小3算数「棒グラフと表」指導アイデア《棒グラフの表し方》

特集
1人1台端末時代の「教科指導のヒントとアイデア」

執筆/東京都豊島区立高南小学校教諭・河内麻衣子
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、東京都目黒区立八雲小学校校長・長谷豊

単元の展開

第1時・第2時 目的に応じた資料を集め、分類整理し、表に表す。

第3時・第4時(本時第3時)棒グラフの表し方と、集団の特徴を読み取る。

第5時 ラフを基に見いだしたことを伝え合い、さらに問いを見いだす。

第6時・第7時・第8時 目的に合った観点から資料を集め、分類整理し、表やグラフに表す。

第9時 いろいろな棒グラフの読み方とかき方を理解する。

第10時 新たな集団の特徴を読み取る。

第11時 グラフを基に見いだしたことを伝え合う。

本時のねらい

集めたデータを表に表す方法以外に、自分なりに分類整理する方法を見いだすことができる。

評価規準

集めたデータを整理する観点に着目し、表に表す以外の方法で分類したデータを整理している。

本時の展開

事前に、実際に自分たちの学年の「好きな○○調べ」を行い、資料を集め、分類整理し、表に表す活動を設定します。例えば遊びの場合は、教師が子供の実態をふまえ、遊びの数や内容をあらかじめ選んでおいたほうが、子供が整理する際、混乱しません。また、タブレットを活用し、各クラスの子供の好きな遊びを集約すると教師が把握しやすくなります。

第3時では、タブレットを活用し、教師がクラスの子供の好きな遊びが書かれた長方形で動くカードを用意し、子供へデータを配付します。その際、カードの大きさはすべて同じにします。このようにすることで、子供が配付されたカードを自由に動かし、整理しやすくします。また、グラフ化に近付けます。


このクラスで一番好きな遊びは何でしょう。

このクラスで一番好きな遊びは何だと思いますか。

※電子黒板に遊びが書かれたカードを提示する。

ごちゃごちゃしてよく分かりません。

ボール遊びが多いかな。

一番好きな遊びを調べるためにはどうしたらいいでしょうか。

カードを並び替えたらいいと思います。

種類ごとにカードを集めればいいと思います。

では、カードを整理して一番好きな遊びが何かを調べましょう。


このクラスで一番好きな遊びは何か調べよう。

見通し

カードを動かしてみよう。

カードを縦に並べてみよう。

自力解決の様子

  • 子供一人一人がタブレットを使ってカードを動かせるようにします。
  • 子供がどのようにカードを並べたかはタブレットに残るため、どのようにカードを動かしているのかで子供の考え方を評価するようにします。
  • カードの並べ方はタブレットに残るため、一番になった遊びについてはノートに書くように指示します。また、並べ方について方法を書けるようだったら、書くように指示します。

A つまずいている子

カードを種類ごとに集めることができず、それぞれの種類の数を数えている。

 素朴に解いている子

カードを種類ごとに集め、クラスで一番好きな遊びが何か分かっている。

 ねらいどおり解いている子

カードを種類ごとに列に揃えるなどして、分かりやすく整理し、一番多い遊びが何か、見て分かるように表している。

学び合いの計画

教師から提示されたデータの並べ方では、クラスで一番好きな遊びがよく分からないので整理する必要がある、ということを全体でしっかり共有してから自力解決に入るようにします。このようにすることで、何のために整理するのか目的がはっきりします。

イラスト/横井智美

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