【相談募集中】自分以外の先生の授業で規律が乱れてしまう

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自分以外の先生の前では子どもたちの規律が乱れてしまうことに悩んでいるという相談が、「みん教相談室」に届きました。ここでは、石川県公立小学校教諭・越中谷勇志先生からのアドバイスをお届けします。

イラストAC

Q.自分以外の先生の授業で規律が乱れてしまいます

私と私以外の先生とで、子どもたちの態度が変わってしまいます。

私は、年齢的には若い部類で、いわゆる、校内での大変な学年を持たせていただいています。お恥ずかしい話、4、5月、大きい声をあげることも多く、授業では切り替えも早くなり、授業に臨む姿勢も良くなってきたと感じております。

子どもたちは本当に良い子たちですが、音楽や書写等、私以外の先生方が見てくださる際に規律が乱れてしまうようです。私が恐怖支配でしか規律を築けないがために、他の先生を「息抜き」と捉えて気が緩んでしまっているのだと思います。

その先生方にも申し訳ないですし、何よりも、人(この場合私)に言われたからではなく、自分の意思で良い態度で授業を受ける心を養ってほしいなと常々思っていますが、指導力不足でできません。何かアドバイスをいただけましたら幸いです。

(なかやま先生・20代男性)

A.長期的な目線で子どもたちの成長を捉えるようにしましょう

先生、貴重なご相談ありがとうございます。私なりに回答させていただきます。一助になれば幸いです。

まず、大変な学年を担当され、子どもたちの態度の変化に対応している中で、他の先生方への配慮も忘れない姿勢、素晴らしいと思います。4、5月に大きな声をあげられたことを恥ずかしいとおっしゃっていますが、その経験があったからこそ、現在の落ち着いた学級状態に繋がっているのではないでしょうか。

つまり、子どもたちは先生を信頼しているということです。ダメなことはダメと指導しているからこそ、「前向きに頑張りたい!」と思っている子たちを中心として、授業に臨む姿勢も良くなってきたのでしょう。授業を通して安心安全な風土を醸成しつつ、素敵な学級経営をされている様子が窺えます。

「自分以外の先生方が見る際に規律が乱れてしまう」ことに関しては、心中お察しします。先生の前で頑張っている子たちが、誰の前でも一律に頑張ってほしいと願う気持ち、よくわかります。

そこで提案なのですが、『1年間という中長期目線で子どもたちの成長を捉えていく』のはいかがでしょうか。現状は満足とは言えず納得がいかないところはあるものの、前年度に比べて大きく変わり始めている子どもたちが目の前にいることは事実です。他の先生との授業においても、変わろうとしている子が必ずいるはずです。

「恐怖支配でしか規律を築けない」と思われているとのことですが、子どもたちを認め、褒め、価値づけていくことを意識的になさると良い方向に向かうと思います。同時に、「どんな環境になっても変わらない心を持ち続けてほしい」という先生の願いを学級全体に伝え続けてください。

3月のお別れのときには、子どもたちは大きく成長し、自分の頭で考え、自分の足で行動できるようになっていることと思います。このように考えてみると、目の前の子どもたちの良いところや頑張っているところに自然と目が向くようになるはずです。

子どもを信じて任せる、委ねていく。決して「放任」にはならないよう、先生の思いを語り続ける。素敵な未来が待っていそうです。応援しています。


みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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