「GIGAスクール構想」どう考える?どう使う?|沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」

独自の学級経営&教科指導で注目を集める、「ぬまっち」こと、沼田晶弘先生 。今回は、話題の「GIGAスクール構想」や「教育現場のICT活用」について、ぬまっち先生はどう捉えているのか、有効な活用法や注意点など、聞いてみました。

目次
タブレットを使うことが目的にならないように注意が必要
GIGAスクール構想については、学びの選択肢が増えるという点で個人的にも歓迎してます。
でも先生方の中には、「タブレットを使って何ができるだろう」「タブレットを授業で使わなくちゃ」と考えて、逆に困っている人もいるんじゃないかな。
ボクはGIGAスクール構想は素晴らしいと思うし、オンライン授業ができる環境が整ってきたことはとてもよいことだと感じている。
でも、「タブレットを使って何かしなくてはいけない」と考えてしまったら、GIGAスクール構想の目的からずれてきてしまうような気がする。
本来は、「子供の学びになることは何だろう」「子供の学びを深めるためにどんな実践が有効だろう」などと考えたときに、その選択肢の一つとして「タブレットがあれば、こんなこともできる」「一人一台端末があると、こういう場面で便利」という位置づけであるべきなんじゃないかな。
自前でコンテンツを作るより、既存の教材・アプリを有効活用
学びの選択肢が増えたと言ったけれど、増えた選択肢だけで何かしようと思ってもうまくいかないことも多いような気がする。
とくに、タブレットを使うためだけの実践や授業にならないように注意していきたいよね。
何かやりたい実践があるときに、「ここでどうにかタブレットを使わなくていけない」と思ったら、無理やり感がでてきてしまうだろうし、「これはタブレットでやる必要はないな」と判断したら、使わずに、今まで通りの方法で進める選択肢ももっていたほうがよいと思っている。
また、ボクは自分でオリジナルコンテンツを作ったり、授業用に動画を作ろうとは思っていない。もちろん得意な先生はやってみてもよいと思うけれど、ボクは得意ではないので、オンラインはもちろん対面授業でも活用できるように開発された学習eポータルや、既存のICT教材やアプリを活用するだろう。GIGAスクール構想によって、ICT教材は今後より充実してくると思うから、いまから不得意な動画作成スキルをアップするよりも、そこはプロにお任せして、ボクはソフト検索スキルを上げるほうに力を注ぐつもりです。