1月の先生のお話| 継続は力なり!「ミニミニ目標」大作戦
1月は誰もが新たな気持ちになれる特別な月です。心機一転、「いい1年にしよう」「もっと成長したい」との願いから、新年の抱負や目標を立てる子供も多いのではないでしょうか。今回は、その目標を継続して達成するためのポイントを2つご紹介させていただきます。
目次
Point1 教師の立てた目標をクイズにする
さあ、1月です。新年の抱負や目標を立てた人はいますか。先生は立てましたよ。さて、どんな目標を立てたでしょう。
① 毎月10冊の本を読む。
② 毎週1冊の本を読む。
③ 毎日1ページ本を読む。
先生は読書好きだから、①かなあ。
答えは、③の「毎日1ページ本を読む」です。
「毎日1ページ」なんて簡単すぎじゃないですか。
先生の好きなことわざは「継続は力なり」です。皆さんも聞いたことがありますね。先生は継続することがとても苦手なので、目標のハードルを思い切り下げています。実はこの「毎日1ページ本を読む」は去年も立てた目標で、不思議なことに1ページ読むと、2ページ目も読みたくなってくるのです。
そして、「よしっ、目標達成!」とうれしい気持ちになります。結果、毎週1冊以上、毎月10冊近く読むこともありました。先生は今でも不思議だなぁと感じています。
不思議だけど、なんとなく分かる気がするなあ。
上記のような3択クイズにすることで、どの子も参加でき、興味を引き付けられます。この毎日1ページという目標は子供たちにとっても意外性があり、反響は大きいです。また、「僕も、私もやってみよう!」という子が出てきます。
目標を継続させるコツとして、一日のうち早めに目標を達成すれば、達成感をもってその日を長く過ごせるのでおススメであることも伝えています。
Point2 「ミニミニ目標」を立ててみる
皆さんは、高すぎる目標を立てしまい、達成できなかった経験はありませんか。先生は山のようにありますよ。もしよかったら、先生と「ミニミニ目標」を立ててみませんか。
実際に私の学級で子供たちから出たミニミニ目標の例を紹介します。
- 2週間に1回は、お母さんの肩を揉む。
- 1週間に1回は、親に言われる前に宿題を終える。
- 野球の素振りを毎日1スイング以上する。
瞬間最大風速のような努力は素晴らしいものです。それと同時に私は継続することの意味や効果を感じさせることも大切だと思います。何より、子供の頃の成功体験は今後の人生で極めて重要な意味をもっていると考えます。
「自分はできる」と子供たち自身が自覚し、「君ならできる」と正のエネルギーを注ぎ続けることこそが、教師の重大な役割の一つではないでしょうか。新年を迎え、子供たちのやる気が継続することで、皆さんの学級が活気に満ち溢れることを心より願っています。
八神進祐(やがみしんすけ)●1988年、愛知県生まれ。愛知教育大学卒業。教育サークルMOVE代表。子供たちの“ありのまま”を大切にした教育実践に取り組んでいる。
著書『今すぐ真似したくなる教室のひみつ道具図鑑』、教育論文入賞多数、第5回・第7回「全国授業の鉄人コンクール」優秀賞、フォレスタネットグランプリ初代MVP。
YouTubeでは小学館「みんなの教育技術」より、授業力アップ動画を、Twitterでは「だいじょーぶ先生」(@teacher16694123)としてアイデア溢れる教育実践を発信中。