メールと動画で子供との心の距離を縮めるアイデア【動画】
コロナ休校が長引くなかオンライン授業が話題となっていますが、公立校では法的な問題や家庭の通信環境などの制約があり、なかなか進めにくいのが実情です。でも学級担任としては、なんとか子供たちとの心のつながりを保ちたいもの。今回は教育技術本誌でもおなじみの小学校教諭・佐々木陽子先生が自身の経験を踏まえつつ、メールおよび動画配信利用のメリット/デメリットとともに、動画を使って子供との心の距離を縮めるちょこっとアイデアを紹介します。
目次
メールと動画でつながる
私立小学校では、オンライン授業の取り組みが進められているようですが、公立小学校では、法的な問題であったり、各家庭の通信環境の問題があり、なかなか進められない実情があります。
それでも、私の勤務する公立小学校では、学校のホームページを通じてメールまたは動画の配信をすることで、学校と子供のつながりを維持しています。
今回は、そうした活動をすることでわかったメリットとデメリットをシェアします。
メール配信のメリット・デメリット
メール配信はとても簡単です。
先生各自が自宅で原稿をつくり、校長先生に送って承認をもらったら、ホームページにアップするだけです。
先生の近況を報告したり、子供たちに学習で取り組んでほしいことなどもすぐに発信できます。
そうです、
簡単にできることがメリットと言えます。
保護者からも、先生からメールをもらえてありがたいと感謝もされます。
が…
低学年だと、子供だけではパソコンを操作することができません。また、アクセスできたとしても、漢字を読めない場合があります。親が子供につきっきりになってしまうのです。
つまり、
保護者に負担がかかってしまうことがデメリットと言えます。
動画配信のメリット・デメリット
子供たちは動画が大好きです。
担任の先生が動画で話しかけてくれれば、子供たちは画面を食い入るようにして見てくれることでしょう。
学習面・生活面、
いろいろなことを伝える手段としてとても優れていて、動画にはメリットしかないように思えますね。
が…、やはり、発信する側にとっての負担や心配事が存在します。
「顔を見せたくない」という肖像権のことであったり、そもそも動画の撮影・編集のやり方がわからない、と立ち止まってしまう先生も多くいるでしょう。
投稿する人、しない人の差が出てきてしまうことが、デメリットです。
おすすめコンテンツ!
漢字の書き方や計算の仕方を教えたり、音楽の勉強として校歌を一緒に歌ったり…
いろいろな教科に関連した動画をつくりましたが、ダントツ人気なのは、体育!
子供はやはり運動が大好きなのですね。
そこで、私が配信したオススメのコンテンツを紹介します。
どんな動画かと言うと…
1分間でなわとびが何回跳べるかを競う、
「1分間なわとびチャレンジ!」
私の他にもう一人、なわとびが得意な先生に協力してもらいました。
得意な先生は1分間に120回、私、佐々木先生は苦手なので1分間で10回もいかない…笑。
ポイントは、
「面白かったな」で終わらせないということ。
どうしたらうまく跳べるようになるのか?どうしたらコツをつかめるかといったことを、毎日メールや動画で配信して、「一緒に上達していこう!」というメッセージを伝えるのです。
動画配信にストーリーをもたせれば、効果も倍増です。
メールと動画、それぞれメリット・デメリットがありますが、
各学校でできることから、始めていきましょう。
小学校教諭。著書に『クラスがまとまる!小学1年生学級づくりのコツ』(ナツメ社)、『子どもの心をガッチリつかむ!とっておきの教室トーク&学級経営ネタ60』(明治図書出版)ほか。一児の母。