【シリーズ】高田保則 先生presents 通級指導教室の凸凹な日々。♯7 「子ども理解」における大切なバランスとは?

通級指導教室担当・高田保則先生が、多様な個性をもつ子どもたちの凸凹と自らの凸凹が織りなす山あり谷ありの日常をレポート。情熱とアイデアに満ちた実践例の数々は、特別支援教育に関わる全ての方々に勇気と元気を与えるはずです。今回のテーマは「子ども理解」。「客観的理解と共感的理解」について、具体的なエピソードを基に考えていきます。
執筆/北海道公立小学校通級指導教室担当・高田保則
目次
はじめに
北海道のオホーツク地方の小学校で、通級指導教室の担当をしている高田保則(たかだやすのり)です。日々、子どもたちと向き合ってきた中で、感じたことや考えたことを記していきたいと思います。なお、通級指導教室で出会った子どもたちの事例は、過去の事例を組み合わせた架空のものであることをご承知おきください。
今回は、「子ども理解」をテーマに記してみました。“アセスメントが大切”と、特別支援教育の研修の場では、何度も聞かされていると思います。私もそう思います。でも、“アセスメント”というカタカナ言葉で言われてしまうと、何か特別な技術や知識が必要だと感じる方もいるのではないでしょうか? それはそうなのですが…その前に大切にしなければならないことがあると思うのです。
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0.特別支援教育コーディネーター
私は、通級指導教室の担当教員という立場とともに、校内の特別支援教育コーディネーターを任されてきました。気になる子どものケース会議を開催したり、保護者からの教育相談に対応したりという仕事をしてきました。特別支援教育コーディネーターとしての私が、最も多くの時間を費やしてきたのは、同僚の教職員からの相談を聴くことでした。
今回は、特別支援学級担任から相談を受けた際のエピソードを紹介したいと思います。