5分でできるアイスブレイク【子供同士の仲を深める編】
アイスブレイクとは、言葉の通り「氷を溶かすように」心と心の距離を近付ける手法です。ここでは、「クラスの子供の仲を深めたい場面」で実際にやって盛り上がった実践をいくつか紹介します。子供たち同士の接触が可能になった段階で、ぜひ取り組んでみましょう。
執筆/東京都公立小学校主任教諭・小倉さえ子
目次
じゃんけんタッチ
- 教室の中を自由に歩き、出会った友達とじゃんけんをする。
- 勝ったら「バンザイ」ポーズ、負けたら「オーマイガー」ポーズ、あいこは「ハイタッチ」をする。
学級全員で行うと人数が多いので、肩を叩いて友達を誘ったり、「じゃんけんしよう」と声をかけたりする必要が出てきます。話しかけたかったけれど迷っていた子も、このアイスブレイクをきっかけに関わりが生まれます。
ポイント
普段は負けを受け入れられない子でも、負けたときのポーズが決まっているので、安心して参加できます。
制限時間を3分ほどに設定し、何人とできたか競い合うルールにすると盛り上がります。
スタートは隣の席の子とするように指定すれば、「一人ともできなかった」と悲しい思いをすることを防げます。相手を男子の次は女子→男子→女子…と交互にするよう、ルールを説明するときに確認すれば、同性だけで固まることがなくなります。
先生が参加するときは、行列ができないように上手に動き回り、不安そうに参加している子がいたら、進んでじゃんけんをするとよいですね。
木こりとリス
- はじめの鬼(一人か二人)を決める。
- 残りの子供は三人組になる。
- 木役(二人)とリス役(一人)を決める。
- 木の子たちは向かい合い、リスを真ん中に入れて手をつなぐ。「木とリス」のセットが完成。
- 鬼の子が次の三つのうちどれかを言う。
・ 「木こりが来たぞ!」
(木だけ動く。リスは動かない。別の木だった子とリスの待つ所でセットを作る)
・ 「猟師が来たぞ!」
(リスだけ動く。木は動かない。他の木に移りセットを作る)
・「嵐が来たぞ!」
(木もリスもバラバラになり、新しい三人組でセットを作る。このときに役割を変えてもよい) - 鬼の子は、みんなが動いている隙にどこかのセットになる。
ポイント
人数が三の倍数だと遊べない場合は「先生が入る・抜ける」または、「鬼を一人・二人」にして人数を調整します。
嵐が来たら、新しい三人で役割を変えてもよいことを確認しておきます。
鬼は活動の場のセンターでセリフを言わせると、声がよく聞こえ、他のセットに入りやすくもなります。三人になれないグループが複数出てしまったときは、先生が呼んであげたり、じゃんけんで決めさせたりします。
アップ ダウン キャッチ
- ペアになる。
- 左手で○の形、右手人差し指で1の形を作る。
- 先生のかけ声は三つ。
「ダウン」 →自分の右手人差し指を、相手の左手○の中に入れる。
「アップ」 →右手人差し指を○から抜く。
「キャッチ」→相手の人差し指を握る。
ポイント
先生が「アップ・ダウン・アップ・ダウン…」と言い、タイミングを見て「キャッチ」と言います。
○の形は指が入る大きさより少し大きめにさせます。
三人以上の場合は円になると、何人でもできます。その場合、右手人差し指は右隣りの子の左手に入れます。
慣れてきたらひっかけとして「キャットフード!」などと、別の言葉を言うと盛り上がります
イラスト/山本郁子
『教育技術 小三小四』2020年7/8月号より