授業の流れを止めずに”聞く雰囲気”をつくれる「いい耳メーター」とは?【動画】
子供たちがざわついて、教師の話を聞いてくれないことはよくありますね。そんなとき、流れを止めずに学級全体の「聞く雰囲気」を自然につくれるアイテムがあります。それが「いい耳メーター」! 教育技術本誌でもおなじみのトモ先生こと髙橋朋彦先生が、子供の「聞く」を見える化する技をシェアします。
目次
「聞く」を見える化する
教師が話しているのに、ざわざわしていて話を聞いてくれない…、よくありますね。
「聞きなさい」と全体に言ったり、個人に注意したりすることもできるのですが、教師の話や授業が中断してしまいますよね。
そこで!
今回ご紹介するアイテムを使えば、
流れを止めずに、話を聞く雰囲気をつくれますよ。
聞く雰囲気をつくるアイテムを使えば、子供の「聞く」を見える化できます。
多賀一郎先生の『全員を聞く子供にする教室の作り方』に載っている方法を参考にして、私なりにアレンジしました。
前回ご紹介した「一斉授業で教師の話に注目させる技術」と組み合わせれば、より効果的です!
キャッチーなネーミングを
工夫として、まず、キャッチーな呼び名を付けました。
ずばり「いい耳メーター」。
名前は、先生の好みや学級の実態に合わせて、つけてみてくださいね。
「いい耳メーター」の使い方
これが「いい耳メーター」です。
「聞いている人数」によってレベルを設定しています。これを使って、聞いている人数を評価していくのです。
教師が話しながら、聞いている人数をなんとなく見ます。厳密でなくていいですよ。
「聞いているな」と感じたら、マークを上のレベルの方に動かします。聞いていないなと思えば、レベルを下げます。
特に言葉での注意はせず、教師が話している間は、マークを動かすだけ。
話や授業の流れを止めずに、視覚情報に訴えて、聞く指導をすることができます。
このアイテムがあれば、
聞いていない子供を特定する必要がなくなり、学級全体の「聞く雰囲気づくり」に直接アプローチできるのです。
全体を評価
時々、「聞ける雰囲気になってきたなぁ、ありがとう」とか、逆に、「ぜんぜんレベル上がらないなぁ、残念だなぁ」などと言ったりして、評価するといいですね。
「個人への指導」ではなく、
聞く雰囲気ができていない「学級全体への評価」をするというのが、この実践のポイントです。
相手の話を聞く=相手のことを思いやるということ。「聞く雰囲気の醸成」は学級づくりの基本です。実践を積み重ねて、聞く雰囲気のある学級づくりをしていきましょう!
髙橋朋彦●1983年千葉県生まれ。第55回わたしの教育記録特別賞を受賞。教育サークル「スイッチオン」「バラスーシ研究会」に所属。共著に『授業の腕をあげるちょこっとスキル』『学級づくりに自信がもてるちょこっとスキル』(共に、明治図書出版)がある。算数と学級経営を中心に研究中。
Twitterアカウントは @tomotomoteacher https://twitter.com/tomotomoteacher
トモ先生のインスタ https://www.instagram.com/tomotomotea/
トモ先生のnote https://note.com/tomotomo777