オンライン授業に挑戦したYouTuber教師の提言

突然の臨時休校によって、行う予定だった授業ができなかったという先生も多いのではないでしょうか。
そんな時、いろいろな条件が揃えば、「オンライン授業」という選択もできるのかもしれません。選択肢の一つとして今こそ考えてみたい、YouTuber教師・深見太一先生からの提言です。
執筆/愛知県公立小学校教諭・深見太一

目次
「先生がこんなことしている」と、ほっこりしてほしい
臨時休校が決まった時、正直私は授業でやるべきところはほとんど終わっていました。
でも、家でゲーム三昧になってしまうであろう子どもたちに向けて、少しでも新学年に進級した時に困らないようなことをしてもらいたいと考えました。
「とある男が授業をしてみた」というYouTubeチャンネルを知っていますか?
中高生から絶大な人気を得ているチャンネルで、塾に通えない子たちがこの動画を見て勉強をしたりしているそうです。
そこにヒントを得て、今年度のまとめとしてYouTubeを使ってオンライン授業を配信しようと考えました。
社会科の都道府県の覚え方や、思考力をつける算数の問題など、この3月中にチャレンジしてほしい学習内容を配信しています。
あとは、子どもが「あ、先生がこんなことやっている」と、ほっこりしてくれることが大切だと思っています。
保護者からも大変好評で、子どもたちも苦手な日本語で一生懸命コメントをくれるなど(私のクラスは、日本語が苦手な外国籍の子どもが7割を占めます)、嬉しい反応が来ています。
そもそもなぜYouTubeをやろうと思ったのか
こうしたオンライン授業をスムーズにすることができているのも、もともとYouTubeで発信をしていたからです。
YouTubeを始めたのは、約1年前でした。すでにYoutubeで配信を始めている先生仲間と出会ったのがきっかけで、それから1年間「先生たちを勇気づけたい」というミッションをもって発信を続けていました。
なぜ先生たちを勇気づけたいと思ったのか。それは本来素敵であるはずの教員という仕事、教育大学に先生を志して進んできた学生たちが、仕事がブラックすぎて一般企業へ就職している事実や、教員採用試験の倍率の著しい低下をTwitterなどで知り、これは子どもたちにとって悪い影響しかないと感じたからです。