ペヌゞの本文です

暺山敏郎先生の 党囜花たる囜語授業めぐり子どもず登る「ラヌニング・マりンテン」 ♯12 北海道網走垂立網走小孊校 「きいお、きいお、きいおみよう」第孊幎の授業

連茉
暺山敏郎先生の 党囜花たる囜語授業めぐり子どもず登る「ラヌニング・マりンテン」
関連タグ
党囜花たる囜語授業めぐり バナヌ

カバTeacherToshiroこず、元・文郚科孊省孊力調査官の暺山敏郎先生が党囜の囜語の研究校の授業を参芳し、レポヌトする連茉第12回。今回のカバは、北海道網走垂を蚪れたした。

カバこず暺山敏郎先生

執筆暺⌭敏郎  KABAYAMA Toshiro
⌀劻⌥⌊⌀孊家政孊郚児童孊科教授、元・✂郚科孊省囜✎教育政策研究所孊⌒調査官

【第12回】 北海道網走垂立網走小孊校
「きいお、きいお、きいおみよう」光村図曞幎

授業者鈎朚倧茔 教諭党時間䞭の第時
蚪問日什和2025幎月21日氎

蚪問の抂芁
網走小孊校は、長きにわたり北海道オホヌツク管内の小孊校教育を牜匕する研究校です。珟圚、党教科等を察象に、「孊びの山を掻甚した単元を通しお資質・胜力を育む授業づくり」をキヌワヌドずした研究実践を深めおいたす。同校は毎幎回、管内倖に研究を公開しおいたすが、今回は“網走垂総合孊校力実践事業”ずしお開催され、垂内玄80名の参加がありたした。
  

 

 

Good Practice 授業の花たるポむント党時間䞭の第時

北海道網走垂立網走小孊校 「きいお、きいお、きいおみよう」第孊幎の授業 授業の導入でラヌニング・マりンテンを確認する授業者の鈎朚倧茔教諭
授業の導入でラヌニング・マりンテンを確認する授業者の鈎朚倧茔教諭

単元のゎヌルずしお蚭定された、“友達のよさ発芋盞手のよさを匕き出す”

 北海道網走垂立網走小孊校 「きいお、きいお、きいおみよう」第孊幎の授業 写真 本単元のラヌニング・マりンテン
写真 本単元のラヌニング・マりンテン

写真のずおり、ラヌニング・マりンテンの䞊郚に「孊習課題やゎヌルむメヌゞ」ずいう文蚀がありたす。そこには、「圹割に応じた『きくこず』に぀いお自分の考えをもち、話合いに生かす力」ず曞かれおいたす。圹割ずは、むンタビュヌにおける、①きき手むンタビュアヌ、②話し手回答者、③報告者むンタビュヌ蚘録のたずめず報告の䞉者を指したす。

本単元は、聞くこずの胜力を育成するこずが䞭心ずなりたすが、鈎朚教諭は、そこに重芁な芖点を盛り蟌んでいたした。
それは、“盞手のよさを匕き出す”ずいうものです。むンタビュヌの胜力を高めるこずは、“指導目暙”であり、そこに“他者発芋”や“他者理解”ずいう“目的”が蚭定されおいたのです。
蚀葉には盞手ずの関係を良奜なものにする力があるこずを子どもず確認しながら、本単元の目暙ず目的が共有されおいたした。それは孊玚づくりにも぀ながるものでした。

本単元における付けたい力の明確化ず现分化

鈎朚教諭は、前述した䞉者に求める胜力を明確にし、それらを现分化しお捉えおいたした。

①きき手むンタビュアヌ
◇話題ず目的に応じた質問をする力
→盞手のよさを匕き出すために、盞手の回答を正確に受け止め、話題が逞れないようにしたり、即時的に広げたり、深めたりする。

②話し手回答者
◇盞手の意図を捉えながら、質問に察応する力
→質問に察しおできるだけ詳しく話したり、意図が分からない質問には尋ね返したりず、盞手が䜕を知りたいのかを考えながら質問に答える。

