「働き方改革」でより質の高い教育をめざそう
「やるべきこと」「やらなくてはならないこと」はたくさんありますが、自身の働き方を見直すことから、働き方改革をスタートさせましょう。
執筆/福岡県公立小学校教諭・村上暢崇
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目次
自身の働き方を見直す
働き過ぎが指摘される日本の先生。先生方の努力が、子供たちの成長を支えていることを疑う余地はありません。一方で、忙しさのあまり、子供たちと一緒に遊んだり、会話を楽しんだりする時間が十分に確保できていない状況が生じていませんか。
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「打ち合わせがあるから、ごめんね。」"
学級経営や学習指導、生徒指導等は、子供と向き合う時間が十分に確保され、多くの時間を共有する中で育まれる人間関係や実態把握があってこそ、その効果を発揮します。

「やるべきこと」「やらなくてはならないこと」はたくさんありますが、自身の働き方を見直すことから、働き方改革をスタートさせましょう。
自身の働き方を「見つめ」「分析し」「改善する」
個人でできる働き方改革の手順を紹介します。
1 自分の働き方を見つめる
- 仕事の内容……仕事として、どんなことをしていますか?
- 仕事の方法……どこで、何を使って、どのように仕事をしていますか?
- 仕事の程度……どれくらいの量を、どれくらいの時間をかけて行なっていますか?
2 自分の働き方を分析する
- 子供への効果……子供の成長に対して、どの程度の効果がありますか?
- 学校への方法……学校教育全体に対して、どの程度の効果がありますか?
- 自己キャリアへの程度……自身の職能成長に対して、どの程度の効果がありますか?
3 自分の働き方を改善する
- 軽重……仕事の効果や重要度を見極め、かける時間や労力を調整する。
- 分担……職員間で役割を決め、お互いに引き受けたり、任せたりする。
- 削除……あまり効果が得られない取組等は止めたり、減らしたりする。
働き方改革成功のポイント
ポイント1 目標を定める
まずは、目標を定めることが大切です。めざす姿を明確化することで、自分自身の働き方改革への意識づけを行います。
ポイント2 1年間の見通しを持つ
年度初めや年度末、大きな行事の前や学期末等、学校現場では、どうしても忙しくなる時期があります。年間を見通して、働き方を調整することも大切です。
ポイント3 モデルを探す
自身の理想とする働き方を実践している先生はいませんか。そんな先生を探し、働き方を参考にしたり、尋ねたりしてみましょう。自身の働き方を改善する方法が見つかるかもしれません。
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イラスト/菅原清貴
『教育技術 小五小六』2020年4/5月号より