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思春期を迎える女子へ体の変化、成長を楽しく伝える方法とは?

特集
小学生「思春期」のトリセツー高学年対応に自信が持てる!ー

高学年の女子は、大人の女性へと成長していく途中にあり、心も体も大きく変化する時期です。思春期の子供たちへの性教育はとても大切。高学年の担任は、気持ちのコントロールが複雑になってくる女子の成長を把握し、上手な接し方を考えていきましょう。ここでは、「からだ」について解説します。

執筆/熊本市初任者養護教諭指導者、学校心理士・澤栄美

高学年女子の体の指導法

高学年女子の大人になっていく体を考えよう

指導のポイントは「男女で楽しく性を語り合うこと」

多くの研究から、思春期の時期に自尊感情が低くなることや、男子より女子の方が低いことがわかっています。思春期の自尊感情低下の理由の一つに、「二次性徴に伴う身体イメージ受容の困難さ」が挙げられます。特に女子の場合、月経や将来の出産体験への不安が大きいようです。

日本では、長い間、性の話はタブー視され、その傾向は今でも残っており、不安が払拭できないまま大人になっていく女性も多いと考えられます。思春期に男女共修で体の変化ついて楽しく学ぶ機会を持つことは、女性としての健全な自己イメージ形成に良い影響を与えるでしょう。

男女楽しく性教育1
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男女楽しく性教育2
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大人への変化は、基本的には思春期に誰もが経験することです。子供たちは、4年生の体育科保健領域で「思春期にあらわれる体の変化」を学びますが、実際にどんなことが起こるのか、具体的には知りません。「自分の身に起こること」について、きちんと知ることは不安を払拭することにつながります。また、女子の負担が男子より大きいことに注目し、以下の流れで子供の思考を深めていきます。

①「黒板を見て気づくこと」→女子の方が大変。
②「男子(女子)に生まれてよかったか」→男子は多く、女子は少ない。

以上の事実を確認後、「人生の先輩」として男女の役割について、次のようなことをポイントとして語っていきます。

Point1. 出産は、女性にしか経験できない素晴らしいものであること

Point2. 男子には、高まる性衝動のコントロールや、男女が一緒に生活する上で、女性の辛さを理解する力が求められること

高学年女子の体の成長の悩みには、肯定的に答えよう

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