪にも繋がりかねない、というものです。
窓ガラスは割れていないにしても、教室では「掲示物」に置き換えて考えることができます。
掲示物がヨレヨレで破れていたとしたら、その環境で過ごす子供たちはどんな気持ちになるでしょうか? その気持ちが続いたらどんなことが起こるでしょうか? 割れ窓理論のとおりにいくと⋯⋯考えただけでもゾッとします!
たかが掲示物かもしれませんが、教室環境を「学級の荒れ」につなげないために、掲示物をピシッと整えておくことはとても大事なことです。
掲示物は「4点留め」!
なので、私は掲示物をこのように(写真参照)留めています。
「4点留め」です!
掲示物を上2か所、下2か所、計4点を留めると掲示物がよれることはありません。端の部分が人とぶつかることもなくなり、傷みづらくなります。これで、きれいな状態を長く保つことができます。
掲示物がピシッとしているだけで、学級もピシッとした雰囲気になります。そして、それが続くと学級も落ち着いた雰囲気になっていきます。
それでも、4点で留めていた画びょうが1つ落ちてしまったり、掲示物がヨレてしまったりすることもありますが、そのときもやはりすぐに直すことが大事です。
掲示物を4点で留めるのは少し面倒かもしれません。しかし、そのちょっとした手間をかけるだけで学級の雰囲気が大きく変わります!
もし、学級が落ち着かない雰囲気だったら、ぜひ「掲示物の留め方」を見直してみましょう!!
学級の荒れと掲示物は一見関係ないように思いますが、毎日過ごす教室をきちんと整えておくことは、子供たちの心理的影響を考えると重要なことですね。掲示物の4点留め、今日から始めませんか? 掲示物のヨレという小さな部分にヒントを得て、他にも放置された部分はないか、この機会に教室の環境を見直してみるのもよいですね。
髙橋朋彦●1983年千葉県生まれ。第55回わたしの教育記録特別賞を受賞。教育サークル「スイッチオン」「バラスーシ研究会」に所属。共著に『授業の腕をあげるちょこっとスキル』『学級づくりに自信がもてるちょこっとスキル』(共に、明治図書出版)がある。算数と学級経営を中心に研究中。
Twitterアカウントは @tomotomoteacher https://twitter.com/tomotomoteacher
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