小1[C 勤労、公共の精神]みんなの役に立つにはどうすればよいかを考える授業 文部科学省教科調査官同行監修 動画・道徳科実践レポート

連載
文部科学省教科調査官同行監修 動画・道徳科実践レポート

文部科学省初等中等教育局教育課程課 教科調査官

浅見哲也
文部科学省教科調査官同行監修 動画・道徳科実践レポート

今回は小1の内容項目[C 勤労、公共の精神]、 主題名「みんなの役に立ちたい」の授業レポートをお届けします。世の中が不安定になっている時代だからこそ、特に道徳性を養う道徳科の授業が重要視されています。道徳教育の研究に取り組んでいる小学校に、浅見哲也教科調査官とともに伺い、調査官からのアドバイスを受けつつ、授業実践を動画で分かりやすく紹介します。調査官と授業者とのミニ対談の動画もご覧ください。
※動画の中で音声が途切れる箇所がありますが、それは、先生が子供の名前を呼んでいるシーンですので、消音してあります。ご了承ください。

授業者/埼玉県公立小学校教諭・和田志織

小1[C 勤労、公共の精神]みんなの役に立つにはどうすればよいかを考える授業

主題名:みんなの役に立ちたい  内容項目[C 勤労、公共の精神]
教材名:「こくばんとうばん」 (教育出版)
本時のねらい:当番の仕事をするか遊びに行くか、悩む主人公の気持ちを考えることを通して、みんなのために働くことのよさに気付き、みんなのために進んで働こうとする態度を育てる。

導入

1 事前アンケートの結果を知る
事前アンケートの結果やそれらに関する写真を提示し、本時の学習への興味・関心を高め、主体的に考えられるようにする。

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展開

2 教材について知る
登場人物、状況などについて押さえ、わたしの気持ちになりきって考えることを伝える。

主人公:わたし(みのり)
情況等:わたしは仲よしのあおいに誘われて、やりたくなかった黒板当番をすることになった。休み時間、仲よしのしんに遊びに誘われ、あおいと一緒に黒板当番をするか悩む。

3 問題を発見する
アンケート結果から「係や当番は楽しくて好きなこと」であるはずなのに、なぜ主人公は悩んだのか、自分たちにも同じような経験がないか想起させ、問題提示につなげる。

係や当番は楽しいはずなのになぜ悩むのだろう。

4 問題を探究する
わたしが「う、うん…。」と返事をした場面を動作化し、すっきりしない気持ちを考え、黒板当番に対してあまり乗り気でないわたしに共感して気持ちを考える。

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仲よしのしんから遊びに誘われたわたしは、どんな気持ちだったのでしょう。
「なかまタイム」を設けて3、4人のグループで考えた後、全体で共有する時間を設ける。

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いろいろな気持ちで悩んでいたのに、どうして「後から行く」と言えたのでしょう。

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顔を見合わせてにっこり笑った二人はどんな気持ちになったのでしょう。
先生に褒められて顔を見合わせてにっこり笑ったときの役割演技を通して、がんばってよかったという二人に共感し、働くことへの意欲を高められるようにする。

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5 今日の問題をふり返り、今までの行動について考える
本時の問題をふり返り、ねらいとする価値について考えを深める。


はじめの「わたし」と後の「わたし」とを比べると、どちらと仕事をしたいですか?
ワークシートに書く活動を取り入れることによって、児童一人ひとりがねらいとする道徳的価値の理解のもとに、自己の生き方について考えを深められるようにする。

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終末

6 教師の説話を聞く
みんなのために進んで働いている場面の写真や日記を紹介することにより、実践への意欲を高め、道徳的態度を育てる。

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本時の板書


今日の道徳で係の仕事は大事だということが分かった。今までの自分は、係の仕事をちゃんとやってなかった。これからは係の仕事をしっかりやりたい。
今までの自分は係の仕事をあんまりしていなかった。今日の道徳で係の仕事を毎日しようと思った。これからは、みんなが喜ぶことをしたい。これからはみんなの笑顔を見たい。
今までの自分はたまに係の仕事をやりたくないなと思っていた。今日の道徳で係の仕事をするとみんなが笑顔になることが分かった。これからは、係の仕事をやりたいと思いながら、がんばりたい。みんなに笑顔になってほしい。

文部科学省教科調査官・浅見哲也先生からのアドバイス

授業者・和田志織先生とのミニ対談はこちら

浅見哲也先生の解説する道徳科の目標、評価、指導についての動画もご覧ください。
「道徳科の目標の理解」はこちら>>
「道徳科の評価の理解」はこちら>>
「道徳科の指導の明確な意図」はこちら>>
「道徳科の主体的・対話的で深い学びとは? 授業づくりQ&A」はこちら>>

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プロフィール
浅見哲也(あさみてつや)
文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官・国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官/1967年埼玉県生まれ。埼玉大学教育学部卒業後、1990年より埼玉県熊谷市及び深谷市内公立小学校教諭、埼玉県教育局指導主事、深谷市教育委員会指導主事、深谷市内公立学校教頭、小学校校長兼幼稚園長を経て、2017年より現職。どの立場でも道徳の授業をやり続け、今なお子供との対話を楽しむ道徳授業を追究中。

取材・文・構成/浅原孝子 撮影/北村瑞斗

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