準備不要!5分でできるアイスブレイク【出会いの場面編】
教室の空気が和らぐ、 授業の隙間に5分でできるとっておきのミニゲームを紹介します。
執筆/東京都公立小学校主任教諭・小倉さえ子
目次
緊張感をときほぐそう
例えば一学期、初めて過ごす友達との緊張感。長く続く授業での張り詰めた空気。もう少しこうした雰囲気を和らげたいと思うこともあるでしょう。
そんな時に有効なのが「アイスブレイク」。言葉の通り「氷を溶かすように」緊張感をときほぐす手法です。
どんな日でも、一日一回はクラスみんなで笑い合い、盛り上がる。そのような学級全体のテンションが上がる時間を意図的につくりましょう。おすすめは、授業の隙間に5分でできるミニゲームです。
本やインターネットでもたくさんの実践が紹介されています。そこで、今回は「出会いの場面」で実際にやって盛り上がった実践をいくつか紹介します。
「隣の○○です」自己紹介ゲーム(難易度低)
①グループ(6人~全員)で輪になる。
②教師よりお題発表(好きな動物・果物など)
③お題の回答を一人ずつリレー式に発表。二人目からは、直前に発表した子の回答を併せて答える。
一人目「猫が好きな○○です」
二人目「猫が好きな○○さんの隣の寿司が好きな△△です」
三人目「寿司が好きな△△さんの隣の野球が好きな□□です」
進級時や席替えで新しい班になったとき、転入生が来たときなどにおすすめです。自己紹介を通して相手のことを知ることができます。
ちょっとドキドキする「出会い」の場面でも、笑顔が生まれるアイスブレイクです。
隣の子の回答だけ覚えておけばよいので、緊張が苦手な子がいる学級などにおすすめ。
「隣の○○です」自己紹介ゲーム(難易度高)
①②同じ
③一人目からの回答を含めて全員の回答に自分の回答をプラスする。
一人目「猫が好きな○○です」
二人目「猫が好きな○○さんの隣の寿司が好きな△△です」
三人目「猫が好きな○○さんの隣の寿司が好きな△△さんの隣の野球が好きな□□です」
四人目「猫が好きな○○さんの隣の寿司が好きな△△さんの隣の野球が好きな□□さんの隣の…」とリレー式に1周させる。
クラス替えなしの進級時の学年には、難易度をアップさせてみましょう。1番目の子から追加されていくので、後半の子は難しくなります。
また、時間がかかるので、時間がないときは、小グループにするのがおすすめです。
前の子の答えを忘れてしまって止まってしまったときには、周りの子がヒントを言ったり、先生が助けてあげたりしてもOK。成功にこだわらず、楽しく交流することを第一に考えましょう。
インタビューじゃんけん
①席が隣の子など、二人一組になる。
②ペアでじゃんけんをする。
③負けた子供が一つインタビューをする。
④答えたらハイタッチをする。
⑤同じ子と2回目・3回目のじゃんけんをくり返す。
席替えをしたときや、縦割り班のペアと出会ったときなどに、話しかけるきっかけをつくることができます。
相手が答えやすいように短い質問にすることを伝えておきます。
(例:好きな色・ゲーム・食べ物など)
縦割り班のときは、低学年が困らないように、質問例を黒板などに書いておきましょう。
「自分が聞かれて嫌だと思うことは聞かない」「分からない・答えたくないときは『パス!』と言う」などのルールを伝え、子供と確認しておきます。
(例:体重や身長やプライベートなことなど)
みんなでインタビューじゃんけん
少し慣れてきたら、全員でやってみましょう。
①まずは隣の子とスタート。
②同じ
③同じ
④同じ
⑤別の子とじゃんけんインタビューをする。
⑥終わったら、また別の子と繰り返す。
同性だけで盛り上がることのないように活動のめあてを伝えておきます。例えば、「みんなで仲よくなる」「班のメンバーのことを知る」など、活動のめあてを伝えたり、男子の次は女子と行うなどのルールをつくってもOK。
縦割り班活動のときには、上学年の子供にめあてを伝えておくと、進んで下学年と関わっていく姿が期待できます。
イラスト/山本郁子
『教育技術 小三小四』2020年6月号より