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仕事は一日1つと決める効用:持続可能な働き方改革を!

2020/3/3

気がつけば職員室の窓の外は真っ暗…。目の前にある仕事を手当たり次第、計画性なく取りかかっていたら、どんどん時間はなくなります。そんな毎日を脱却できる、「教師のためのスケジュール管理術」の紹介です。

執筆/大阪府公立小学校教諭・浅野学

教師のスケジュール管理術
写真AC

その日行う業務の選び方

学校の先生はとにかく忙しい。その忙しさの要因は「余白の無さ」にあります。

8時過ぎには児童は登校を始め、8時30分には始業。そこから、児童が下校する15時30分ごろまでは授業が立て続けにあります。学級担任制度の小学校には、いわゆる「空きコマ」という時間はほとんどありません。

高学年になれば専科の先生がいることもあり、担任の先生にも数時間程度の空きコマがあることもありますが、その時間でさえ、宿題点検で無くなってしまうことがほとんどです。

ちなみに15時30分以降は、会議や打ち合わせ、研修などが設定されていることが多く、「気が付いたら定時になっている」という日々を過ごしている先生も多いことでしょう。

多くの先生は、ここから教材研究や授業準備、テストの丸付けに取り掛かることになるので、学校の先生というのは基本的に残業になってしまう構造を持つ職業なのです。

さて、そうした中でのスケジュール管理術において、最初に意識すべき点は当然、「業務内容の削減」になります。しかし、「何を削るか」を考えていては終わりません。現状の業務の全てがあなたにとって削れない業務だから、こうして残業だらけなのでしょう。そこで視点を変えてみましょう。

一つだけするならどれか」を考えてみてはどうでしょうか。一般的な教師は仕事をする時間が足りないのです。もちろん、これは定時で帰ることが前提です。残業をいくらでもして良いのであれば、こんなことで悩む必要はありません。しかし、そのような働き方はこれからの時代にマッチしません。

遅々として進まない働き方改革を待ち続けるようなことをせず、「個人レベルでの」働き方改革を進めていかないと、教師という職業はどんどん衰退していってしまうでしょう。

「一つだけするなら…」に話を戻します。ここで選ぶべき業務の基準は、「他の先生にも関係のある仕事かどうか」です。

例えば、学年便りの作成や、校務分掌上の文書作成などです。これは組織で動いている以上、外せない仕事です。組織の動きを最優先に行動していれば、自分が困った時にも気持ちよく助けてもらえます。これは処世術でもあります。

さて、「一つだけするなら…」で残ったものは「他の先生にも関係のある仕事」になったはずです。

これを終わらせた上で授業準備や教材研究をすることになるのだから、この仕事の本分は一体何なのだと愕然としてしまいますが、やはりそれは仕方がないこと。この「他の先生にも関係のある仕事」を効率よく終わらせて、我々の本分である授業準備や教材研究をしようではありませんか。

ここまで読んで気が付いた方も多いと思いますが、我々の仕事のスケジュール管理というのは他業種に比べて簡単にも思えます。一日にできる仕事は一つ。それができない日もあります。つまり、スケジュール管理として、その「一つ」をしっかりと対処していくことになります。

業務を確実に処理していくためのコツ

一日に一つの仕事を確実にこなすためのコツはずばり「デッドラインの設定」です。デッドラインとは「締め切り」のこと。そして締め切りは「予定の一週間前」が基本です。

「他の先生にも関係のある仕事」には当然他の先生のチェックが入ります。チェックが入れば直しもあります。直前に出したら、デッドラインを超えてしまう危険性が高いのです。そこを考慮しての一週間前です。つまり、最低でも一週間後の予定は把握しておきましょう。

しかし、それではやはり余裕がないので、三週間先の予定までは常に意識できるようにしておきたいものです。その上で、それを書き出しておきます。人は忘れていく生き物だからです。しかも、先生は余裕がなく常に何かに追われています。突発的なアクシデントも多いでしょう。先生は特に忘れやすい生き物なのです。カレンダーなどにしっかりと書き出した上で、それを毎朝見る習慣もつけておきましょう。

ここまでしておけば、忘れる心配も、焦る心配もなくなります。デッドラインも一週間前に設定しているので、アクシデントが立て続けに起きたとしても、何とか乗り切れるはずです。

ここまでしていれば、一日に一つの仕事を片付け、授業準備や教材研究が入ってくる日も増えます。

授業準備や教材研究はしなくてもよいということではありません。むしろ教師ならば最優先でしたい仕事です。

しかし、授業の技術は一朝一夕で身につくものではありません。長い時間をかけて、少しずつ身についていくものなのです。

これを読んでいるあなたに必要なのは「持続可能な働き方」です。「持続不可能な働き方」によって得た授業技術は、あなたが教職を離れてしまえば、あなたの中に封印されて使われることはなくなってしまう。それはとても不幸なことではないでしょうか。

とは言っても、授業は毎日あります。何も準備をしないのでは子どもたちに申し訳が立ちません。

ここですべては紹介できませんが、授業準備のコツの一つとして、教科ごとに「授業の型を決めてしまう」というものがあります。

「授業の型」についてはこちらの記事をチェック!→準備時間は減り、質は向上する!教科別「授業の型」のつくりかた

国語なら、新出漢字をして音読をして読解をする。算数なら、問題提示をして解き方を考えて練習問題をする。自分の中で型を決めておけば、考える部分は少しで済みます。型どおりに進む授業は見通しが持てるので、子どもたちも学びやすい。先生にも子どもにもメリットがあるのです。


最後に、私がお世話になった教頭先生からの言葉を紹介します。

「1日に6時間分の教材研究なんてできない」と言った新任の僕に対して、「1日に一つの授業だけでいいから、楽しい授業をつくりなさい」とアドバイスしてくださったのです。

この言葉にどれだけ救われたか。もちろん怠惰でよいわけではありません。しかし、広いネットの世界でわざわざこのページに足を運んだあなたなら、「持続可能な働き方」をした上で、子どもたちにも素敵な授業を提供できるに違いないと思っています。

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