コロナ禍における音楽発表会の工夫

特集
新型コロナ対策:新しい授業と学級づくりの知恵、続々更新中!

学習発表会や音楽発表会については、新型コロナ禍において中止や延期、そして、かなりの制限を余儀なくされている状況だと思います。様々な工夫を通して子供たちの表現の場の実現をめざしていきましょう。

執筆/福岡県公立小学校教諭・荒牧真代

コロナ禍における音楽発表会
イラストAC

学校行事のねらいを再確認

学校行事(文化的行事)のねらい
平素の学習活動の成果を発表し、自己の向上の意欲を高めたり、文化や芸術に親しんだりするようにすること。
「小学校学習指導要領 特別活動編」より

特別活動の学校行事において育成する資質・能力を踏まえた上で、子供たちの
意欲を高め、よりよい発表となるようにしましょう。

新型コロナ禍において、少しでも目的を見失わず、よりよい方法を模索してい
きましょう。

音楽発表会等
誰に伝える?何を?どのように?

コロナとともに…

子供たちの思いを大切にするためにも、感染症対策をしっかり行います。

授業で取り扱うことが望ましいもの

  • 表現の学習においては、試行錯誤しながら曲にふさわしい音楽表現を工夫したり、他者と協働しながら音楽表現を生み出したりする活動
  • 鑑賞の学習においては、音楽のよさを味わって聴いたり、感じたことなどについて話し合ったりする活動

「学校の授業における学習活動の重点化に係る留意事項等について(第二報)」(文部科学省)より

このように音楽科において、学びが深まる観点から、学校の授業で取り扱うことが望ましい活動もあります。しかし、次に示す「学校の新しい生活様式Ver.3」において、各教科における対策について挙げられています。

具体的な活動場面ごとの感染症予防対策

各教科における感染症対策を講じても、感染のリスクが高い学習活動として、以下のようなものが挙げられます。

  • 長時間、近距離で対面形式になるグループワーク等
  • 近距離で一斉に大きな声で話す活動
  • 室内で児童が近距離で行う合唱及びリコーダーや鍵盤ハーモニカ等の管楽器演奏

「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル~『学校の新しい生活様式』~ Ver. 3」(文部科学省)より

地域の実情によりますが、この「学校の新しい生活様式」に示されることに留意して、子供たちの安全・安心を守り、最適な学習活動を計画します。

3密の回避

  • 可能であれば、教室よりも広いスペース(音楽室、体育館等)を活用
  • 定期的な換気、風の通り道の確保。
  • ソーシャルディスタンスの意識の継続。

手洗いの徹底

  • 事前と事後の手洗いを徹底。
  • 楽器等の貸し借りをしないための工夫。

何を伝える? どのように伝える?

これまでの音楽発表会の経験から、自分たちが伝えたいことやチャレンジしてみたいことを子供たちと話し合うことがとても大切です。

その思いと実情を鑑みて、新型コロナウイルスとともに生活している今だからこそできることを考えたいものです。

1 何を伝える?

  1. 音楽科の学びから
    音楽づくりにチャレンジ。音階に着目すれば、簡単にメロディーがつくれます。
  2. 総合的な学習の時間と関連させて
    平和学習での学びを音楽で表現。
  3. 国語科の学びから
    物語文のテーマ音楽をつくって披露。
  4. 外国語科の学びから
    授業の中で使う外国語の歌メドレーを楽しく披露。
  5. 教科等の学びをリンクさせて

2 どのように伝える?

「誰に何を伝えたいか」が決まってきたら、それと同時に「どのように伝えるのか」も考えていきます。学年の先生方などに相談し、学校の実情と照らしてできることを固めていきましょう。

工夫① 双方向オンラインでつなごう

学校の情報環境によりますが、生中継かつ双方向で伝えると、子供たちの思いや頑張りがより伝わります。

新型コロナ禍において、リモートでの双方向研修も増えつつあります。保護者の了承を得た上で、オンライン会議ソフトを使ってみることも考えられます。ご家庭とでなくても、学校の他教室とつなげば、3密を回避し、安心して発表することができます。

また、校内の他の学級や学年、他校の児童とつなぐなど環境を工夫すれば、これまでにない学びの場を保障することもできます。交流する相手と音楽的に工夫する観点を共有しておけば、表現を改善することもできます。

オンラインで

工夫② 学校ホームページを活用

ホームページに動画を添付すれば、保護者や地域の方にも広く披露することができます。事前に動画を収録し、編集することもできるので、子供たちの伝えたいことをより明確にして、届けることができるメリットもあります。

しかし、ICT活用の際には、情報モラルに十分気をつける必要があります。ホームページ上にパスワードを設定し、閲覧できる範囲を限定すれば、セキュリティ面も安心です。

工夫③ CDやDVDに残そう

事前に収録した音声や動画をCDやDVDに残すことで、ネット環境に左右されず、子供たちの頑張りを届けることができます。学級や学年の大切な宝物になること間違いなしです。

CDやDVDに残す

イラスト/菅原清貴

『教育技術 小五小六』2020年11月号より

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