③報告者むンタビュヌ蚘録のたずめず報告
◇聞いたこずを正しく蚘録に残す力ず話題の䞭心を意識しながら聞く力
→「きき手」の聞く目的や意図を捉え぀぀、「話し手」の回答に぀いお芁点を把握しながら聞く。

こうした付けたい力を意識した授業を぀くろうずしおいる様子を垣間芋るこずができたした。

消えおなくなる音声蚀語を文字蚀語化する

北海道網走垂立網走小孊校 「きいお、きいお、きいおみよう」第孊幎の授業 写真 事前に䜜成したメモずそれに基づいおやり取りした実際の様子文字蚀語化
写真 事前に䜜成したメモずそれに基づいおやり取りした実際の様子文字蚀語化

本時は、時間のうちの時間目でした。
前時は、習埗した胜力で第回目のむンタビュヌを行っおいたした。本時における教垫の意図は、盞手のいろいろなよさを匕き出すず同時に、䞀぀のよさを深掘りしおいくこずにありたした。そこに迫るために、板曞のが提瀺されたのです。

鈎朚教諭は、ずのりェビングのメモに基づいたやり取りを文字蚀語化した原皿を配り、それぞれの聞き方の特城を分析するこずを求めたした。

子どもたちは、、それぞれの特城に぀いおの気付きを敎理しながら、䞀぀のよさ話題から逞れないように、先に話した蚀葉を匕きずっお぀ないで、より詳しく掘り䞋げお聞いおいくこずの重芁性を理解しおいったのです。

本時のたずめふりかえりずしお曞かれた内容写真からは、この授業での孊びが教垫の意図に迫るものであったこずが芋おずれたす。

北海道網走垂立網走小孊校 「きいお、きいお、きいおみよう」第孊幎の授業 写真 本時のたずめふりかえり
写真 本時のたずめふりかえり

Advice゚ヌルを蟌めおアドバむス

北海道網走垂立網走小孊校 「きいお、きいお、きいおみよう」第孊幎の授業 写真 指導助蚀ずしおたずめた内容
写真 指導助蚀ずしおたずめた内容

教科曞では、本単元名を「きいお、きいお、きいおみよう」ずしおいたす。䞀芋、“いっぱいきこう”“ききたくろう”ず捉えそうですが、そうではありたせん。筆者は、それを「聞いお、聎いお、蚊いおみよう」ではないかず認識したした。

倖蚀を「聞く」、内蚀を「聎く」、そしお質問ずしお「蚊く」ずいったすみわけを意識するず、前述した䞉者の圹割が䞀局明確になるかず思いたした。

盞手の話の䞭で倧事な点を挏らすこずなく「聞く」を前提ずしお繰り返し、盞手が話そうずしおいる話したがっおいる点に心を寄せお「聎く」こずを重芖するこずが倧切だず考えたす。
「聞く」ず「聎く」は、“盞手のよさを匕き出す”こずに぀ながるこずを意識しながら、質問ずいうかたちで「蚊く」ずいう構造です。

そこにきっず豊かな蚀葉のやりずりが生たれおいくに違いありたせん。鈎朚教諭には、写真にたずめたように、䞉者を構造化しお捉えるように瀺し、それぞれの圹割に぀いお単元を通しお意識できるようにしたほうがいいず助蚀したした。

たた、単元党䜓を通した本時の䜍眮付けずしおは、習埗した力を基にした回目のむンタビュヌを経隓した埌であれば、個々の課題を自芚化させた䞊で、その課題をそれぞれが解決する時間ずしおもよかったのではないかず助蚀したした。぀たり、もっず個別最適な孊びを展開したらどうか、ず。

回目のむンタビュヌにおける孊玚党䜓ずしおの課題を「むンタビュヌの展開が早く、話題が拡散し過ぎおしたったこず」だず捉え、話題をぐっず絞っおいくような聞く胜力に集䞭しお育成しおいくこずを意図するのであれば、教垫がそれをしっかりず教えおいいのかもしれたせん。

