withコロナの運動会だからこそ大切にしたいこと【動画】
みなさんの小学校でも運動会が近づいていますか? 今年はコロナの影響で例年のような運動会をすることができません。だからこそ、運動会の本質を見直すよいチャンスでもあります。withコロナの運動会だからこそ大切にしたいことについて、トモ先生こと髙橋朋彦先生がシェアします。
目次
制限のある運動会だからこそ大切にしたいポイントとは⋯
みなさん、運動会が近づいている頃ではないでしょうか?
運動会って子供が一生懸命に頑張っていてすごく素敵ですよね!
でも、今年はコロナの影響で例年のような運動会をすることはできません。だからこそ、運動会の「本質」を見直し、大切にしなければいけないことを3つのポイントでまとめてみました。
1.「種目選び」より「目的」を大切に!
いつもなら、障害物競走や二人三脚など、見る側も盛り上がる競技ができます。しかし、今年はできません。そうなると「何ができるんだろう?」と考えてしまいます。
でも、「競技で何をするか」が本当に大切なことなのでしょうか? 例年のような競技ができないからこそ、その競技は「何のためにするのか?」ということを、あらためて考えることが大事なのではないでしょうか?
「徒競走」の場合⋯
例年なら、徒競走といえば「よーいドン!」で走って順位を競う競技でした。今年はそれを、「スタートの仕方」や「走り方の姿勢」など、授業の成果の場としてとらえてみてはいかがでしょうか?
「団体競技」の場合⋯
みんなで取り組む団体競技では、お互いを思いやる言葉をかけることや、切磋琢磨することを目的にした競技にしてみてはいかがでしょうか?
例年のような競技ができなくても、目的さえしっかりしていれば、素晴らしい運動会になるでしょう!
2. 勝ち負けにこだわり過ぎない
私は、例年、勝ち負けにこだわり過ぎることに疑問を持っていました。なぜなら、勝ち負けにこだわり過ぎると仲が悪くなりませんか?
色(チーム)が違えばお互いのことを悪く言い合うこともあります。
同じ色(チーム)でも「お前のせいで負けたんだ」と人のせいにしてしまうこともあります。
たしかに勝ち負けにこだわって、子供のやる気に火をつける方法もあります。でも、それは子供の幸せに繋がっているのでしょうか?
順位を競うことは、目的ではなく「手段」です。
とは言っても、運動会に勝ち負けは付きものですが、その目的は何でしょうか? それは、お互いで切磋琢磨し合い、お互いを尊重し合うことだと私は考えています。
終わったあとに「いがみ合う」のではなく「讃え合う」ための運動会にするためにはどうしたらいいか⋯?
それを子供と一緒に考えていきたいと思います。
クラス全体で、勝ち負け以外の本来の目的を共有する貴重な機会となるでしょう!
3. 保護者に子供の「内面の成長」を見てもらう
今までは、子供の活躍している様子を保護者の方々に見てもらいたいと思っていました。なので、見た目の良い応援合戦や競技を取り入れたりしていましたが、今年はいつものような競技を取り入れることはとても難しいです。
ですが、だからこそ、今年は「子供の内面を見てもらうチャンス!」ではないでしょうか?
たとえば、「がんばれー!」と陣地で一生懸命仲間を応援している姿や、「よし、やるぞ!」と競技に向かう姿勢⋯⋯そのような「子供の内面」を見てもらえるようにしてきたいと思っています。
「学級通信特別号」で保護者に伝えていく
内面の成長を見てもらうために、私は、運動会前と運動会後に「学級通信特別号」を作っていきたいと思っています。
運動会前の特別号では「今まで頑張ってきたこと」「保護者の方々に見てほしいポイント」を伝えていきます。
運動会後の特別号では、子供との会話や感想の中に表れている「子供の内面の成長」を保護者のみなさんに伝えていけたら、と思っています。
そのためにも、練習のうちから競技練習だけでなく、何のための運動会かという「目的」を子供とたくさん共有していきたいと思っています。
withコロナの行事は「本質」に向き合うことが求められる
今年はいろいろなことが例年のようにうまくいかない年だと思います。
だからこそ、本質と向き合わないとうまくいかないことがたくさんあります。
運動会もそのうちの1つではないでしょうか。
この機会に本質を見直すことが、結果的により活発な活動につながり、子供たちのためになるのではないか、とも思っています。
このwithコロナでの行事をより良いものにするために、私はこれからも本質に向き合っていきたいと思います。
それでは、みなさんの学級がより良い一年になることを願っています!
今年は運動会のみならず、いろいろな行事が例年どおりにはいきません。でも、だからこそ本質が問われるとき! みなさんの小学校で予定している運動会も、3つのポイントを意識して、子供たちとかけがえのない素晴らしいものにできるとよいですね!
髙橋朋彦●1983年千葉県生まれ。第55回わたしの教育記録特別賞を受賞。教育サークル「スイッチオン」「バラスーシ研究会」に所属。共著に『授業の腕をあげるちょこっとスキル』『学級づくりに自信がもてるちょこっとスキル』(共に、明治図書出版)がある。算数と学級経営を中心に研究中。
Twitterアカウントは @tomotomoteacher https://twitter.com/tomotomoteacher
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トモ先生のnote https://note.com/tomotomo777