クラスの子供全員に「良いところ」をもれなく伝える方法【動画】
学級担任にとって、それぞれの子供の良いところを見つけて全員に伝えるのはなかなか難しいものです。そこで、学級担任がクラス全員の子供に対して「その子の良いところ」を偏りなく効果的に伝えることができる方法について、おなじみトモ先生こと髙橋朋彦先生がシェアします。
目次
カードを使って一人ひとりに「良いところ」を伝えよう!
みなさん、クラスの子供たちの「良いところ」、伝えていますか?
全員に伝えるのはなかなか難しいもので、くまなく目が行き届かなかったり、いつも同じ子ばかりに偏ってしまうことがあると思います。
そんなとき、クラス全員にそれぞれの良いところを伝えられるのが「良いところカード」です!
これは、「学級づくりに自信がもてるちょこっとスキル」(下記リンク参照)に載っている「バラスーシカード」という古舘良純氏の実践をもとにしたものです。
今回は、このカードを活用した私の学級での実践法をみなさんに紹介します!
1日1人、日直の子供に「良いところカード」を渡す
私の学級では、「良いところカード」を帰りの会で読みあげ、日直に手渡すようにしています。
一度に全員分の良いところを見つけてカードを渡すのは難しいので、1日に1人、日直分を書いて渡しています。
一日中その子を見ているので、良いところを見つけるのは難しくありません。むしろ、一日中見ているので、良いところがたくさん見つかり過ぎて、1つに絞るのが難しいくらいです!
「事実言葉」+「気持ち言葉」を書く
このときの効果的なカードの書き方は、「事実言葉」+「気持ち言葉」です。
こちらは、赤坂真二先生の「赤坂版『クラス会議』完全マニュアル〜人とつながって生きる子どもを育てる(ほんの森出版)」(下記リンク参照)にある方法です。
たとえば、以下のように書きます。
《事実言葉》
「〇〇君が掃除の時間に、隅々まで雑巾がけをしてくれました。」
《気持ち言葉》
「おかげで先生は、教室で気持ちよく過ごすことができました。ありがとう!」
この2つを書いたカードを、帰りの会で読み上げて、日直に渡します。
これを毎日積み重ねることで、全員に良いところを伝えることができます!
1日に2回「良いこと」が起きるプラスαの実践も
私の場合、カードを渡した子の家に電話をして、保護者にカードの内容を伝えるようにしています。
そうすると、
①帰りの会で先生から「良いところ」を伝えられる
②家庭でも「良いはなし」ができる
と、子供には2回の「良いこと」が起きます。
最初は子供のためにやっていたのですが、保護者の方々と子供の良いところを話すのがとても楽しくなり、今では私自身が楽しみで電話をしています。
ただこれは、保護者のみなさんの貴重な時間を奪っていることにもなりかねないので、ご家庭の様子に合わせて実践することが大切です。
今回紹介した、1日1人の「良いところカード」の実践が、みなさんのより良い学級の参考となることを願っています!
いかがでしたか? クラスの子供たち全員を一度に見ることは難しいですが、1日1人の子に焦点を当てて良いところをカードに書いて渡す実践、みなさんの学級でも取り入れてみませんか? 自分の「良いところ」を言語化されたカードは、子供たちにとってその後の励みになりそうですね!
髙橋朋彦●1983年千葉県生まれ。第55回わたしの教育記録特別賞を受賞。教育サークル「スイッチオン」「バラスーシ研究会」に所属。共著に『授業の腕をあげるちょこっとスキル』『学級づくりに自信がもてるちょこっとスキル』(共に、明治図書出版)がある。算数と学級経営を中心に研究中。
Twitterアカウントは @tomotomoteacher https://twitter.com/tomotomoteacher
トモ先生のインスタ https://www.instagram.com/tomotomotea/
トモ先生のnote https://note.com/tomotomo777