蚀語掻動を通しお子䟛たちに十分考えさせ、発芋させるこずず、孊びの文脈を考慮しお教垫が前面に立っお教えるこずずを分けるこずが重芁かず考えたす。このこずに関連しお、本時で行ったようにメモに基づく実際のやりずりを文字蚀語化するこずは有意矩ですが、それよりも“音声蚀語”の指導であるこずを螏たえるず、そのやりずりをペアや人組で実際に再珟しおみる、ずいうリアルな蚀語掻動のほうが有効ではないかず感じたした。

もう䞀぀、話題を絞っお深掘りしようずするむンタビュヌは、非蚀語ぞ泚目するこずが重芁であるこずも指摘したした。聞き手の質問に察する、話し手の衚情や仕草、声のトヌンなどを察しながら、盞手がもっず話したいず思っおいる様子を感じ取るこず、それが実生掻に生きお働くコミュニケヌションに぀ながるものだず考えたす。

それは容易なこずではありたせんので、やはりこうした孊習での重点的な指導や螺旋的・反埩的な蚀語経隓を積み重ねおいくこずが重芁だず考えたした。

〜旅のこがれ話〜
網走垂教育委員䌚では、本幎床から“Well-being”をスロヌガンにし、垂内党小䞭孊校においお“総合孊校力向䞊”の実践事業がスタヌトしたした。“䞀人䞀人の倚様な幞犏感”が垂党䜓に響き合うような取組が今埌展開されおいくこずが期埅されおいたす。筆者自身、今埌のかかわりがずおも楜しみになったずころです。

「ラヌニング・マりンテン」ずは 
「LetÊŒs Climb the Mountains of Learning」孊びの⌭に登ろうの略称で、囜語科の䞉領域における単元の孊び党䜓を“山登り”に䟋え、⌊どもたちが✬指す頂䞊ゎヌルずルヌトプロセスをデザむンし、⟒える化したものです。筆者のオリゞナルです。
コンピテンシヌ・ベヌスの囜語科授業を✬指し、 ナニバヌサル・デザむンに配慮しながら、⌊どもず共に創る孊びの実珟に぀なげるねらいがありたす。
「ラヌニング・マりンテン」には、教垫が教えたいこずを⌊どもたちが孊びたいこずぞ倉えおいく⌒がありたす。そしお、マりンテンの頂䞊に✎぀⌊どもたちの孊びは、教垫が教えたいこずを越えおいく可胜性を秘めおいるのです。
単元の導⌊段階で孊び党䜓の⟒通しをもち、孊びの䞭途における振り返りを⌀切にするこずで䞻䜓性を育成したす。同時に、課題の解決ず✬暙の達成ずいう頂䞊ゎヌルを✬指しお、最埌たで粘り匷く、孊びを調敎しおいこうずする態床を培っおいきたす。

 ※この連茉は、原則ずしお月に回曎新予定です。どうぞお楜しみに

むラスト倧橋明子

暺山敏郎教授の顔写真

かばやた・ずしろう。早皲田倧孊倧孊院教育孊研究科卒、教育孊修士。鹿児島県内公立小孊校教諭、教頭、教育委員䌚指導䞻事を歎任埌、2006幎床から2014幎床たで文郚科孊省囜立教育政策研究所孊力調査官兌教育課皋調査官を務める。 2015幎床より珟倧孊ぞ。2022幎床より珟職。著曞に『個別最適な孊び・協働的な孊びを実珟する「孊びの文脈」 孊玚・授業・孊校づくりの実践プラン』明治図曞出版、『読解✕蚘述 重局的な読みず合目的な曞きの連動』教育出版がある。

↓暺山先生が線集委員を務める文郚科孊省教科調査官監修の連茉も、奜評公開䞭です。

囜語科 什和幎床版新教材を掻甚した授業づくり 連茉バナヌ
この蚘事をシェアしよう

フッタヌです。