大地震から子どもたちを守る!学級担任のための防災指導のイロハ

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各地の小学校で起こってやまない事件や事故。もし万が一自らの学校に降りかかった場合、学級担任はどのような対応をすべきなのか。ここでは、防災のポイントについて具体的に解説します。

監修/ステップ総合研究所所長・清永奈穂

防災グッズ

災害から命を守るために大切なこと、指導すべきこととは

自分の体は何よりも大事なものです。たった一つの自分の命を守るためには、どんなに怖くてもあきらめずに勇気を出して行動することが大事です。さらに四年生であれば、お互いに協力して他者の命や尊厳も守る努力をすることも意識させたいものです。

いざというときに自分や友達の命を守るためには、日頃から災害や犯罪をイメージしながら実践的なトレーニングを積み、「安全基礎体力」を付けておくことがポイントとなります。

今回は、子供たちの安全基礎体力を高めるための災害時の指導法として「大地震」を想定し、①「災害が起きる前にどうしておくのか」、②「その時にどう生きるか」、③「その後どう生き残っていくのか」、この3つのポイントに分けて解説します。

災害が起きる前にどうする

 地震をイメージする

まずは地震によって、自分たちのいる場所や住んでいる町がどのように変わってしまうのか、イメージしてみましょう。災害時にどんな音がするのか、音を想像することも重要。電線がビュンビュンと鳴ったり、壁がゴーゴーと音を立てたりすることに驚いて、立ちすくんでしまう子供も多いのです。普段と違う音がするので、そのようなときに、誰に助けを求めるのかまで考えておくようにしましょう。

地震をイメージする

危ない物や場所をチェックする

教室や通学路を見ながら、危ない物や場所をチェックしましょう。その際、「起こること」を想像しながら確認することがポイントです。

学級・校内の防災チェックリスト

学級・校内の防災チェックリスト

通学路チェックリスト

通学路チェックリスト

その時を生きる

 地震発生から8秒以内に避難

阪神淡路大震災の際には、亡くなった子供のうち、4分の3の子供が地震発生から12秒以内に亡くなっています。命を守るためには、地震が発生してから8秒以内に避難することがポイントです。物が落ちてこない、跳んでこない、倒れてこない、動いてこないところに、 8秒以内に避難する訓練をしておきましょう。またいろいろなシチュエーションを想定し、その時に体を守る体勢を知っておくことも大切です。近くに机がなければ、ランドセルなどなんでもよいので、首の後ろを守る物を探す、なければ手で押さえるといった練習もしておきましょう。

命を守る体勢

避難する場所を知っておく

いざとなったらどこに避難するかも知っておく必要があります。常に机の下に隠れられるとは限りません。いろいろな状況を想定して、避難場所を考えておきましょう。

例えば、机を全部下げた状態で廊下に出て、「今から地震が起きます。8秒以内にどこに行く?」という訓練も有効です。机の下には潜れません。最も安全な場所を探させるのです。

子供たちにぜひ伝えてほしいことは、地震はいつまでも続くものではなく、必ず止まるということ。揺れている間、どんな音がしても、 勇気を出して、希望をもって、身を守る努力をするということを心がけさせましょう。

教室の中でいざとなったらどこへ行く?

【関連記事】クラスの安全管理についてもっと知りたい人はこちらの記事もチェック→学級担任がすべき安全管理 防犯指導編

 その後どう生きるか

安全に逃げる

揺れは必ず止まります。その後どう逃げるかということも非常に重要です。足を怪我してしまっては逃げられません。途中何か落ちてきて、頭を打ってしまっては、命を落とす危険があります。靴を履き、頭を守りながら、どのように逃げるのか自分で考えさせると同時に、その場を想定した練習をします。

こうした練習は、体育の時間に取り入れるのもお薦めです。安全教育は、教科横断的に行うことが求められます。身を守るためにどのような行動が必要なのかを想像し、各教科指導の中でどのように取り入れられるのか、検討してみるとよいでしょう。

バリバリぐしゃぐしゃ練習

・「災害時に起こること」を想像しながら、教室や通学路の中で危ない物や場所をチェックする。
・8秒以内に避難することが、命を守れるかどうかの分かれ目と考える。
・安全に非難するために、靴着用、頭部保護が大事であることを子ども自身に考えさせる。それらを想定した非難の訓練を心がける。

【参考文献】「大地震からの安全学習ノート」(「ステップ総合研究所」発行)、「大じしんからのあんぜん手帳」(「NPO 法人体験型安全教育支援機構」発行)

取材・文/出浦文絵 イラスト/山本郁子

『小四教育技術』2018年12月号より

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