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体育の新型コロナ対策:「集合整列」と「距離をとった運動」のアイデア

2020/5/6

新型コロナウイルスの拡大防止のために、今後学校が再開しても様々な配慮が必要となるでしょう。「どうやって三密を避けるか」「どんな授業ならできるのか」迷われている先生方も多いのではないでしょうか。特に心配の声が多い体育の実施方法について、文部科学省から出された「教育活動の再開に関するQ&A」をもとに考えてみました。

執筆・イラスト/愛知県公立小学校教諭・佐橋慶彦

【新型コロナ対策】体育の授業をどう実施するか
イラストAC

留意すべきポイントは?

このQ&Aでは「実技を伴う体育の授業において、どのような点に留意すべきか。」という問いに対する回答として、次のことが挙げられています。

  • 十分な準備運動をすること
  • 密集せず距離を取った運動をすること
  • 安全な実施が困難な場合は、指導の順序を入れ替える等の工夫をしてもよいこと
  • 集合整列を避け、消毒・手洗いを徹底すること

一斉臨時休業及び春季休業期間において、運動不足となっている児童生徒もいると考えられるため、当面、体育の授業開始時には準備運動を十分に行うよう留意してください。

体育の授業の実施に際しては、個人や少人数で密集せず距離を取って行うことができる運動を行うなどの工夫をすることが考えられます。また、児童生徒が密集する運動や児童生徒が近距離で組み合ったり接触したりする場面が多い運動については、地域の感染状況等を踏まえ、安全な実施が困難である場合、例えば、新年度当初に実施するのではなく、年間指導計画の中で指導の順序を入れ替えるなどの工夫をすることが考えられます。

また、可能な限り授業を屋外で実施したり、児童生徒が集合・整列する場面を避けるなどの工夫をするとともに、用具を使用する前に消毒したり、授業の前後に手洗いを徹底するなど、感染拡大防止のための防護措置等を講じてください。

新型コロナウイルス感染症に対応した小学校,中学校,高等学校 及び特別支援学校等における教育活動の再開等に関するQ&Aの 送付について(4月 17 日時点)より

これらの留意点を踏まえて体育の授業を実施するには、どうすればよいのでしょうか。

同僚の先生との話合いを

まず、同僚の先生方との話合いが今まで以上に重要になると思います。このような不測の事態の中で「これをすれば、絶対に大丈夫」といった答えは誰にも分かりません。また、地域の感染状況や自治体の方針、学級の人数や運動する場の広さなど、学校によって様々な違いがあります。同じ境遇にある同僚の先生方と話し合いながら、授業の仕方や指導する単元の順序を考えていくことが大切になります。

集合・整列・待機に注意を

整列した状態で授業を始めたり、途中で集合して動作のポイントを伝えたりと、体育の授業には集合や整列をする場面が多くあります。しかし、Q&Aにもあるように密集・密接になってしまう集合や整列は避けなければなりません。どうしても児童を集めたい時には、間隔を十分に開ける必要があります。

しかし、いつもと違う集合の仕方を徹底させることは難しく、特に低学年では、それだけで多くの時間が掛かってしまいます。

そこで、立ち位置が分かりやすいように目印を置きます。ケンステップやラインマーカーなどを使って立ち位置を示すことで、スムーズに間隔を取ることができるようになります。また、学校全体で統一して目印をグラウンドに打っておけば、準備の時間を短縮することができます。

集合・整列時の工夫

同様に「自分の番を待つ時間」にも注意が必要です。早く運動がしたい気持ちから、前に前にと集まってきてしまうことがあります。待機場所にも目印を置くことで、密集や密接を避けることができます。

一人でも、みんなでも、おススメは短なわとび

距離を取りながら、個人で行うことができる運動として短なわとびが考えられます。個人で所有していることが多いので、道具の共有による感染を心配する必要もありません。

また、全身を使うことができ、運動量も確保できます。授業の開始時に行えば十分な準備運動になるでしょう。

なわとびチャンピオンカード(初級)
クリックするとPDFがダウンロードできます
なわとび名人カード(中級)
クリックするとPDFがダウンロードできます
なわとび達人カード(上級)
クリックするとPDFがダウンロードできます

このような「なわとびカード」があれば、自分でどんどんと新しい課題に挑戦することができます。突然休校になったとしても、自宅で継続して取り組むことが可能です。

また「みんなで一分間チャレンジ」など全員で取り組む時間を設ければ、距離を取りながらでも一緒に運動に取り組んでいる一体感を生むことができるかもしれません。

久しぶりの体育の授業を楽しみにしている子どもたちも多いのではないかと思います。何ができるかを慎重に考えながら、充実した授業を実施していきましょう。

佐橋慶彦先生

佐橋慶彦(さはしよしひこ)●1989年、愛知県生まれ。教職9年目。日本学級経営学会、教育サークル「せあいと」所属。子どもがつながる学級を目指して日々実践に取り組んでいる。

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