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六年生卒業文集づくりへの取組~まかせる まみえる まきこむ まとめる まじわる そして まいあがる~

連載
マスターヨーダの喫茶室~楽しい教職サポートルーム~
特集
卒業特集ー6担初心者もこれで安心!ー 

元山形県公立学校教頭

山田隆弘

卒業関連イベントの中で大きなウエイトをしめる「卒業文集」作成ですが、最近はだいぶんアウトソーシング化され、プロの文集屋さんにお任せすることが増えてきました。しかし原稿を提出するまで…つまり企画や構成、執筆依頼や収集は、教員主導で行う必要があります。どのように進めていけばよいでしょうか。「ま」で始まる動詞で考えていきましょう。
今回は、年末のスペシャル企画として、
小学校最後のイベント、卒業制作・タイムカプセル・卒業研究論文を、心に残る思い出に
と同時公開します! 六年生担任のみなさんは、ぜひ冬休みに参考にしてみてくださいね!

【連載】マスターヨーダの喫茶室~楽しい教職サポートルーム~

1 まかせる

まず文集づくりのスケジュールを大まかに決め、編集メンバーを決めます。できるだけ児童にまかせていきたいです。

① 卒業文集委員を募り、委員会を作る。

② 趣旨を説明し、期限を設け、やらなければならない仕事を明示する。

<趣旨説明例>みなさんは希望して文集編集委員になりました。卒業文集というものは、捨てられない一冊です。思い出をつめこんだ宝物です。同じ時代を生きた仲間との日々を一冊にまとめるのです。とてもやりがいがある仕事ですね。お友だちが遊んだり自分の時間を過ごしたりしているとき、コツコツ与えられた仕事をこなすことになります。でも、やり遂げて一冊の文集ができたらとても満足すると思います。やってよかったと思います。がんばってくださいね。

「まかせる」とは、部下には思う存分仕事をしてもらうが、責任はすべて上司が引き受けることです。学校では部下は児童、上司は担任に当たるでしょうか。飛行機に例えると、パイロットを児童に任せて操縦してもらい、教師は離発着のサポートや飛行コースの監視、適切な情報提供といった、管制官の役割を担ってください。特に卒業文集は一生の思い出になるものなので、全体的に過不足のない構成にすることはもとより、表現や使用する語句など、各児童の書く内容についても手遅れにならないよう、小まめな支援が必要です。

2 まみえる

委員会を作ったら、メンバーとなった児童たちに文集の内容…つまり企画を練ってもらいます。児童だけでなく教師も相まみえて、議論をしてください。
このときに大切なのは、必ず前年の卒業文集など、過去の実例を引き合いに出すことです。
ゼロの状態からは発想ができないものです。お手本を参考にしながら考えるようにしましょう。
一番大事な、児童全員に書いてもらう文集のメインテーマはもちろんのこと、題名や表紙、裏表紙などをどうするか決定したら、その他に文集に入れる企画を考えます。例としては以下のようなものです。

校歌、学校の歴史など
学級の紹介
ランキング なんでもベスト3
小学生時代にはやったもの
自分を漢字一字で表すと…
児童みんなの似顔絵コーナー
20年後のわたし(大人になったら何になる?)
係(会社)活動での仲間たち、思い出に残った行事のエピソード
せんせいの紹介、せんせい方からのメッセージ(インタビュー)など
小学校六年間の年度ごとに起こった、社会の出来事
「もしも」シリーズ(もしも宝くじの一等が当たったら、もしも生まれ変わったら、もしもこの小学校のせんせいになったら…などなど募集して決定する)

文集のテーマ、内容が決まったら、それぞれの締め切り日を設定します。
そして、原稿のフォーマットを入れた原稿用紙や、児童以外の寄稿者への依頼書を作成するなどし、それぞれ依頼します。
表紙など、確実に絵が入るところには、まずイラストの得意な児童に依頼しておきましょう。
その他にも、本の中に隙間ができたら挿絵をつけるなどして、絵の好きな児童をたくさん活躍させたいですね。
児童が書くものは一旦せんせいが査読をして、不適切な表現や語句がないかどうか確認してください。小学校の卒業文集は、ほぼ手書きであると思います。原稿の修正には手間がかかります。この査読と修正の期間を、余裕をもって設定しておくとよいでしょう。

3 まとめる

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