若手教師を育てる言葉かけ【音声つき】

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古舘良純の「つぶやききれなかったこと」
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岩手県公立小学校教諭

古舘良純

若手教師から絶大な支持を得ている古舘良純先生が、Twitterではつぶやききれなかった思いを語る音声つき連載。今回は、若手教師への言葉かけのお話です。「教材研究を頑張りたい」という若手教師に、具体的な方法ではなく「毎時間欠かさず板書を撮るといいよ」とだけアドバイスした理由とは?

執筆/岩手県公立小学校教諭・古舘良純

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つぶやききれなかったポイント3つ

今回のツイートにも、つぶやききれなかったポイントが3つあります。

1 頑張りたい教科があるだけで頑張れる

学校現場の仕事は下手をすると、ひたすら「家と学校の往復」になりかねない仕事です。私自身、あまりの多忙感に世の中から置いて行かれていると思ってしまうこともありました。

しかし、地域の「体育研究班」に所属させていただいたり、体育主任を任せていただいたりすることも多く、「体育を頑張りたい」と思う気持ちは持ち続けていました。

言い過ぎかもしれませんが、週に2〜3回の体育授業のための授業づくりは、私にとっての「生きがい」にもなっていたのです。

僕が若手の先生にこの質問をしたのは、新年度スタートから3か月が過ぎた頃でした。「若手の先生が疲弊していないだろうか」「何か働きがいのようなものは感じているだろうか」という意味も込めて尋ねた質問でした。

2 頑張る方向はどこを向いていたっていい

この先生は、「教材研究を頑張りたい」と答えてくれました。とても素敵なことです。もちろん、私の方が経験があるわけなので、その場で「じゃあこうするといいよ」「じゃあこうしてみたら」というアドバイスをすることもできました。

でもそうしなかったのは、「頑張りたい教科」と「頑張る方向」があれば、それでいいと思ったからです。頑張り方や頑張る方向はどうであれ、本人にそのエネルギーがあればよかったのです。

もちろん、効率的なやり方や生産性の高い方法はいくつかあります。でも大切なのは、その先生が自分のエネルギーで努力することです。それさえあれば、きっと毎日を充実させることができるからです。

3 板書を撮ることで板書の意味を考える

一つだけ、「毎時間欠かさず板書を撮るといいよ」というアドバイスをしました。本人が頑張りたい教材研究とは少し視点が違います。

さらに、「書かなくても撮ったほうがいいよ」と私が言ったものですから、その先生は少し不思議な顔をしていました。また、ツイートに対しても、「黒板を撮ることの意味は何ですか?」という質問がありました。

ここ2年間で一人一台端末が実現し、内容によっては「黒板とノート」よりも生産性の高い授業が可能になりました。私自身、説明のために板書をするくらいで、学習自体はタブレットのみで行う授業もしています。

それでも黒板を撮っておくことで、「書かなかった意味」を考えることができます。「書いた方がよかったかな」と振り返ることもできます。それが翌日の授業改善につながります。つまり、教材研究に影響を与えるのです。板書量が少なくても板書を撮影しておくことは、授業全体のデザインを問い直すことにつながると考えています。

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古舘良純先生寄り
古舘良純先生

古舘良純(ふるだて・よしずみ)
岩手県久慈市出身、北海道教育大学函館校出身、菊池道場岩手支部代表、バラスーシ研究会所属、共著『授業の腕をあげるちょこっとスキル』(明治図書出版)、平成29年度千葉県教育弘済会教育実践研究論文にて最優秀賞を受賞

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