小三・小四「二学期の通知表」評価のポイント

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通知表特集:所見の書き方から「出さない」選択まで

学習指導要領をベースに、「保護者の望む通知表」作成のポイントについて考えていきます。

監修/神奈川県公立小学校校長・副島江理子

小三・小四「二学期の通知表」評価のポイント

二学期の通知表の特色

臨時休業などで一学期に従来通りの教育活動が行われていないことも考えられます。二学期の通知表で初めて詳しく学習や行動の様子をお知らせする学校もあると思います。それを考慮しながら通知表を作成しましょう。

二学期は、学年の充実期にあたり、日数も長いことから、学習内容が多くなります。

また、学校によっては秋の運動会や作品展など、大きな行事が行われます。そんな二学期の一番のポイントは、子供が一学期に比べ、大きく成長をしてきているということです。

このような二学期の特色を踏まえて、通知表作成に際しても、学校生活の充実が伝わる工夫をすることが大切になってきます。

〈二学期の所見のポイント〉

  • 教科学習において、一学期に比べて、どのような力が付いてきたか
  • 学校行事や学年・学級での活動の様子
  • 友達との関わり方や学級での役割など、日々の学校生活における変容や成長の様子

★子供の顔を思い浮かべながら、具体的な姿を伝える表現の工夫をしましょう!

学習面について

保護者にとって最も分かりやすいのは、学年の学習内容に照らし合わせて、どんな力が身に付いたのかを、具体的に伝えることです。

評価の「信頼性、妥当性、客観性」と言われる所以です。

評価規準に基づいた記述をする

そのためには、評価規準に基づいて、毎時間、「指導と評価の一体化」を積み上げ、単元ごとに、教師が子供の学習の実現状況を具体的につかむことが大切です。

各教科では学内容と身に付いてきた力が具体的に分かるように記述の工夫をしましょう。

〈国語の例〉
「せつめいのくふうについて考えよう」では、教材文を読んで、「最初に『まず、〜というくふうがあります』という文があり、それに続いてれいを出していて、わかりやすい。」と、段落を意識した書き方の工夫に気付くことができました。

一学期からの継続的な視点をもつ

全般的な学習所見では、一学期に比べて力が付いてきたことや課題を達成するために努力してきたこと、教師が支援を続けてきたことなどが伝わるように記述します。

特別活動について

冒頭で紹介した学校行事は、特別活動の様子として記述します。また、二学期の学校生活の充実は、学級の係活動や学年での集会活動などで図られることが多いと思います。

そこで、二学期の通知表では特別活動の様子にいての記述の工夫が必要になってきます。

学校行事は

三、四年生は、高学年のように、学校の中心となって学校行事を運営する立場ではありませんが、学年として実行委員が活躍したり、役割を担ったりすることがあります。

そこで、そのような視点で記述したり、本番にいたるまでの準備や練習での取り組みの様子を記述したりすると、保護者には日頃は分かりにくい、子供の日々の努力の姿勢が伝わります。

作品展では、会場飾り付け実行委員として、会場全体が明るくなるような飾り付けのアイディアを出し、学年の中心となって意欲的に飾り付けをすることができました。

係活動、集会活動は

三、四年生の二学期は、学級での係活動が充実する時期です。一学期の係活動に比べて、活動の内容を工夫したり、係内で協力できるようになったりします。また、「係お知らせ週間」や「係発表集会」など、係活動を活性化するための学級活動を行うこともあるでしょう。具体的な子供の活動の様子を記述しましょう。

※ 特別活動の様子の欄のスペース(字数)は限られています。ポイントを絞って記述しましょう。
※ 係活動などは子供の活動です。「仕事」という表記は使わないようにしましょう。

音楽係として、二学期は新たにアンケートをとって、人気の歌を朝の会で歌う工夫をしました。「係発表集会」では、さらに、係の友達と協力して、「学級の歌」を歌うことを提案することができました。

行動面について

子供の行動の様子こそ、一学期からの変容や成長の様子が大変顕著になってきます。子供のがんばった姿を具体的に伝えることは、保護者にとっても子供にとっても励みとなります。

友達との関わり

保護者にとって、我が子が友達と仲よく過ごせているかは、とても気になるところです。具体的なエピソードを伝えるとよいでしょう。

行動面も評価の観点に沿う

それぞれの市区町村で、「指導要録記入の手引き」などを発行していると思います。「行動の記録」の記入の手引きなどを参考にしながら、行動をどのように評価したかが伝わるようにしましょう。

〈思いやり・協力の例〉
生活グループでの活動や授業中のグループ学習では、友達に自分から声をかけて、協力し合ってより楽しいグループ活動にしようとしていました。

※二学期には、転入生が来ることもあります。新しい学校での初めての通知表は、親子ともども、期待も不安も大きいでしょう。転入してからの様子をていねいに伝えるようにしましょう。前の学校から情報提供をしてもらうことも大切です。

子供のふり返りを大切に

教科学習に限らず、総合的な学習の時間や特別活動において、子供自身の自己評価や子供同士の相互評価は大変重要です。このような子供のふり返りは、子供が自分の学習などのめあてなどの実現状況を意識してつかめるようになるだけではなく、教師が子供を評価する際にも大変参考になります。また、通知表記入の際にも、子供自身はどのように把握しているかを意識して書くと、より伝わりやすくなります。

今年度からは「キャリア・パスポート」の取り組みも始まっています。通知表とともに保護者に提示する学校もあると思います。子供に通知表を渡す際に、一緒に見ながら時間を確保して、一人ひとりと向き合い、ていねいに説明することがとても大切です。

子供に通知表を渡す際に、一緒に見ながら時間を確保して、一人ひとりと向き合い、ていねいに説明する

三学期へのつなげ方

二学期末は、学年のまとめへと向かう時期です。課題の部分は、子供も保護者も意識して、前向きに取り組めるようにしていくことが大切です。

そのためにも教師がどのような支援をしてきたのか、三学期はさらにどのような支援をしていくのかを具体的に伝え、家庭でも意識して取り組めるように促していきましょう。

二学期までに学習した漢字を、文章に用いることができるように声かけを続けました。さらに正確に覚えられるよう、意識付けをしていきます。家庭でも復習に取り組んでください。

イラスト/畠山きょうこ

『教育技術 小三小四』2020年12月号より

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