一学期の振り返りを兼ねて、教室環境を整備しませんか?

夏休み前は、これまでの学級や一人ひとりの活動をふり返るよい機会となります。自分たちの成長を自分たちで感じることができるように、教室環境の工夫をしましょう。

執筆/神奈川県公立小学校教諭・杉本竜太

低学年7/8月の教室環境

教室全体図

低学年7/8月の教室環境全体図

教室をきれいに

大掃除をする

夏休み前に、大掃除を行う学校もあります。一人ひとりが、一学期の間に自分が使ったところをきれいにして、気持ちよく夏休みを迎えようという気持ちを高めて、大掃除をするようにしましょう。

大掃除の様子

学級目標のふり返り

自分たちのめざす姿に近付いているのかが、視覚的に工夫してあると、目標に沿ったふり返りがしやすくなります。例えば、学級の船が進んでいくようなものであれば、どこまで進んでいるのかを、具体的な姿を取り上げながら確認することもできます。数が増えていくようなものであれば、いくつ増やすことができたのかをふり返ることで、学級の成長を感じることができるでしょう。

学級目標のふり返り

係活動コーナー

一学期に、「おしごと見つけ」をしてきた一年生は、誰が、どんな仕事を見付けて、何をがんばってきたのか、教師がみんなに伝える機会を設定するとよいでしょう。そうすることで、みんなが学級のなかにあるいろいろな仕事に気付き、二学期からの本格的な係活動のよいスタートができるようになります。

二年生は、係の友達と係活動のふり返りをしましょう。係のメンバー同士、一緒に活動して、楽しかったことやがんばったことを書き、感謝の気持ちを伝えます。子供同士が互いの係活動を認め合うことで、みんなの役に立ったという自己有用感を得ることができ、二学期への意欲につなげることができます。

「一緒にやったことで、活動がうまくいったね」

ロッカーの確認を

夏休み前には、原則として、ロッカーなどには私物を置かないようにします。計画的に、少しずつ持ち帰ることができるように声かけをしましょう。

夏休み前に

掲示した作品

個人の作品には、教師のコメントを入れて返却するようにします。子供たちのがんばりが認められる機会の一つです。

また、返却しない掲示物については、日焼けや破損を防ぐために、夏休み前に外して保管しておくようにしましょう。

教室で育てている動植物がある場合

長期休業中には、学校でどのように対応しているのかを必ず確認しておきましょう。休み中、子供が学校に水やりやえさやりに来ることがある場合には、事前に保護者にそのことを学年だよりや学級だよりなどで知らせておきます。

さらに、登校や下校の際の安全にも注意できるように、指導しておくことが必要です。植木鉢など大きなもの、重たいものを持ち帰る場合は、個人面談の際に、保護者に持って帰ってもらうなど、工夫が必要です。

計画を立てて

大掃除のときだけでなく、計画的に教室をきれいにしていくことが大切です。掃除の時間などを使って、子供たちと一緒に教室のすみずみまで清潔にしましょう。

〈例〉
月曜:窓のレールのごみ取り、ドアと窓枠の清掃
火曜:掃除ロッカーの整理と清掃
水曜:テレビ台、黒板周辺の整理と清掃
木曜:教室・廊下の掲示物の整理
金曜:床の汚れ落とし、机・椅子の脚のごみ取り

イラスト/佐藤雅枝

『教育技術 小一小二』2020年7/8月号より

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