学級開き:温かく安心できる学級をつくるアクティビティ

小学校の学級開きは、これから一年の学級経営を左右する大切な機会です。多種多様な子供たちがつながり、お互いを思いやり、安心して意見を出し合えるクラスの土壌をつくるためのアクティビティを活用した学級開きについて、佐橋慶彦先生が紹介します。
執筆・イラスト/愛知県公立小学校教諭・佐橋慶彦

目次
「価値観・ルールの共有」を目的とした学級開き
思いを語ること。学級への期待感をもたせること。学級開きには様々な目的があります。その中でも忘れてはいけないのが「何が大事か」「どんなことを守らなければいけないのか」といった価値観やルールをみんなで共有していくことです。
特に関わり方のルールの共有は、多種多様な子供たちがつながっていくためには必要不可欠です。
しかし、だからといって長々と説明をしても、子供たちは簡単に理解してくれませんし、どこか押し付けがましいものになってしまいます。
そこで今回は、温かな雰囲気の中で、価値観やルールを浸透させていく、アクティビティを活用した学級開きを紹介します。
アクティビティは「ねらい」を定める
アクティビティは教室を盛り上げたり、期待感をもたせたりするためだけに行うわけではありません。「全員で協力する空気を作りたい」「みんなで意見を出し合うメリットを伝えたい」など、学級で大切にしたい価値観や雰囲気を伝えるための手段としても活用することができます。
例えば自己紹介一つをとっても、
●ただただ順番に話していく自己紹介
●”安心して話ができる空気を作るというねらいをもって「みんなが安心して自己紹介ができるようにするには、どう聞けばいいと思う?」と始める自己紹介
この二つでは大きく効果が異なります。