ICTで実験結果を共有! 科学的な結論を導き出すデータ分析&授業展開例|4年生「水のすがたの変化」、5年生「ふりこの運動」【理科の壺】

理科の授業では、実験を通して問題の答えを導き出します。しかし、一つの班の結果だけで結論を出してしまってよいのでしょうか。複数の実験結果を見比べ、共通点や違いに目を向けることで、子どもたちの思考はより深まり、結論はより確かなものになります。
今回は、5年生「ふりこの運動」と4年生「水のすがたの変化」の実践を通して、実験結果を共有し、全体で分析することで科学的な結論へと導く指導の工夫を紹介します。デジタルツールを活用した結果共有の方法や、妥当でない結果が出た際の問い返しのあり方など、子どもたちの思考をつなぎ、深めるための具体的な手立てを提案します。優秀な先生たちの、ツボをおさえた指導法や指導アイデア。今回はどのような“ツボ”が見られるでしょうか?
執筆/北海道公立小学校教諭・朝日佳菜美
連載監修/國學院大學人間開発学部教授・寺本貴啓
はじめに
問題を解決するために実験をして考察をする際、一つの実験結果から結論付けるよりも、複数の実験結果から言えることを結論付ける方が、より科学的と言えます。一つの実験で出た結果は、妥当な結果となる場合もあれば、誤差が生じていたり、そもそも実験の方法を間違えたりしている場合もあります。
また、一つの実験結果だけで「○○である」と問題に対する答えを結論付けるよりも、複数の実験結果を比べてその共通部分から結論付けた方がより納得できる結論となり、より科学的だと言えるでしょう。
理科の授業の実験でも各班での実験結果を共有することで、多くの実験データを比べることができます。そのときに大切になるのは、複数の結果から共通部分を見付けることです。一つではなく複数の結果を見比べることで、思考が深まると考えます。
今回は、5年生の「ふりこの運動」と4年生の「水のすがたの変化」において具体例を紹介します。
結果の共有について
実験結果を共有する方法はいろいろありますが、今回は、スプレッドシートでの共有方法を使います。
班ごとのシートに表を作成し、表に数値を入力するとグラフが表示されるように設定しておきます。共有をかけておくことで、他の班の結果も見ることができるようにします。
