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保護者からの要求には、どこまで応えればいいのでしょうか?【現場教師を悩ますもの】

連載
諸富祥彦の「現場教師を悩ますもの」
特集
知っておきたい「保護者対応」関連記事まとめ

「教師を支える会」代表

諸富祥彦

「教師を支える会」を主宰する『現場教師の作戦参謀』こと諸富祥彦先生による連載です。教育現場の実状とともに、現場教師の悩みやつらさを解決するヒントを、実例に即しつつ語っていただきます。

【今回の悩み】保護者からの要求や問い合わせに現場は混乱

新型コロナの感染予防が引き続き求められる中、運動会や発表会の行事開催について保護者からの要求や問い合わせが多くて、消耗しています。

「コロナがまだ心配だから全面的に中止すべきでは」「思い出が一つも作れない子どもがかわいそう。元通りにやってほしい」など、正反対の意見が寄せられます。土日になると管理職の個人の連絡先にまで電話が入ってくるようです。

現場はもうふらふらです。保護者の要求にいったいどこまで応じればいいのでしょうか。


(小学校主幹教諭・40代、教職歴:24年)

先生個人の電話番号は教えないのが基本

まず気になったのが、質問の後半にある「先生個人の連絡先に電話が入る」という点です。基本的には先生は、保護者に自宅の電話番号や、携帯番号を教えないほうがいいでしょう。教員の私生活がなくなってしまいますから。退勤後の時間や休日を自ら返上してしまうようなものです。

講演会などで聞くと、個人の電話番号は教えないという学校が増えているようですけれども、「緊急連絡先として必要では」と思う先生もいるでしょう。でも考えてみてください。30人のクラスだったら保護者は50人ぐらいはいるはずですね。それが学年2クラスで100人、6学年で600人、となるわけで、それだけの数がいれば、そのうち10人くらいはとても「うるさい方」がいるものです。

そういう保護者が、先生や管理職の電話番号を知っていたらあれこれ言いたくなります。電話番号は公開しておいて、土日は電話をかけてこないでほしい、と理解を求めるのは無理があるでしょう。

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