「コグトレ」でコミュニケーション力を育てよう〔対人マナートレーニング(頼むマナー)〕#8ダウンロードプリント付


8回目の今回は、コミュニケーション力の基本のスキルを養う「対人マナートレーニングのなかの〔頼むマナー〕にチャレンジしましょう。「コグトレ」とは、宮口幸治先生たちが開発した「コグニティブ(認知)機能」に着目したトレーニングのことで、身体面、学習面、社会面の3方面から包括的にトレーニングする特徴があります。本連載では、社会面のトレーニング(認知ソーシャルトレーニング)を基に、感情を上手にコントロールしたり、相手の気持ちを考えたりするコミュニケーション力などを高めるトレーニングを紹介します。ダウンロードプリントを活用して、ぜひ試してみてください。
監修/立命館大学教授・宮口幸治
目次
認知ソーシャルトレーニングとは
コグトレの認知ソーシャルトレーニングは、感情を統制する、危険を予知する、対人スキルを高める、問題を解決するなど、社会で生きる力を養うトレーニングです。以下の表のように「段階式感情トレーニング」「危険予知トレーニング」「対人マナートレーニング」「段階式問題解決トレーニング」など、4つのトレーニングから成り立っています。
今回は、「対人マナートレーニング」のなかから、〔頼むマナー〕の課題を紹介します。
このトレーニングは、相手の気持ちや状況を想像してみることで、人と接するときに必要となる対人マナーを理解する力を養います。ここでは、単に正しい対人マナーを教えるのではなく、失敗する場面から考え、どのようにすると成功するかを子ども自身で考えるトレーニングをすることによって、人と接するときのマナーの向上をめざします。対人マナーの違いによって相手の人がどのように感じるかを想像させることで、適切な対人マナーとはどういうことかを理解し、対人マナーを向上させていきます。